バングラディッシュ その9
DSH
Dhaka Medical College
後任の看護婦さんが来たので、DSHに再び行った。
しかし、今日はまだ、イードの休みの最中だったので、入院患者は前日に緊急で行った帝王切開の1人しかいなかった。
今回は、DSHのマネージメントの資料をもらいに行ったのだが、こういった貧しい人々を対象とした病院の場合、
なかなか利益を出すのは難しいようである。
あらゆる検査は、約半額で提供しているし、薬も安く仕入れて、安く売っている。
入院の場合は、大部屋が70Tk、個室が400Tkであり、他の病院の平均がそれぞれ300Tk、1500Tkであることを考えると、
非常に安い。
recovery rateは35%だそうで、不足分はスイスの赤十字からDonationをもらっているそうである。
ホテルに帰ると、滞在している隣のビルにデコレーションがしてあった。
これは、イードのためではなく、どうやら結婚式のためであるそうだ。
このビルはアパートなのだが、その一室に住んでいる家族の結婚式のために、バングラディシュでは、
写真のように、そのビル全部を電飾でデコレーションをするそうである。
これは、夜になると、写真のように派手に目立ち、これだけで十分見ごたえがある。
実際のパーティーはこのビルの屋上で行われ、ライブバンドとプロの歌手の歌が夜遅くまで続いていた。
残念ながら、花嫁、花婿の姿は見ることは出来なかったが、ところ変わればいろいろ変わるものである。
ダッカ医科大学はバングラディッシュで最も難しい医大であり、その病院は、ダッカ大学構内にあり、
丁度ショヒドミナールの近くにある。
ダッカ医大病院は、およそ1000床の総合病院で、ICU、CCU、NICUを備える巨大病院である。
基本的に、政府の病院であるから、診療は無料で行われる。
教育病院であることから、インターンや、レジデントが沢山いて、患者数も非常に多く、1000床のベッドがあっても足りない。
たとえば、小児科などは、入院患者数が多くて入院しきれないため、エクストラベッドが備えられ、対応している。
しかし、それでも入院しきれないと言う。
もちろん、こういった措置は医療関係者のボランティアによるもので、仕事が増えても、給料が増えるわけではない。
入院費用は、全くのフリーであり、薬も、基本的な薬は無料であると言うから、ここの病院は一応政府の病院として、
無料の医療を頑張って提供していると言える。
大学病院であるから、診療科はありとあらゆる科があり、インターンを含め各科30人位の医師がいる。
設備的には、MRIはないが、スパイラルCTがあり、心カテ室を現在建築中であるそうで、この国にしては、充実した設備を持っている。
そのため、各医療機関から、患者の紹介が絶えない。
ガザリアからわざわざダッカに紹介した理由もうなずけた。