2017年3月の映画  戻る


クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的 EL BAR
2017年 102分 スペイン 
監督 アレックス・デ・ラ・イグレシア(「スガラムルディの魔女」)
脚本 アレックス・デ・ラ・イグレシア/ホルヘ・ゲリカエチェバリア
キャスト ブランカ・スアレス/マリオ・カサス
メモ 2017.3.25(土)心斎橋シネマート
あらすじ
スペイン、マドリードの街角にあるバル(軽食屋+居酒屋)に偶然集まった男女10人。
そこに太った男が店に駆け込んできてトイレに飛び込む。
ワーワー言い合っている中、客の男が料理が出てこないのにじれて帰ろうと店を出ると頭にズドンと一発。額に穴が開いてるやん。
わけわからん最中みんなが止めるのもきかず、ひとりの男が助けようと店をでる。
またもやズドン。なんなん。何が起こっているん。店から出られへんやん。
感想
「スペイン映画の祭典 シネ・エスパニョーラ2017」の一作
いわんでもえーことゆーて皆を不安にさせ、それぞれが疑心暗鬼に陥り、あげくに割れる。
徐々に本性がむき出しになっていく王道の密室劇。  あなおとろしや。  最後にはホラー風味も。
「デビル」「CUBE」系の映画なんやけど、スペイン語が耳に新しい。
よーまくしたてはるねん。パワーがある。美女がきゃーきゃー叫びどこかコミカルでもある。
どのお方もお顔に味があってね。特に女組3人がいい。すごいわ。スペイン映画。
お薦め度★★★★戻る

ナイスガイズ! THE NICE GUYS
2017年 116分 米国 
監督 シェーン・ブラック「キスキス,バンバン」
脚本 シェーン・ブラック/アンソニー・バガロッツィ
撮影 フィリップ・ルスロ
キャスト  ラッセル・クロウ(ジャクソン・ヒーリー)/ライアン・ゴズリング(ホランド・マーチ)/アンゴーリー・ライス(ホリー・マーチ、ホランドの娘)/キム・ベイシンガー/マット・ボマー(殺し屋ジョン・ボーイ)
メモ 2017.3.18(土)梅田ブルク7
あらすじ
1970年代、ベトナム戦争が終わったアメリカ、ロサンジェルス。サイケな時代。
火事で妻を亡くしひとりで早熟な娘を育てているんやら面倒みられているんやらの探偵マーチ(ライアン・ゴズリング)は、
わけのわからない暴力的な父性あふれるヒーリー(ラッセル・クロウ)に鼻づら取られ「失踪した娘を探すんだ」と街中を引き回される。
感想
大好きな「相棒物語(バディ・ムービー)で点が甘くなってしまうんやけど、ほんま気楽に楽しい。
(寄る年波ですぐにどんな話やったか忘れる。そやけど、たゆたゆとシアワセに身をゆだねていた記憶だけは残るねん)
この間ロバート・ミッチャムとシャーロット・ランプリングの「さらば愛しき女よ」(1975)(フィリップ・マーロウ)を
夜中に見惚れて「ほんま傑作やわ」と強く感じたんやけど、そう思うのはウチだけやなく大好きな監督さんはたくさん
いてはるんやろな、、、と感じる映画。探偵さん達が満身創痍になりながらあっちにべたりこっちにべたりと
女を探しひとつひとつ謎を解いていく映画やねん。
 
ライアン・ゴズリングの映画っていくつみたかな。
「完全犯罪クラブ」「きみに読む物語」「ステイ」「ラースと、その彼女」「ドライヴ」
と6本目かな。
爆笑ってわけやないんやけど、コメディもできるんやわ。驚いた(**)。おみそれしました。
丸っこいからだで体当たり演技しているのにいささかすべっているラッセル・クロウが気の毒なくらい。
お薦め度★★★1/2戻る

お嬢さん 
2017年 145分 韓国 ファントムフィルム
監督 パク・チャヌク
脚本 パク・チャヌク/チョン・ソギョン
撮影 チョン・ジョンフン
美術 リュ・ソンヒ(カンヌ国際映画祭・芸術貢献賞)
キャスト キム・ミニ(秀子お嬢様)/キム・テリ(珠子)/ハ・ジョンウ(藤原伯爵)/チョ・ジヌン(上月・秀子の母の妹の夫・血の繋がらない叔父)
メモ 2017.3.11(土)心斎橋シネマート
あらすじ
1939年、韓国併合(1910年)後、大日本帝国統治時代の朝鮮半島。捨て子で犯罪者集団に育てられたスッキは、犯罪の片棒を担ぐため日本人資産家上月家にお嬢様付の女中珠子としてに送り込まれる。上月家の深窓のお嬢様・秀子を伯爵藤原がたぶらかし駆け落ちさせる計画を手伝うのだ。藤原伯爵のプランAは秀子を日本に連れ帰り結婚し、財産を奪った後は神経衰弱を理由に精神病院に閉じ込めるものだった。
メモ 2017.3.11(土)心斎橋シネマート
感想
映画が終わった後、かなり年配の女の人ふたりが「なんや。エロ映画やった。」と話されていた。
(かなり年配の女の人たちが何故この映画を見はる事になったのかそこんとこ詳しく聞いてみたい。韓流と間違えはったんやろか? 別のかなり年配の隣の席の女の人は途中で退出されました。)
 
エロねー・・・・そやねー、面白かったけど。 言葉を変えたら「耽美的」。ねっとりしている。監督さんのパク・チャヌク(「オールド・ボーイ」)は三島由紀夫が好きなんかな。日本を持ち上げているのやら貶めているのやら。春画もちらちら現れる。昭和の日本の風景も合わせて美術が凝っている。体をはってはる女優さんもすごいわ。日本の女優さんで演じれる人はいないかも。
「レベッカ」の家政婦ダンヴァース夫人を彷彿させる女中頭のササキがいいな。比べておじさんが薄っぺらやねん。ここは軽さを狙ったのか不明。
原作はサラ・ウォーターズの『荊の城』。 未読です。
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