2001年3月の映画


スフィア SPHERE
1998年 米国 134分
監督 バリー・レビンソン
原作 マイケル・クライトン
出演 ダスティン・ホフマン/シャロン・ストーン/サミュエル・L・ジャクソン/ピーター・コヨーテ
メモ 2001.3.30 ビデオ
あらすじ
海底ケーブルを施設している最中、太平洋の海底300mに巨大な物体が発見される。米国海軍が秘密裏に調査したところ300年も海底に沈んでいる物体だった。探査して何かがいるような気配があきらかになる。300年前というと17世紀じゃん。米国建国前に沈んだ物? スワッ、宇宙船発見とばかり浮き足立つ米国。そこで召集されたのが、心理学者のノーマンと精神不安定である上15年前ノーマンと訳アリの医学者、若き天才の物理学者、若き天才とライバル関係にある数学者という「これはただではすまんな」というメンツであった。何故4人が召集されたかってえと、ノーマンが金に吊られてやっつけ仕事で書き上げた「エイリアン遭遇時の心得」を国防省が真に受けたため。半分はSF小説からとって、適当に知り合いの科学者の名をメンバーにしてデッチ上げたシロモノだったのに。
感想
2000年のベスト10映画を選んでいたら(桜も咲きほころうという今頃なんなんですけれど)「SF映画結構好きなんや」というのがわかって「見逃している有名SF映画を見よう!」という気に急になって近所のTUTAYAさんが100円引きの期間だったもんでレンタルしたって訳なんです・・・。
ところがですね、SFと思って見始めたら、密室物めいたサスペンスになってきて最後はなんとファンタジーだったんですよ(涙)。

フツーは異星からやってきた宇宙船やねんからその星の文化というか、美術造型に興味あるやん。ダリみたいなんかな?とかさあ。どんなにヘンテコなんかと期待したら、それが現代の機械の姿形のままやねん。「へんやなあ?」と思っていたら、たぶん50年後の未来の米国の宇宙船がブラック・ホールに入ってタイム・スリップしたんちゃう?  という論理的説明がされるという成り行きになって・・・。
どう思います?。なんだか手抜きのような気がさぼてんはするんですけれど。
それに加えてですよ、調査にいった仲間が変な球体(スフィア)にふれて気を失って、そいつが気がついたらやたら元気で明るくてくいもんにパクついて。そしたら急に喉をつまらせて・・・ってなシーンがあるんですよ。この映画で「エイリアン」のパロディがなんででてくるねん(怒)。まじめなんかふざけてるんかどっちやねん。はっきりして。

「深層心理」がテーマなんでしょう、たぶん。ということで「禁断の惑星」をお手本にしているような気もするんです。だけど、最後はもうほんまに安易な解決方法で「これだけ有名俳優つかってお金をかけて」という怒りまじりのため息もでてしまうんですけれど、骨子はいいと思う。だから、きっとこの作品のリメイクはすばらしいのができるんではないでしょうか?

実は、評判イマイチで文句いっている割には楽しんだんです。くらげに襲われるシーンはいい。くらげにさされると痛いんです。
おすすめ度★★★
戻る

ハイスクール白書−優等生ギャルに気をつけろ! Election
1999年 米国 103分
監督・脚本 アレクダンダー・ペイン
原作 トム・ペロッタ
脚本 ジム・テイラー
音楽 ロルフェ・ケント
出演 マシュー・ブロデリック(ティチャー・マッカリスター)/リース・ウィザースプーン(トレイシー 
「カラー・オブ・ハート」 「連鎖犯罪−逃げられない女−」)/クリス・クライン
メモ 2001.3.28 WOWOW録画
あらすじ
ガーバー・ハイスクールで12年間社会科の教師をしているよき教師マッカリスターには鼻持ちならない生徒がいた。生徒会会長候補のトレイシーだ。上昇志向が際だって強い上、友達の教師デイブを教師と女生徒の恋という掟破りで破滅させたのだ。しかも生徒会長になった暁には自分にもモーションをかけてくる事必須。自分の利益のためなら手段を選ばないトレイシーに脅威をいだいたマッカリスターは会長選挙に一計をもくろみ生徒に人気のあるフットボールの花形選手を対抗馬にたてる。
感想
オハイオのある小さな町のハイスクールの会長選挙を通じて、「ハッピィになりたい!」 「誰でも幸せになれるはず。いつかきっと」という強迫観念に取り憑かれた米国の縮図を描く重喜劇。それには手段を選ばないってのが米国的競争社会を皮肉っていた。しかし映画の最後にマシュー・ブロデリックが言っていたように「人生をやりなおせる」のが米国の優れた所なのね。羨ましい。どんどん離婚もできるし、仕事を変える事もできる。次があるから。

「キャッシュマン」「フェリスはある朝突然に」であんなにかわいくジュニア・ハイ/ハイスクール・ボーイを演じていたマシュー・ブロデリックも後数年で不惑をむかえるんですね(ため息)。この映画では小柄で小太りでやぼったくて、額も広くなりつつある教師役だったんです(大きなため息)。。。。
でも、この人才能あるよね。 「GODZILLA」にでるよりもシリアス・コメディに期待したい。今も奥さんはサラ・ジェシカ・パーカーなんかな?。
もうひとつ注目株はトレイシー役のリース・ウィザースプーン。「ラスト・サマー」のライアン・フィリップと結婚して子供さんがいるみたい。23才。楽しみな俳優さんです。
おすすめ度★★★★
戻る

ぼくの国、パパの国 
2000年英国アカデミー賞最優秀英国映画賞受賞
1999年 英国 96分
監督 ダミアン・オドネル
原作・脚本 アユーブ・カーン=ディン
撮影 ブライアン・テュファーノ
音楽 デボラ・モリソン
出演 オーム・プリー(ジョージ・カーン)/リンダ・バセット(エラ)
メモ 2001.3.21 梅田ガーデンシネマ
あらすじ
マンチェスターで”フィッシュアンドチップス”のお店をしているジョージはパキスタン人でイスラム教徒。妻のエラはイギリス人。今日はキリスト教のお祭りの日。通りに立ってニコニコしながらキリスト教徒達のお祭りを見ているジョージ。妻と6人の子供たちがマリア像(キリスト像だったか)を掲げて行進している等とはつゆとも知らずに・・・。
原作者アユーブ・カーン=ディンの半自伝小説の舞台劇を映画化。
感想
「異教徒と結婚したあんたはどーやねん」というツッコミを映画を見ているさぼてんからも入れられ、だからこそ同胞の中で幾分肩身の狭い思いをしているジョージは6人の息子と一人娘をりっぱなイスラム教徒、パキスタン人に育て上げようと熱が入る。長男は親の決めた相手との婚姻を婚前逃亡し勘当され、もはや死んだ事になっている。時代は1971年の第三次印パ戦争最中でTVのニュースを見ては憤るパパ。パパジョージは子供たちに「(ヒンズー教に比べ)イスラム教はみんなが平等なすばらしい宗教なんだ。」と言って聞かす。だけど男の子は割礼なんて痛い思いもしなくちゃなんないし、親が決めた結婚という前時代的な事も大真面目で言い出すし、パパさんが言うほどすばらしいとは思えない。だってパキスタン語もしゃべれないぼく達はイギリス人なんだもん。という、家族という最も小さな世界で起こる宗教戦争と世代の対立。でも、パパさんは家族を見捨てない。家族もパパを見捨てない。コメディ映画で笑いながらも内容は濃い。妹に「サイテーの母親」と言われるママさんは強くて優しい素晴らしい母なんです。

さぼてんは世界情勢に疎いし海外に行った事もないんですけれど、印パ戦争は数年前のインドとパキスタンの核実験でもまたもや浮かび上がったカシミール地方を巡っての争いだったと思う。英国から独立した時にあいまいになったままだった宗教がらみの領地問題が50年過ぎてもいまだ燻っている。第三次印パ戦争で東パキスタンはバングラディシュとして独立したんだったな、確か。中東問題について日本はヨーロッパや米国に比べ最も傷を負っていないから調停国として適切だと言われています。が、英国からの独立に絡み極東軍事裁判(東京裁判)でインド人の判事は日本を擁護してくれたし、確か戦後日本が国連に加盟する時に援護してくれたのはパキスタンだったと聞いた気がする。両国とも数少ない親日国でそれでバングラディシュの国旗は日の丸に似ているんだったと思う。そういう両国の間を調停するのは難しい。日本は「仏様も八百の神さまもなんでもあり」の国だから(政治がらみという話もあるけれど)インドネシアの味の素の事件といい、宗教についてはなかなか理解が難しいような気がするのだ。それに第二次世界大戦での傷をいまだ背負っているし。しかしそんな事は言ってられない。

今、テロで米国は大きなショックをうけナーバスになっている。米国はもともと内向きな国と言われますね。世界と貿易しなくても北米大陸だけで生きていけるからか。そういう米国に孤立感をもたせてはいけない。日本のためにも世界のためにも。しかし、米国には冷静になって大人の態度で解決して欲しいと願う。湾岸戦争で「金出すだけで手を汚さない卑怯者」と非難された日本は今回も非難に耐えもっと平和的に世界に貢献して欲しい。宗教や過去の様々な軋轢から起こっている争いは、武力では解決しないのはみんなわかっているはず。国や民族を根絶やしにしない限り。小競り合いしながらもなんとか均衡を保つしかないと思う。国益とバランスをとりつつ日本が出来る事はないんだろうか? なんとか外交手腕を磨けないんだろうか? 
おすすめ度★★★★
戻る

弾丸特急ジェット・バス THE BIG BUS

1976年 米国 88分
監督 ジェームズ・フローリー(「ザ・モンキーズ」)
製作 マイケル&ジュリア・フィリップス(「スティング」「ダクシー・ドライバー」)
脚本 フレッド・フリーマン/ローレンス・J・コーエン
撮影 ハリー・ストラドリング・Jr.
音楽 デビッド・シャイア
美術 ジェル・シラー
出演 ジョゼフ・ボローニャ(ダン)/ストッカード・チャニング(キティ)/ジョン・ベック(ショルダース)/スティアート・マゴーリン(アレックス)
メモ 2001.3.11 WOWOW録画
あらすじ
科学者親子の夢だったニューヨークからデンバーまでノン・ストップで爆走するという原子力エンジン搭載の弾丸バス「サイクロプス号」は数々の破壊工作にもめげず、処女運行にこぎつける。全長50m、重量75tというバケモノは石油資本の仕掛けた爆弾でブレーキがきかなくなり、山の難所急カーブを曲がりきれず崖から落ちかける(「黄金の七人」と同じ)。
感想
「またヘンな映画を」と思われるやも知れませんが、有名なナンセンス・コメディだそうです。「喜劇映画名作案内−ビデオで愉しむ125本」という本に載っていた映画で見たかった作品。ほんとオバカでした(笑)。バスの中にボーリング場やらプールやらあるの。科学者のキティは積み込んであった大量のオレンジジュースとコカコーラの海で溺れかけるし。パロディ満載。

この「デッサンのちょっと狂ったリズ(エリザベス・テーラー)」もどきの方って誰だと思います?。キティ役のストッカード・チャニングなんです!(驚)。ばけるよなあ、この方。以前某掲示板で遊ばせていただいていた時に教えてもらった俳優さんです。「グリース」ではオリビア・ニュートン・ジョンも若作りでしたが、チャニングは34才で高校生を演じていたとか。「スモーク」ではハーベイ・カイテルの元妻で娘のアシュレイ・ジャッドを心配するアイ・パッチの母親役。「私に近い6人の他人」というコメディタッチのシリアスドラマも演じれる実力派。「アンカー・ウーマン」ではミシェル・ファイファーのライバル。おすすめは映画「アップル・ゲイツ」の昆虫のママです。

もうひとつ嬉しかったのは、石油資本派のテロリスト・アレックス役の人が「ロックフォードの事件メモ」で大好きだった日和見主義者”あほエンジェル”だった事。ちりちりの黒髪の人。久しぶりにお顔を見て嬉しかったな。
おすすめ度★★★1/2
戻る

小さな目撃者 DO NOT DISTURB!

1999年 オランダ=米国 98分
監督・脚本・音楽 ディック・マース
製作 ハインツ・ティム&ハインツ・リーマン/ラウレン・ヘールズ&ディック・マース
撮影 マルク・フェルベルラン
編集 ベルト・ライケライクハウゼン
出演 フランチェスカ・ブラウン(メリッサ)/ウィリアム・ハート(パパ・ウォルター・リッチモンド)/ジェニファー・ティリー(ママ・キャスリン)/デニス・レアリー(サイモン「ウワサの真相」)/マイケル・チクリス/コリー・ジョンソン
メモ 2001.3.10 梅田ピカデリー
あらすじ
飾り窓の女、麻薬都市で悪名高いアムステルダムにリッチモンド一家は降り立つ。パパ・リッチモンドのだいじな契約の仕事に便乗した家族旅行なのだ。一人娘のメリッサは事故の後遺症で聞こえるが声がでない。そんなメリッサがホテルで殺人を目撃してしまう。
感想
この映画はなんと、名優ウィリアム・ハート(「偶然の旅行者」)のアクションが見れるのですよ! 「ロスト・イン・スペース」のパパ・ロビンソンでは、アクションしてましたっけ?
この映画はなんと、
「バウンド」でレズしていたジェニファー・ティリーの良妻賢母のお姿も見れるのですよ!
この映画はなんと、「アンダーワールド」であんなにかっこよかったデニス・レアリー様の「嘘やろ!」と言う”こまづかい姿”も見てしまったのですよ。お金のために出演されたのでしょうか?(涙)
という風になかなか貴重な作品でした(笑)。

水の都アムステルダムも美しいし、はらはらどきどきも水準以上。悪役も”あほ”でなかなかよい。ただ一点「メリッサちゃんは何故気づいたの?」というのに論理的説明がないのが大きく減点です。あそこがうまく出来てればなあ。惜しい。

新聞の映画の広告に小さく小さくでていたホームページにアクセスし、そのページをプリントして窓口で渡すと1300円で見れましたよ。
おすすめ度★★★1/2
戻る

クリムゾン・リバー
2000年 仏 106分
監督 マチュー・カソヴィッツ
原作 ジャン=クリストフ・グランジェ
出演 ジャン・レノ(ピエール・ニーマンス警視)/ヴァンサン・カッセル(マックス・ケルケリアン「ドーベルマン」)/ナディア・ファレ(ファニー)/ドミニク・サンド
メモ 2001.3.10 阿倍野アポロ
あらすじ
アルプル山脈の麓で惨殺死体が発見される。地元の古い大学の司書が被害者だった。生きながら目をくりぬかれ手を切断されるという正視に耐えない拷問痕のある死体は、何故か胎児のように体を丸めた形に縛られていた。
感想
サイコサスペンスとしての水準は軽くクリアしている思う。一番印象に残っているのは、競技場のトラックで若い刑事のマックスが犯人を追いかけるシーンです。とどきそうでとどかないカメラがよかった。
しかし仏映画でしょ? 何かが多すぎるような気がするし、何かが足らないような物足りなさも残る。多すぎるのはアメリカナイズされた拳銃をぶっ放すアクションなんかな。うーん、それはまあいいとして、色々考えたんですけれど私が言うのも変なんですけれど、「知性が足らない」ような気がするんです。 舞台は大学でしょ? もっとアカデミックでもよかったと思うんですけれど、古新の両警官がやたら体育会系で。「薔薇の名前」や「羊達の沈黙」ってエセかもしれないけれど、知的な香りがするでしょ? その部分が足りない。 これって山岳アクションとして見るべきなんかも。ダイナミックな映像はよかったよ。

「どうやって今まで生きてはったん?」という深い疑問は原作を図書館で予約したので、謎は解明されると思います、きっと。
おすすめ度★★★1/2
戻る

スーパーノヴァ Supernova(超新星)
2000年 米国 91分
監督 トーマス・リー
出演 ジェームス・スペイダー(副操縦士ニック・ヴァンツァント)/ピーター・ファシネリ(カール)/ルー・ダイアモンド・フィリップス(医療技師ヤージー)/アンジェラ・バセット(医師カエラ)/ロビン・ダニー(救命救急士ダニカ)/ロバート・フォスター(マーレイ船長 
「ジャッキー・ブラウン」)/ウィルソン・クラッツ(コンピュータ"スイーティー"のエンジニア・ベンジ)
メモ 2001.3.9 国名小劇
あらすじ
22世紀、救助船の「ナイチンゲール229」は宇宙を静かに航行していた。「SOS」を受信するのはたまーの事。クルーの6人は変わりばえがせず底知れない宇宙と毎日毎日つきあい湧いてくる虚無感となんとか折り合いをつけていた(ここんとこ「ダーク・スター」の雰囲気大)。新しく加わった軍隊上がりの副操縦士ニックは他のクルーと交わろうとしない。船長は20世紀の文化・アニメ「トムとジュリー」の分析が趣味だ。コンピュータ技師のベンジは”スィーティー”と名付けたコンピュータが大の親友。愛しているのかもしれない。医療班のヤージーとダニカは毎日毎日セックスに明け暮れている。そんな日常をぶち破るように、銀河の遙か彼方から「SOS」を受け取る。そこへたどり着くには危険なワープをしなければならない。それでもプロ達は挑戦し、眼前に現れたのは巨大な惑星「はぐれ月」だった。コンピュータで探査したところ、昔に放棄された鉱山があり無人のはず。何故、誰が救助を求めたのか? 救助を求めたカールは医師カエラの昔の恋人の名前だった。
感想
「幻のSF」というよりは、「幻になりかけたSF」で監督スタッフが変わりまくり完成まで5年もかかったという迷走した映画らしい。だからなのか、当初は低予算のやっつけSFだったはずなのに、後にひけなくなってどんどんお金がつぎこまれたせいなのか、贅沢な作りながらも散漫な映画だったと思う。最初に作りたかった映画とはだいぶ変わっているような気がする。はじめはもっと娯楽作が作りたかったのか、もっと高尚な映画を作りたかったのか不明ですが。「THX1138」・・・いや「2001年宇宙の旅」かな、、もしかしたら「ダーク・スター」かも、、になりそこなった「エイリアン」という気もしないではない。がですね、それが欠点になっているかというと、そうも思えない。バラバラしたストーリー(9次元っていったいなんやねん)に不思議な魅力を感じる。「広大で退屈な宇宙」の閉塞感とそれゆえ自分の殻に閉じこもっていく乗組員の精神に最近のさぼてんは限りなく親近感を覚えてしまったのだ(苦笑)。浮遊感のある宇宙のシーンを見ると心がやすらぐ。

恐らく役者さん達が好みなので、さぼてんは甘くなって見ていたと思う。豪華なキャストでした。 「ピッチブラック」では、「SFには有名俳優はいらない」なんて書いちゃってますが、この作品は達者な役者達で救われている。(さぼてんの言う事はコロコロ変わります。君子は豹変するのだ)。だって、ヤージーが逆立ちで腕立て伏せをするシーンなんかルー・ダイアモンド・フィリップスじゃなかったら、「ばかみたい」と感じたかも・・・しれない。
 ありがちなストーリーながらも宇宙船が恐竜(首長竜)みたいにも見えるし、青と白が基調の宇宙や惑星の映像やプラズマ・ワープもなかなか見応えがあって、さぼてんは堪能しました。スペイダーは元々つかみ所のないある種不気味な役者さんですが、今回も端正なマスクの割にすごみがあって。。。みほれちゃった。

「だいぶ甘いんでないの?」というオチではあるが、ジェームズ・スペイダー様だから許してあげる(笑)
満足度★★★★1/2
戻る