「昆明」対「アクティビジョン・ジャパン」
− 著作権,不正競争防止法に関するやりとりをリアルタイムでお知らせします −

●経緯

 本アーティクルは皆様に事実関係を知って頂くのが目的ですので,メール中の人名は一部伏せ字とさせていただきました。

 3/12:
 NiftyServeサービスプロダクト部T田氏より,アクティビジョン・ジャパン社(東京・目黒)の社長ビル・シュワーツさんから,著作権侵害に該当するのではないかとの申し出があった旨,メールを受け取った。

 3/12:
 花雀は早速反論をまとめ,T田氏,及びB・シュワーツ氏にメールを送った。

 3/13:
 花雀はアクティビジョン・ジャパン社の主旨を理解するために,さらにT田氏,及びB・シュワーツ氏に追加の質問メールを送った。

 3/18:
 音沙汰がないので,花雀はT田氏に状況紹介依頼のメールを送る

 3/20:
 「要返」と書かないと返事が来ないようなので,再度,花雀はNiftyのT田氏に状況紹介依頼のメールを送る
 同じく,花雀はアクティビジョン・ジャパン社S野氏に連絡がないのはおかしい旨FAXで送付

 3/21:
 T田氏より,Niftyは不介入である旨の返事のメールが来る。
 同じく,アクティビジョン・ジャパン社S野氏より,「弊社顧問弁護士から後日連絡させる旨」のFAXが届く。

 3/22:
 花雀はアクティビジョン・ジャパン社S野氏に,弁護士を介さなくても答えられる事があるはずというFAXを送る

 3/26:
 いつまで経っても返事がないので,3月29日13:00までの回答期限付きで,督促のFAXを送る。
 3/29 12:17:
 アクティビジョン・ジャパン社S野氏より,回答のFAXが届く。著作権侵害とは言っていないと仰有る。
 Niftyの昆明に関するシェアウェア送金代行サービスが再開される。

 3/30:
 アクティビジョン・ジャパン社のFAXにあった月刊「HOME COMPUTING」の掲載依頼者に対し,私(花雀)の意見を述べ,注意を促す電子メールを送る。

 アクティビジョン・ジャパン社S野氏宛にFAXの回答を送る

 Niftyより,公開および送金代行の一時停止を解除する旨のメールメールが届く。

 一件落着と思ったら

 5/25:
 アクティビジョン・ジャパン社の代理人と称する,弁護士から内容証明の手紙が届き,今度は不正競争防止法違反ではないかという通知書が送られてきました。
 3/29のアクティビジョン・ジャパン社のFAXに「法律的な部分は弁護士から」とありますので,どうもその話のようです。

 この文面は不正競争防止法の解説書にサンプルが載っていますが,これを少し書き換えただけです。
 5/26:
 早速,回答書を作って送り返した。

 どうも,この弁護士は,平5年(1993年)5月に改正された「不正競争防止法」の公布期日と,平6年5月1日の施行期日を取り違えているようです。昆明がリリースされたのは,公布と施行の間の時期です。

 6/14:
 藤井弁護士から,第2回目の通知書が届く。

 6/19:
 回答書をFAXで送る。
 どうして,こんな低レベルな書類を作って送ってくるのか不思議で,つらつら考えてみたのですが,どうも藤井弁護士は「昆明32」のバージョン情報を見て,昆明が1995年に作られたと早とちりしているようです。
 このページをご覧になっている方なら先刻ご承知の通り,昆明はもともと,Windows3.0用に開発した16ビット版があって,Windows95用に32ビット版が作られました。32ビット版はWindows95用ですから,Copyrightの年号は1995年より前には遡れませんので,1995-1996になっているわけです。

 7/19:
 回答書を送ったにも関わらず,それに対する反応がない。このままだと先方の言い得になってしまうので,アクティビジョン・ジャパン社S野氏宛に謝罪要求のFAXを送り反撃した。

 7/25:
 藤井弁護士から回答のFAXが来ました。
 内容の判断は皆様にお任せしますが,ろくに事実関係の調査もせずに,警告書を送り付けてきたことは明らかです。
 「昆明」のリリース時期はNifty等に問い合わせたり,ネットピアやNetworksといったパソ通関係の雑誌を確認すればすぐに分かりますし,昆明の履歴を読んでもわかるのですが,そんな事もしていないようです。
 私のほうは,これ以上付き合っても得るものはないので,この辺で切り上げようと思っています,


 と言うことで,3/29にNiftyの昆明に関するシェアウェア送金代行サービスが再開されましたので,私としては,一応決着を見たと考えております。
 どうも著作権の問題には発展しないようで,折角,そのつもりでこのページを作ったのに,現実はなかなかうまく進行してくれません。

 また,不正競争防止法に関しても,「昆明」のほうが,アクティビジョン・ジャパン社の「上海グレートモーメント」より,リリース時期が早いのですからお話になりません。
 「昆明」をリリースした頃の,Windows3.0の時代は,ゲームソフト会社はDOSゲームを作るのに熱心で,Windows3.0で,まともに動く市販ゲームソフトは皆無という時代でした。

 『上海』のOEM元である,アクティビジョン・ジャパン社から抗議を受けたという事は,「昆明」がそれだけ高い評価を受けたとも言え,シェアウェア作家にとっては,ある意味では勲章と言えるでしょう。
 しかし,「昆明」のコンセプトは,問題の作成機能やタイル,画面のアレンジ機能を ゲームツールとして提供することで,ユーザの方に永久に楽しんでいただくという点に あります。
 私としては,『上海』などより遥かに機能の高いモノを作ったと,自負しておりますので,『上海』と似ているという評価は不本意であります。 (花雀)


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