ガンパハういろう。
本名は カル・ドゥドゥル。
スリランカ料理・道案内 第5回 スリランカ料理・道案内 
No.5 ガンパハういろう 2006-02-16



 ●ガンパハ。このコロンボからそう遠くない地方都市がいま、騒がしい。
 コロンボとカンディを結ぶ幹線道路にある町だから発展するのはもっともなのだが、チャンドリカが絡んで経済発展となると何かが起こる? いや、この町にはとにかく旨いスィーツがある。名づけてガンパハういろう。名古屋名物のういろうと姿形が似ていて、その味も…、となると放っては置けない。
 スィーツはどこの店でも旨いというものではない。あの店のあれという決まりきった定番がある。ガンパハういろうはその定番だ。

 
 その色が、真っ黒い。触ると堅いようなぶよぶよしているような。ナイフで切り分けようとすると餅のような吸い付きを刃先に感じる。切り分けたのを口に入れると、ういろうである。まさしく名古屋名物のういろうだ。
 気の早いものだから、はた、と気付いた。そうか、だから名古屋にはシンハラ人が多いんだ。日本へ来て祖国の味が恋しくなったら、そっと隠れてういろうをかじる。名古屋なら、それが出来る。名古屋はいち早く国際交流のセンターを設けたし、ヒット曲を生み出した「キッズ・ウォー」も制作した。キッズ・ウォーは関係ないか。



 ガンパハういろうは、別名、というかシンハラ語の本名はカル・ドドルと言う。カルだから黒いのだ。
 キトル椰子の黒砂糖に米の粉、カシューを砕いた粉を混ぜ合わせて大鍋の火にかけ、掻き回し、掻き回し、どろりとしたところで型に入れて冷やす。おお、製法もういろうではないか!

 ドドルはどこででも買える。別に写真に写っているガンパハのチャンパー店だけが旨いのではない。だが、ここのは旨い。

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