#359 ささやかに楽しむW杯2014

2014/06/23

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 普段ことさらにサッカーに興味があるわけではない私だが、何だかんだ言って始まると気になってしまうFIFAサッカーワールドカップ(TM)である。私自身も過去に2002年の日韓大会2006年のドイツ大会の時にこのページに書いたりしたが、前回の2010年南アフリカ大会の時は、肺炎を患ってベッドに臥せっていたので、情報はニュースなどで知りつつも、このページで何か書く余裕はなかった。

 日本は1998年にフランス大会で初出場を果たして以来、5大会連続での出場である。ちなみに初出場からの5回連続出場というのは世界3位とのことで、次の2018年のロシア大会にも出場できれば、イングランドと並んで2位タイ(6回)となるそうである。もっとも1位はブラジルの20回(つまりW杯皆勤)ということなので、この記録はとても破れそうにないが。

 それだけ本戦に出場し続けるだけでも大変なW杯であるが、今回はブラジル大会ということで、日本との時差はほぼ半日。現地で午後から夜にかけて行われる試合は、生中継であれば日本では未明から朝にかけてということになる。欧州や南アフリカ大会のときは夜から未明にかけて夜更かししながら観ていたことを考えたら、早寝早起きすれば観ることができるので健康にも良いかも知れない。前日夜から徹夜で観ている人にとっては余計に体に悪いが。

 本戦の試合の状況などを知るのであれば、やはり本家FIFAのページが充実している。トップページでその日の試合や経過をほぼリアルタイムに知ることができるほか、シュートやファウルやコーナーキックやパスの成功率やボールの支配率など、細かい情報も記録されている。そのほかGoogleのトップページでも、W杯にちなんだ画像(Doodle)が日替わりで表示されていたりする。

 大会の進み方は基本的に前回大会と同じで、32チームを4チームずつ8グループに分け、グループ内総当りリーグ戦の勝ち点の多寡で各グループ2チームずつ計16チームが決勝トーナメント(以下決勝T)に進出することになっている。1994年の米国大会以降、勝利チームの勝ち点が2から3になったことで、予選リーグの勝ち点分布にバリエーションが生まれ、より面白くなっているように思う。これを書いている時点で、各チームとも2試合ずつを消化し、残り1試合ずつが残されていることになるが、一般的には

ということになる。では、各グループにおける決勝T進出の条件を見てみよう。△のついたチームは、1試合を残して決勝T進出決定、▲は同じく敗退決定。チーム名の後ろの数字は2試合が終わった時点での勝ち点である。さて、結果はいかに?

Aグループ (ブラジル4、メキシコ4、クロアチア3、▲カメルーン0)
 カメルーンは既に敗退決定。2位のメキシコはクロアチアに勝つか引き分ければ決勝T進出。ブラジルも引き分け以上(もしくはメキシコの勝利)で決勝T進出だが、負けた場合、勝ち点4で並ぶチームとの得失点差で決まる。
→ブラジルとメキシコが勝利。○ブラジル7、○メキシコ7、●クロアチア3、●カメルーン0
Bグループ (△オランダ6、△チリ6、▲オーストラリア0、▲スペイン0)
 ここはすでにオランダとチリの決勝T進出が決まっており、第3試合は決勝T進出チームどうし、敗退チームどうしの対戦となる。
→オランダとスペインが勝利。○オランダ9、○チリ6、●スペイン3、●オーストラリア0
Cグループ (△コロンビア6、コートジボアール3、日本1、ギリシャ1)
 コロンビアは既に決勝T進出決定。日本がコロンビアに勝たなければ、コートジボアール対ギリシャの勝者が決勝T進出(引き分けの場合はコートジボアール)。日本はコロンビアに勝ち、ギリシャが勝つか引き分けで、かつ勝ち点4で並ぶチームとの得失点差等で上回ることが条件。
→コロンビアとギリシャが勝利。○コロンビア9、○ギリシャ4、●コートジボアール3、●日本1
Dグループ (△コスタリカ6、イタリア3、ウルグアイ3、▲イングランド0)
 第3試合で2位と3位のイタリアとウルグアイが対戦するので、両方ともがコスタリカに並ぶことはない。したがって現時点でコスタリカは決勝T進出決定、イングランドは敗退決定である。イタリアはウルグアイとの得失点差の関係で、引き分け以上で決勝T進出。
→ウルグアイが勝利。コスタリカとイングランドは引き分け。○コスタリカ7、○ウルグアイ6、●イタリア3、●イングランド1
Eグループ (フランス6、エクアドル3、スイス3、ホンジュラス0)
 Dグループと似ているが、第3試合で2位エクアドルと3位スイスはそれぞれ別に試合をするので、それぞれ勝ち点が他方よりも上回った方が決勝T進出となる。両方勝てば勝ち点が6でホンジュラス以外の3チームが並び、両方負ければ勝ち点が3でフランス以外の3チームが並び、それぞれ得失点差等で決まる。両方引き分ければ、フランスとエクアドルが決勝T進出。フランスはエクアドルに2点差以内の負けであれば、得失点差でエクアドルを上回るので決勝T進出。
→スイスが勝利。フランスとエクアドルは引き分け。○フランス7、○スイス6、●エクアドル4、●ホンジュラス0
Fグループ (△アルゼンチン6、ナイジェリア4、イラン1、▲ボスニア・ヘルツェゴビナ0)
 アルゼンチンは決勝T進出決定で、ボスニア・ヘルツェゴビナは敗退決定。現在3位のイランが決勝T進出するには、自身が勝ち、ナイジェリアが負け、かつ得失点差等でナイジェリアを上回らなければならない。
→アルゼンチンとボスニア・ヘルツェゴビナが勝利。○アルゼンチン9、○ナイジェリア4、●ボスニア・ヘルツェゴビナ3、●イラン1
Gグループ (ドイツ4、アメリカ4、ガーナ1、ポルトガル1)
 上位のドイツ対アメリカの敗者と、下位のガーナ対ポルトガルの勝者が、得失点差等で決勝Tの2位の席を争うことになる。どちらかの試合に引き分けがあれば、ドイツとアメリカが決勝T進出。
→ドイツとポルトガルが勝利。ポルトガルは得失点差で及ばず。○ドイツ7、○アメリカ4、●ポルトガル4、●ガーナ1
Hグループ (△ベルギー6、アルジェリア3、ロシア1、韓国1)
 Cグループと状況は同じで、ベルギーは既に決勝T進出決定。韓国がベルギーに勝たなければ、ロシア対アルジェリアの勝者が決勝T進出決定(引き分けの場合はアルジェリア)。韓国はベルギーに勝ち、ロシアが勝つか引き分けで、かつ勝ち点4で並ぶチームとの得失点差等で上回ることが条件。
→ベルギーが勝利。アルジェリアとロシアは引き分け。○ベルギー9、○アルジェリア4、●ロシア2、●韓国1

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