その8 2007.3 東京ユビキタス計画・銀座

【ユビキタスのおかげで銀座が身近に】

ユビキタスコミュニケーター(UC)を利用した情報入手を体験できる東京ユビキタス計画・銀座(実証実験)に参加してきました。

説明を受けている20人ほどの参加者を見渡すと男女ほぼ半々のようです。年齢は20台半ばから40台前後という感じ。
簡単な説明を受け、手渡されたUCはTRON SHOWで体験できるものよりも簡素で小型になったような気がしました。。

UCを首から下げて両耳にヘッドホンをすると電子機器オタクのような格好になってしまいました。
スタッフに誘導されるがままに東京メトロ丸の内線の改札付近に移動します。 「ポーン」というマーカーから情報を入手した音がしたかと思うと、東京都知事の挨拶動画が再生されました。天井をみると赤外線マーカーがありました。ここからの情報を入手したようです。


無線マーカーの横の街灯にはICタグがありました。ここにUCを近づけると地図が表示され、周辺の施設情報が。道に迷いやすいので現在地がわかるのは嬉しい。

ここからは自由体験です。スタッフとはここで別れ体験開始。
さてどっちに行こうか。両耳にヘッドホン、手には大事そうに白い携帯電子端末を持った姿はハイテク電子機器オタクのような出で立ちです。しかし、数分後には情報入手が楽しくなり恥ずかしいという気持ちなどどこえやら。

店舗に近づくと赤外線マーカーから店舗情報が提供されます。お店の紹介や初めて知るような楽しい情報などいろいろ。
銀座通りは歩行者天国だったので通りに沿って銀座4丁目から8丁目と新橋方面に進むことに。

体験開始前のスタッフから注意がありました。UCの画面に夢中で歩行者天国でない交差点を赤信号なのに渡ってしまった人がいたとか。警察から注意が出たそうです。それほどおもしろくて夢中になってしまいます。

次はどこに行けば情報が入るのかと街をキョロキョロうろうろします。
ICタグはUCをかなり近づけないといけないので情報をこちらから能動的に受け取りにいくといった感じです。QRコードを読み取ったりという行動に似ています。感動はいまひとつ。もちろん周辺情報は不案内な土地では真っ先に欲しい情報なので有益です。


未来だなあと思ったのは赤外線マーカーと無線マーカーによる情報提供でした。マーカーのある位置から2~3m以内に近づくと「ポーン」と情報が入ります。UCの画面には各種情報が表示され、音声案内もはじまります。


情報が飛び込んでくるといった感じです。
これに似た体験はいままでなかったのでとても新鮮です。

カーナビゲーションの渋滞情報(VICS)が感覚としては近いかもしれません。ただ、VICSは車(カーナビ)に情報が入ったという感覚ですが、こちらは自分に情報が入ったような心地よい錯覚を持ちました。実際はUCに入ってきているのですが・・・。


あちこち移動し、再生途中であった動画をどこかでゆっくり見ようと思っていたら電池がなくなってしまいました。ああ残念。

時計をみると2時間という体験時間はあっという間に過ぎていました。なので電池切れもやむなし。

パソコンの前に座って情報を入手するのとは違って、いま自分が立っている場所の情報が得られるということの楽しさを実感しました。情報はきっかけであり、興味があればアクションを起こすことによってより深い情報を知り得ることができます。

ある店舗や場所に関しての知識や歴史を知らないばかりに、普通ならば素通りしてしまうところで立ち止まることができる。歴史を知るだけで「おもしろそう」「もっと知りたい」と積極的に行動を取ることのきっかけとして情報が生きてきます。

世の中の携帯電話にこの機能が搭載された未来は、わくわくするような楽しさをもっているのではないかと思います。とてもおもしろ経験でした。次回の実証実験もぜひ参加したいと思っています。