■ひびきヶ原駅第1a展示室

民営化後の東海道本線の臨時列車(2000年以降の臨貨、甲種輸送 その2)
22.10.9 過去の構内放送から復活掲載

●2000年以降の臨貨、甲種輸送(その2)

「構内放送」で取り扱った注目の臨時貨物列車を復活掲載します。写真の選定を行ったところ、見る見るうちにコマ数が増えました。

(注) 拡大画像はJava Script を使用しています。セキュリティーの設定次第では正常に動作しないことがあります。
大幅遅延の東武リバティー甲種
通常ならば深夜に通過する川崎車両発の甲種輸送が大幅遅れて通過

22.1.18、川崎車両から東武500系「リバティー」3編成が出場しました。吹田(信)でEF652096に付け変えて、9866レとして東上。碧海エリアは深夜に通過する予定でした。しかし、大津−膳所の本線上で立ち往生。吹田機関区のEF210-151が救援機として故障機も含めて牽引。AM4時頃、やっと運転再開となった模様です。
 この日、私は月1回の外来診察の予約が入っていました。8862レよりも1時間以上早い9:57頃に列車が通過したため、その足で病院へ向かえば予約時間に間に合いました。

中央西線不通に伴う石油輸送迂回
20両ものタンク車を連ねた臨時貨物列車が日頃は通ることがない矢作川を渡る

21.8の後半は天候不順が続いていますが、梅雨末期のような豪雨によって、各地で大きな被害が発生しています。東海地方でも中央西線、飯田線が長期の不通になりました。
 しかし、不通になる前に出荷されたタンク車については、危険物ゆえ長期の留置はできないそうです。また、石油を降ろした貨車の中には検査切れが近い車両もあるという話を沿線の世間話として聞きました。
 このような背景があってか、稲沢8.19の夜発にて東海道線を迂回する石油列車が運行されました。そして、本稿を記した8.22、空車の返送列車が8863レ〜9863レにて運行されました。

TX甲種をカラシ扉EF652127が牽引
かなり前の予告通り?カラシ扉のPF形2127号機が登板

2019.9、TX甲種をヘッドマーク付きのEF6627号機が牽いて間もなくの頃、次回はEF652127号機の予定という噂を聞きました。まだ3ヶ月近く先のことであり、まあ楽しみにしておこうくらいに思っていました。
 19.12.14、同機が次無動で西下中との情報が。前回同様、下松を出たときはEF210でしたが、吹田で機関車交換が行われることが見通せました。
 SNSでは各地を通過する模様が中継のように続々発信されました。今の時代は皆が宣伝をしてくれますので、ファンサービスはある意味賢いPR方法なのかもしれません。

お盆明けの送込み回送3重連
運休明けの送り込み回送のEF210x2がEF641046の前に付いた3重連

お盆や年末年始に運休となる運用の機関車は愛知機関区に滞在し、運休明けに運用が始まる西浜松まで単機(2両以上の場合もあり)または他の列車に併結されて重連となる場合があります。2019.8.19、8862レを撮っておいた方がよいよと連絡をもらい、手近な撮影地へ行きました。何が来るかはお楽しみにして、SNSなどのチェックはしませんでした。
 すると、来たのはEF210x2+EF64形1000番台、広島色でした。しかしながら、想像以上に長い編成ですね。3機ともパンタグラフが上がっているのは価値があるものです。
 この列車の本務機はEF64広島色で、翌日、9863レで戻ってきました。前に付くEF210x2が運休明けの送り込み回送機だった模様です。

珍しい貨車”シム1形”
EF641046(愛)+タキx3+シムx2の編成となった9863レ

2017/9/30、9863レにタキが連結されました。関西〜中央線で使用されている車が検査出場したもののようです。
 その後ろには珍しい貨車が連結されていました。日本車両の私有貨車シム116、117です。危うくシム100形と書くところでしたが、シム1形が正解とのことです。「シム」という分類は珍しいですね。「シ」は「大物車」。「ム」は重量区分で、軽い順に「ムラサキ」の順に並ぶため、最も軽い区分になります。近年はまず使われることがなく、そんな車が本線上を走ることは極めて珍しい機会であったことになります。日車に帰ったあとは次の検査時まで見られないかも・・・とは現地での話題でした。
 シム116の拡大写真はこちら

四国の12・14系が東武鉄道へ
EF652139(新)+12系x2+14系。14系はトップナンバーを含む元東海車

タイトルに「客車列車」と書いて「列車」を消しました。正しくは「貨物列車」だからです。「客車」は車輪付きの「貨物」で・・・なんていう話を始めると長くなりますので、やめておきます。
 関係者の思いの深さが伝わるヘッドマークの掲出実現には、ご努力に謝意を表したいと思います。実際に「瀬戸」風ヘッドマークを掲げたEF65PFが近づいてきたとき、本当に「瀬戸」が来たようで、興奮しました。東武、JR四国、貨物、秩父のマークもタイアップが表現されて素晴らしいです。
 ただ、貨物会社担当の列車なので、桃(EF210)、サメ(EF66100)または貨物更新色PFが牽く客車も見たかった・・・と言っては、今回限りは怒られますかね。

ホキ1100+リサーチキャビン
ホキ1100+リサーチキャビンを連結した9863レ

機次位は通称「白ホキ」の新型車ホキ1100の1号車です。量産先行車として、1両のみが製造されています。
 その次にコンテナとして積まれているのは測定室(リサーチキャビン)です。新形式車の性能試験を行うために連結されています。
 かつてはクヤ99という性能試験車が1両の電車としてありました。そういう特殊車両が激減したのはさびしいですが、コンテナならば地上に降ろしたり、線路がないところへ運ぶこともできるわけで、よく考えたものです。
 この9863レは積車状態の試験が終了した後の返却に相当し、測定車はこの後、稲沢で切り離されたようです。

371系が長野へ
EF641033に牽かれて西へと向かう371系

特急「あさぎり」から引退後、当初は団臨用として活用されると発表された371系ですが、結局あまり使われることなく引退を迎えてしまいました。それでも、共に「あさぎり」で活躍した旧小田急20000系が活躍する富士急行に引き取られることになったのは朗報と言えましょう。
 多くの方が日本車両で改造が行われるものと思われていたようですが、JR東日本の長野総合車両センターへ運ばれるのは意外でした。
 よりによって雨天になってしまいましたが、大勢のファンに見送られて三河地区を通過していきました。

年末年始運休明け四重連
年末年始運休明けで四重連回送が!

お盆や年末年始には貨物列車の一部が運休となり、運用途中の機関車の多くは愛知機関区で休みます。そして、休み明けには運転開始となる列車の機関車が運転開始駅まで送り込まれます。入換を行う関係で全ての機関車のパンタグラフが上がっています。2013.8のお盆明けには稲沢→西浜松で3重連となって驚いていたら、2015.1.5には四重連が走りました。ダイヤは7090レのスジで、臨時の単機列車のため、列車番号は単9090レとなるようです。
 この列車は刈谷で普通電車を追い抜くためスピードが速いままで、F級4両の機関車が連なってかっ飛ばしていく様は圧巻でした。

日鐵住金ロンチキ
日鐵住金のロングレール輸送車の試験運転

2014.10.28、日鐵住金(当時)のロングレール輸送車の試験列車が通過しました。同車は9両編成で、150mのロングレールを運ぶことができます。後部なので目立ちませんが、測定車「リサーチキャビン」が連結されています。
 レールは降ろさず、持ち帰ったことになりますが、下り列車での積載状態は貴重な記録になることでしょう。
 今となっては、EF200が牽いたことも記録価値があるものになりました。

自衛隊機材牽引機を前付回送
日鐵住金のロングレール輸送車の試験運転

2014.7.2、8862レは所定のEF64+レールチキの前にEF652074号機が付いた重連になりました。無動力ではなく、次機もパンタグラフが上がっています。
 前機のEF65は西浜松から自衛隊機材輸送列車9862レに充当されたとのこと。その送り込みであったということになります。

レールチキをEF652085が牽引
通常のEF641000番台に代わってレールチキ臨を牽くEF652085(新)

2013.6.22から23日にかけて、北海道で使われていたタンク車の回送がありました。6月22に西浜松までEF652085(新)の牽引で運転されました。当時、土曜日の9863レは西浜松以西でふさがっているため、西浜松で丸一日停泊しました。西浜松では別列車が同じ列番になるのを避けるため、タンク車回送は沼津→西浜松で9861に変更されていたとのことです。
 EF652085は所定ならば6/21(金)に到着したEF641000(愛)の運用であるレールチキ返空(+コキ回送)9863レに引き続き充当されました。その結果、EF65PF代走のような列車が実現しました。

EF641040 タンク車転属回送
ただでさえ珍しいタンク車をEF641000の原色機が牽いて東海道を走った

西浜松で一泊したタキは翌23日の9863レで稲沢へ向かいます。西浜松までの牽引機、EF652085は前日の9863レを牽いて稲沢へ向かったため、別の機関車が牽きます。運用の持ち替えによって、なんと、EF64に出番が回ってきたのです。該当機は6/21の8862レで西浜松へ来ていた1040号機です。
 東海道線ではただでさえ珍しいタンク車を牽くのです。しかも、担当は原色機です。粋なはからいかどうかはわかりませんが、多くのファンを驚かせると共に、貴重な記録になったに違いありません。
 撮影時、タンク車の常備駅が新しい塗料で塩浜駅に書き換えられているのが確認できました。

特大中の特大大物車シキ611
強風の中、約30分遅れで通過したシキ611

なかなか見ることができない最大級の大物車、シキ611。同車のムカデのような足回りを表現したいと、下り線が片持ちポールになっているところへ行きました。しかし、折からの強風でダイヤが乱れ、電車もなかなか来ません。そして、寒さに耐えること50分。所定より30分ほど遅れて通過していきました。
 シキ611のみの画像です。

EF651127 東武50090系甲種
東武50090系甲種に充当された広島更新色のEF651127(新)

2008年、高崎へ転属。その後、新鶴見へ転じたものの休車状態。その同機が2010年10月下旬に大宮車両所を全検出場。広島更新色のまま出場して驚かされました。
 以前、EF651089(新)が広島工場で更新を受け、唯一の広島色赤プレ機になったものの、へそ曲がりの上役(?)に塗り直しを命じられたのか、ごく短期間で大宮更新色に。このようなことがあったため、当然大宮色になるものと思っていたのです。
 全検早々の甲種実現に感謝。

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