#246 CDからMP3に

2005/06/04

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 昔のカセットテープに録音した音楽をMP3化するにあたり、CDからカセットテープに落として保存していた音楽については、元のCDからMP3に変換した方が音質の劣化が少なくてよい。そこで、そのような音源については、元のCDを探すことにした。

 多くは10年ほど前にレンタルCDショップでレンタルしてはカセットテープに落としたものだが、今更同じCDをレンタルするのもばかばかしい。ところがありがたいことに、私の住む自治体の図書館には、こうしたCDをかなりの数保管・貸し出ししている。もちろん無料である。

 更にありがたいことに、同じ自治体内の図書館にある資料であれば、インターネットでアクセスできる蔵書データベースから検索して予約しておけば、別の図書館にある資料を取り寄せておいてくれる。この蔵書データベースで検索した結果、10年前にテープに落としたCDアルバムのうち、80%は住んでいる自治体の図書館から借りることができることがわかった。

 というわけで目下のところ私は週末になると、赤んぼをベビーカーで散歩に連れ出すついでに最寄の図書館に寄っては、予約しておいたCDを借り、それをひたすらMP3に落とすということをやっている。個人が一度に借りることのできる視聴覚資料は5つまでなのだが、赤んぼの分のカードも作ってもらい、2枚のカードを使って一度に10枚のCDを借りている。悪い父親である。もっとも図書館利用者の中には、家族全員のカードを持ってきて30冊くらいの本を借りている強者もいるようだ。

 話がそれたが、借りてきたCDは、これまたフリーソフトの「CD2WAV」を使って、まずWAVファイルとして取り出す。最近はCDドライブの読み取り速度が高速化したため、74分のCDも2分足らずで読み込みを終えてしまう。まずはCDをとっかえひっかえして、データをすべてパソコンに取り込む

 あとは保存したWAVファイルをMP3に変換するわけで、ここからは前回の作業の続きと共通である。WAVからMP3への変換には、これまたフリーソフトの「午後のこ〜だ」を使っている。WAVファイルを選択してエンコードを選択すれば、あとは順次MP3化をやってくれる。自動でやってくれるものなので、パソコンが暇なときにまとめてやればよい。

 個人的には、CDをとっかえひっかえする手間はかかるがあまり時間はかからないWAVファイル取り込みと、手間はかからないが比較的時間のかかるWAVのMP3化が独立した作業になっているこの方法の方が、CDから直接MP3に変換する方法よりも時間を効率的に使えるので良いと思う。つまり、人間がやるべき作業(CDの交換など)はまとめて行い、あとは機械(パソコン)に一生懸命働かせて自分は席をはずしておけばいつの間にやら終わっているという方が具合がいい。

 あと問題となるのは、作ったMP3ファイルの名前をどうするかということで、これについてはファイル管理の方法をどうするかによって人それぞれ好みがあるだろう。私の場合は「アーティスト名【アルバム名】」という名前のフォルダを作り、その中に「アーティスト名【アルバム名】#番号 曲名.mp3」という、ちょっと長い名前のファイル名をつけて保存している。

 ファイル名をそのような形にそろえるのは面倒なので、私は、ベタの曲名リストのテキストファイルとフォルダ名を読み取り、ファイル名を一括で変換するPerlスクリプトを作ってファイル名を変更している。曲名リストについては、カセット時代にせっせとパソコンに保存しておいたものもあるし、最近ならWebでアーティストの公式ページなどを探せば拾ってくることができる。

 こうして、気が付けば既に200タイトル以上のアルバムをMP3化し、週に10タイトルずつ更に増えている。通勤の往復でひととおり聞くだけでも大変なほどであるが、こんな形で10年前にカセットで聞いていた曲をMP3で再発見するのも悪くない日々である。300本近いカセットテープを全部MP3化するまで、まだしばらくは楽しめそうである


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