バングラディッシュ その1


2002.2.5-2.28


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ダッカ



バングラディッシュは80%以上がムスリムの国であるが、町並みはアラブと言うより、主にインドに似ている。 しかし、ムスリムの国にしては、貧富の差が激しく、物乞いの姿も頻繁に見かける。
また、日本の5分の2の面積に日本と同じ位の人口が住んでいるという人口密度の高い国であり、 確かに首都ダッカには人間が非常に多い。
町にはインドと同様に、写真左のようなリキシャが走り回っているが、その数はインドよりもはるかに多い様に思われる。 本来、リキシャにも免許があるらしいのだが、実際は無許可営業も多く、政府としても、取り締まろうとしているらしいが、 実際は不可能なのだそうだ。 モータータクシーという、二輪のタクシーも多く、車も走っているので、道は頻繁に渋滞する。 交通事故も多いらしい。そしてなにより、排気ガスが大変である。
公用語はベンガル語であるが、旧英国領であり、英語はよく通用する。 その影響もあるのか、香港と同様、ダブルデッカーのバスが街を走っていた(写真右)。
通貨単位はTk(タカ)であり、1US$=59TKである。 私は大まかに、2倍をした数が日本円と同じというように計算している。

バングラデッシュは基本的には、非常に貧しい国であり、特に衛生状態は悪く、町を流れるBuriganga川(左)には、運河から汚水が流れ込み、 水質汚染は深刻な状況にある。
バングラディッシュには、こういった川が縦横無尽に流れており、土地の高さが低いため、 頻繁に洪水を起こし、そのたびに多くの感染症の発生を引き起こすそうである。
洪水と言うのも、日本人がイメージしているのと違って、川が急激に氾濫して、水浸しになるのではなく、 ゆっくりと長期に水量が増すのだそうで、現在は乾季であるが、川幅は見てのとおり大きく、 雨季になると水量が次第に増えて、洪水となる仕組みである。 これは、この土地の地形的問題であり、コントロールするのは難しい。




今回の仕事はダッカ市内での病院での診療と、農村部での衛生調査というような仕事である。 まず初めはダッカ市内で、病院を見学したり、フリークリニックに同行したりという活動となった。
ダッカは新市街と旧市街に分かれており、貧しい人々は主に旧市街に住んでいて、スラムと呼ばれる地域も存在する(右上)。 新市街には大きなビルも建っているが、旧市街は迷路のように小さな家が立ち並ぶエリアであり、主に貧しい人々が生活する。 ごみなども写真のような状態であり、衛生状態は町中いたるところで問題がある(写真左)。
マーケットではいろんなものを売っているが、ハエがすごく、お菓子などは、ハエがたかって真っ黒になったものも見られる(写真右)。 バングラディッシュでの病気では、下痢は多いそうだが、その理由はこれを見れば明らかである。