2塁側自由席 03/2004

2塁側自由席 バックナンバー 2004年3月分


nirui-jiyu rogo 「二塁側自由席」は絵日記ふうの連載です。
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3月31日・水曜・150打席



会社でエースってどのポジション?


■先週の土曜、博多へ転勤が決まった友人の送別会があった。僕はフリーランスだし、
過去に広告会社で働いていた時も転勤はなかった。移動は大変だろうけど、ちょっと
羨ましくもある。こんなこと言うと怒られそうだけど、誰かの力で、住む場所を変え
られてしまうなんて、かえって魅力的に思える。無いものねだり、隣の芝生が青く見
えているだけなのかなぁ。強制引っ越し。そんなことでもないと長距離の移転なんて、
なかなかできない。場所が変わると気分一新できそうだし、なんだかおもしろそうだ。
来月から、○○へ行ってくれるか。どなたか私に、転勤の辞令を出してくれませんか。

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(16 : 10/text and illustration by Yasuhiro Ohkura)


3月25日・木曜・149打席



伊右衛ロー・モンキー?


■サントリーの伊右衛門というお茶を買って飲んでいたら、音楽のほうのイエモンを
思い出してしまった。今やYOSHII LOVINSONになってしまった、ロックバンド「ザ・
イエローモンキー」のリードボーカル吉井さんを、イエモン大好きだったM子さんは
現在でも応援したはるんやろうか。伊右衛門を飲んだら頭のなかでイエモンがフラッ
シュバックした、という話はあんまりバカバカしいのでM子さんにはまだ言うてない。

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(15 : 53/text and illustration by Yasuhiro Ohkura)


3月23日・火曜・148打席



ヘルベルト・フォン・ネコヤン


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■用があって環七の方角へ向かって歩いていたら、バロンに遭遇した。といっても、
わからない人には何のことだかさっぱり不明だろう。スタジオジブリのアニメ映画
『猫の恩返し』に出てくるヘルベルト・フォン・ジッキンゲン男爵こと、猫の紳士
バロンのこと。ヘルベルト・フォン・ジッキンゲンという長ったらしい名がなかな
か覚えられず、ついつい「ヘルベルト・フォン・カラヤン」と、二十世紀を代表す
る指揮者の名を発しそうになってしまった。
■バロンは『猫の恩返し』より七年前の作品『耳をすませば』にも登場しているの
だが、そのときの声優は霧口茂さんで、『猫の恩返し』では袴田吉彦さん。どちら
も甲乙つかがたいいい声。『太陽にほえろ』の山さんでとくに知られる霧口氏は渋
くて少し枯れた魅力、袴田さんは若くて男前なボイス。僕自身は『猫の恩返し』先
に観たからか、僕にとっては「袴田バロン」のほうが印象深い。
■バロンでもない猫の置物をたまたま目にしただけなのにいろいろ考えてしまう私。
もしかして、知らず知らず無意識のうちにものすごい袴田ファンになっていたのだろ
うか。そうとわかれば、これからは意識的に袴田さんを応援してみようかな。って、
俺がエールを送ったところで意味ないし、当の袴田さんもべつにうれしくないか。
(それより、ブロックの上に座っているあの置物、あれ、ほんまに猫なんやろか)


(16 : 45/text and photo by Yasuhiro Ohkura)


3月22日・月曜・147打席



ポジティブ・パーキング


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■散歩コースのひとつに、教会の前を通るルートがある。上の写真は数日前に撮ったもの。
さすがは教会、車を停めるための指示が書かれた貼り紙ひとつとってもポジティブ(前向き)
に訴えかけるようにしてはるんやろなぁ、とわたくし大いに感心いたしました。


(13 : 27/text and photo by Yasuhiro Ohkura)


3月17日・水曜・146打席



中央フリーウェイ


■さっき、図書館へ行った帰り、CHUO(実際はOの上に横棒あり) FREEWAY EXPRESSという
文字がデカデカと側面に書かれた輸送車を見た。その瞬間、荒井由美さんの名曲を思い出し、
「中央フリーウェイ♪」と口ずさんしてしまいました。われ単純なり。

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(12 : 58/text and photo by Yasuhiro Ohkura)


3月14日・日曜・145打席



Do you know the Beco-mochi?


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■北海道の広尾町というところにある妻の実家から届いた「べこ餅」。甘すぎず、
うん、わるくないお菓子ですね。妻のうろ覚えの記憶によると、子供の日や、ひな
祭りのときなどに食べたんじゃなかったかなぁ、とのこと。


(16 : 40/text and illustration by Yasuhiro Ohkura)


3月10日・水曜・144打席



たしかに北斎は国際的だろうけど


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■ダッシュボード・コンフェッショナルというアメリカのロックバンドを率いるクリス・
キャラバ。その男の左腕に彫られたタトゥーが、葛飾北斎「富嶽三十六景−神奈川沖浪裏」
のように見える。といってもわかりにくいだろうか。あまりにも有名な、あの浮世絵の波
のように、僕の目には映るのだ。勘違いかもしれない。僕の手元にある、バンドのジャパン
ツアー宣伝用チラシに写ったクリス・キャラバは、二の腕にタトゥーがあるのは確認できる
ものの、そこにいちばんピントが合っているわけではなく、またTシャツの袖で絵柄が一部
隠れていることもあって、入れ墨の全貌・正体はよくわからない。ただ僕には、スミの線だ
けで描いた北斎の高波に思えてならない。クリス・キャラバがこだわっている(公式ホーム
ページで知った)フロリダの波と、北斎の波が彼のなかで重なったのか。スケートボードに
凝っていたというクリスは、サーフィンだってやりそうな気がするし、きっと波にも親しん
でいるんじゃないかな。フロリダの人間なら、波乗り好きってことは十分あり得るだろう。


(10 : 10/text and illustration by Yasuhiro Ohkura)


3月6日・土曜・143打席



和装の外国人?


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■下北沢の南口商店街を歩いていたら、あるポスターに目を吸い寄せられた。CKBBと
いうアルファベットが大きく配置され、その下にサングラスをかけた和服の男。サタデー
ナイトライブで侍に扮して過激な笑いを生んだときのジョン・ベルーシと、アートロック
ユニット「ゴージャラス」の松蔭浩之さんを思い出した。で、その正体たるや、クレージ
ーケンバンドの横山剣さん。ポスターは、初のベスト盤をアピールするためのものでした。


(15 : 45/text and illustration by Yasuhiro Ohkura)


3月5日・金曜・142打席



ねえ、日本のプロ野球で何勝したの


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■朝日新聞に、今季から中国のプロ野球に挑戦する元・西武ライオンズの前田勝宏投手が
取り上げられていた。野球をあきらめかけていたある日、ひとりの小学生に「ねえ、日本
のプロ野球で何勝したの」と聞かれ、それに答えられない自分が情けなくなり、再挑戦を
誓ったという。「ひと」の欄で僕が今までに出会った、もっとも痛い台詞かもしれない。


(7 : 20/text and illustration by Yasuhiro Ohkura)


3月2日・火曜・141打席



地下通路とドナルド・ジャッド


■銀座の地下で見つけたんだけど、これは何なのだろう。使われていない券売機か。
ミニマル・アートで知られるドナルド・ジャッドの作品を思い出した。

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↑実際はこんなにいくつも並んでいたわけではないけれど、券売機が入っていたのでは
ないかと思われる窪みを見ていたら、反復させたくなりました。


(15 : 50/text and photo by Yasuhiro Ohkura)



●「2塁側自由席」以外のバックナンバー
ことばかぢから(掛軸1)   ことばかぢから(掛軸2)
オークラホマ百貨店(ルイ・ブトン)  4コママンガ (らしきもの)


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published : June 10, 2003 ● copyright(c) : 2003-2004 the Baseball Office. All rights reserved.
art direction & design : Yasuhiro Ohkura ( th career homer)
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