2014/05/26
このページを始めてまだ間がない頃、まだHDDの容量がMbyteという単位で測られていた時代には、個人でGbyteなどというディスクスペースを使うことがあるのだろうかなどと思っていたこともあったが、いまやそれは完全に見込み違いであったと言わざるを得ない。私に関する限りでも、いまやメインのデスクトップのHDDは2Tbyteも盛っていたりする。
HDDをこんなに消費するようになったのは、恐らく写真や動画や音楽と行ったメディアが、パソコンで扱えるファイルとなり、しかもそれ自身がどんどん高密度化していることが大きな要因であると思われる。私が初めて自分のデジカメを持ったのが1998年のことで、その頃のデジカメのメディアは、今となってはすっかり見かけなくなった2Mbyteとかのスマートメディアで、1枚の写真の大きさも数十kbyte程度であったから、大して容量を食うものではなかった。その後デジカメは2代目・3代目と買い換えていったものの、撮りためた写真がDVD-R1枚分に達するまでに5年くらいかかっていた。
ところが子供が生まれ、デジカメを高解像度で動画も撮れるものに替えた途端に、動画も撮るようになったことも手伝って、DVD-R1枚分を半年くらいで消費するようになってしまった。今では子供の学校の行事や旅行などのイベントがあると、それだけでGbyte単位の写真や動画を撮ることもあり、結局それまでこまめにDVDにとっていた写真や動画のバックアップも、いちいち焼くのが面倒になって、結局リムーバブルHDDへのバックアップで済ませるようになってしまった。
それでも私の場合、デジカメの解像度は、たとえ1000万画素超のデジカメであっても、500万画素くらいにおさえて撮るようにしている。最近のデジカメ、特にコンパクトデジカメの場合は、撮像素子の大きさの割に解像度を無理に上げようとしているので、デジカメの持つ最大画素数で撮影しても、細部の表現という点では思ったほど良くなっていない。なので、ファイルの大きさとの兼ね合いで言えば、500万画素程度で十分なように感じるのである。
動画の方にしても、たまにデジカメの機能を使って子供の動く姿を撮るくらいであれば、劇的にHDDを消費するということもない。ということで、15年間でこれまでにデジカメで撮った写真と動画のオリジナルデータは合計200Gbyte程度と言ったところである。
もう一つ容量を食うようになってきたのが音楽ファイルや音声ファイルである。これまでに持っていたカセットテープやMDなどのメディアに保存していた音楽は、デジタル化するかCDから再度リッピングするなどして、すべてパソコンの中にファイルとして保存するようになり、やはり50GbyteくらいはHDDを消費している。そのほか、ボイスレコーダを購入して、会議などの音声ファイルを保存するようになってからは、こちらも50Gbyteくらいの容量を食うようになってきている。デジカメにしろボイスレコーダにしろ、こうした電子の目や耳は、人間に代わって過去の映像や音声を正確に記録してくれるのはありがたいのだが、当然ながら人間とは比べ物にならない勢いでデータを生産してくれるものである。
そういった意味では、人間が直接作る文書ファイルなどはかわいいもので、特にテキストデータで保存する限りにおいては、いくら生産してもGbyteどころか一年で数Mbyte分を生産するのがやっとという感じである。とはいえ、Microsoft Officeなどのアプリケーションが生産するデータファイルなどになると、テキストファイルの数十倍から数百倍もの大きさになるから、数が多くなってくると結構な分量になってくる。
また最近では、ドキュメントスキャナを使って紙資料の電子化も進めているところであるが、これらも写真や動画ほどではないにせよ、それなりに大きなファイルを日々生産し続けている。もちろん、紙のまま残していると結構嵩張るものが、データになることで少なくとも物理的なスペースは使わなくなるし扱いも楽になるのだが、HDDの容量はそれなりに必要になってくるのは仕方がない。
とまあこんな次第で、個人であってもそれなりにGbyte単位のデータをあっという間に生産してしまうのであるが、私の場合、それなりに気を遣っていれば、容量が大きくなりすぎて困るというほどのところにはまだなっていない。しかし、TV番組をHDDレコーダで撮り貯めていたり、ビデオカメラでHDの録画を頻繁に撮っていたり、デジカメの画像を無圧縮のフォーマットで保存したりしている人の中には、Tbyte単位の外付けディスクをいくつも持っているという人もいるらしいので、記憶装置というのはやっぱりあればあるだけいつか使い尽くしていくものなのかも知れない。