スリランカ料理トモカのレシピ―  



ポル・キリ(ココナッツ・ミルク)の作り方 pol kiri

準備するもの   ケーキ用の乾燥ココナツの粉 ホーローの鍋 または アルミの片手鍋
 乾燥ココナツはファイン・ココナツなどの商品名で袋詰されています。スーパーなどのケーキ材料コーナーで買うと量が少なくて高い。アメ横,築地,カッパ橋の食材卸、地方なら小売をしてくれる食材卸で買うとお安く手に入ります。卸は食材の回転がいいから新鮮。飽和脂肪酸の塊でハート・アタックの原因になるとして罰点が付けられていたココナツですが、このところのココナツ・オイル・ブームはそれと裏腹のことを言っています。ここではオイルではなくてミルクを作ります。しかもごく薄いミルクですから脂肪酸のことは心配されなくともいいかと思います。

作り方
①乾燥の粉末ココナツを鍋に適量入れます。
②火をつけて中火にします。ここに①の鍋をかざして

乾燥ココナツパウダーを片手なべに入
れて、焦がさないように弱火でさっと火
を入れます。

木ベラでよくかき混ぜます。焦がさないように。しばらくすると甘い香りが漂ってきます。ここがポイント。
 あまり長く火にかざしているとココナツに黄金色になってしまったり焦がしたりしますから要注意。ココナツに色をつけてはいけません。
③甘い香りが昇ってきたら,すばやく水を加えます。ジュワッ!っと音がしてココナツがすぐに水を吸います。②でココナツに火を通すのは、こうして水を吸い込みやすくするという目的があります。
④これを濾してボールに入れます。スリランカ式に手で搾っても構いません。これで「濃いポルキリ」の完成です.。③の作業を繰り返して再び搾れば「薄いポルキリ」、言ってみれば2番出汁ができます。
⑤作ったポルキリはすべてのスリランカ式カレー料理に使えます。
 主材料を炊くときには、まず薄い「二番だし」のポルキリを使います。仕上がり間際、火を止める寸前に濃い「一番出し」のポルキリを加えて,その香りを生かしてください。もっとも、これを省略して、ポルキリは始めに煮こむ時入れるだけということもあります.。

ココナツを両手に持って
ヒラマネヤの歯に宛て てゴリゴリ。


<注意>こうして作ったポルキリは作り置きをしてはいけません。香りが退化してフレッシュな香りがなくなります.。ポリキリはoil in water、O/Wのエマルジョンです。また、ココナツのオイルは硬化油ですから、このポルキリは日本の冬では表面が固まります。

<これが基本!> スリランカではこの写真のような作り方をします。ココナツを割って、ヒラマネヤと呼ばれる「ココナツ削り器」の歯に半割にしたココナツを当ててやや硬化して白くなった胚乳の部分を粉にしてこそげ落とします。
 粉になったココナツに水を加えてココナツ水溶液をつくり、これを手のひらにくるんでぎゅっと握りしめ液を搾り出します。これがスリランカ料理基本の出汁ポルキリです。
 ここで紹介した私の「乾燥ココナッツからポルキリを作る方法」は原理としてスリランカで作る方法と同じです。

 TOMOCAのカレーライスQandA Index