2塁側自由席 01/2004

2塁側自由席 バックナンバー 2004年1月分


nirui-jiyu rogo 「二塁側自由席」は絵日記ふうの連載です。 back issue 2003 12 11 10 8 7 6


2004年1月27日・火曜・129打席


じゃあ、どういう問題なんですか


■一昨日の夜、外から怒声が飛び込んできた。
酔っているのだろう、若い男が女に向かって叫んでいる。
「舌が痛いとか、そういう問題じゃないんだよ」

■あれはいったいどういうことだったんだろう。
どういう状況であの言葉は発せられ、どんなことを問題にしていたのか。
部分的にしか聞こえなかったから、よけい気になってしまう。

shitaga-itai


(4 : 40/text, illustration and phtograph by Yasuhiro Ohkura)



1月23日・金曜・128打席


気になる親子

ashino-oyako


■昨日の夕刊にも載っていたんだけど、このあいだから気になってしょうがない。
それは、「母と一緒の温泉 芦野温泉 」の小さな広告。

僕の下手くそな模写ではきちんと伝わるはずがないけど、
息子が母親を背負う ( ような ) 写真がイメージビジュアルとして用いられており、
僕の目には、その母親が藤山寛美さんのように、あるいは
見ようによっては、大人計画の俳優・阿部サダヲさんのように思えるのだ。
(ホームページには、その親子の写真が出ていないみたいで、非常に残念)

まじめな広告だし、笑っちゃいけないよなぁ、と思う反面、
もしかしたら、笑わせる目的でつくられてたりして、などいろいろ考えてしまう。

母と一緒もいいけれど、父と一緒もわるくないのでは。
それはともかく、一度訪れるまで、いつまでも気にかかりそうな温泉である。


(13 : 45/text and illustration by Yasuhiro Ohkura)



1月20日・火曜・127打席


私小説ならぬ私写真(といっても日常を切り取った写真でなくて)


oreore-men


■中目黒駅から歩いて5分弱のミヅマアートギャラリー
「奇跡の人 松蔭浩之」展が2月14日まで開催されている。

松蔭さんは、セルフポートレイトの作品などを数多く発表してきた現代美術家であり、
今回の個展はこれまでの「自分写真」が一堂に会するもの。

僕もふくめて、自分のやっていることに自信を持てない人が多そうな今、
ギャラリーに足を踏み入れ、数多くの「オレを見ろ!フォト」に囲まれると、
鬱陶しかったり、暑苦しかったりするどころか ( 失礼っ )、逆に清々しさを感じる。

松蔭さんを見ていると、監督で、俳優で、ミュージシャンで、レーサーで、と
いくつもの顔を持つヴィンセント・ギャロを連想する。
ギャロも、基本的に「オレはオレが好きだし、オレを見せたい。文句あっか!」
というスタンスのアーティストではなかろうか。言い過ぎかな。

「オレ」をモチーフにして何かをつくると、「モデルが良くないから」「俳優が下手
だったから」といった言い訳ができなくて、そこが潔い、と感じるのかもしれない。

松蔭さんには、これからも自分自身を題材に、絶え間なく作品を生み出してもらいたい。
ふと思ったけど、松蔭さんの「おれ写真」と、自らが女性に扮した作品が多い森村泰昌さん
の「わたし写真」をひとところに集めた二人展を観てみたいものだ。
あるいは、対象作家もっと広げ、世界の「セルフポートレートART」が集結する企画展を。


(7 : 20/text and illustration by Yasuhiro Ohkura)



1月14日・水曜・126打席


家のかなめ

ieno-kaname illustration


■これ、間違い探しクイズじゃありません。
保育園で見かけた、くつしたの忘れ物を伝える貼り紙
についての話。

二行目の「家 (うち) のかなあ」という部分を、「家のかなめ」と読んでしまい、
えっ、何なんそれ? と一瞬とまどったあと、笑ってしまいました。

この一件で、「あ」と「め」って、よく似てるんだと再認識。
おそらく、マジックのインクが残り少なくなったため、
「あ」の横棒がかすれ、「め」っぽくなったんだろうなぁ。


あ、こんなこと書きましたけど、毎日お世話になっている
保育園にケチをつけるつもりはないんです。
もし先生がこのページをご覧になったとしても、
「揚げ足とらないでよ!」と怒らないでくださいね (笑)。


(6 : 10/text and illustration by Yasuhiro Ohkura)


1月11日・日曜・125打席


コアラと呑める店 呑めない店


koala-umai1 photo  koala-umai photo2


■昨年の11月25日(106打席)に書いた、ピカチューがショウチュウを薦める
お店に関する続編。

蛍光灯の入ったあの看板、ピカチューの裏はコアラでした。


(9 : 00/text and photo by Yasuhiro Ohkura)



1月9日・金曜・124打席


やっぱり、夜間の開校なんやろか


zombi-gakuen1  zombi-gakuen2


■ゾンビ学園とは、これいかに?

ふだんは材木や鉄骨などが積まれ、軽トラックがとまっている
この場所に、もしかして、夜な夜なゾンビがやってきて……。

だとしても、「学園」だからなぁ、
何かを学ぶために集まってくるのだろう、きっと。
で、何を?


(7 : 10/text and photo by Yasuhiro Ohkura)



1月8日・木曜・123打席


鈴木さんと鈴木さん


giin?  suzuki-san?


■近所のよく通る道に、ある衆議院議員のポスターが貼ってあり、
その顔写真と、不思議なことにたびたび目が合っていたので、
これもなにかの縁かなぁと、一昨日スケッチブックに描きとってみた。

その代議士、鈴木さんというのですが、
僕の絵は、その鈴木さんでなく、NOVAの鈴木さんに似てしまった気がする。
なぜだか、わからないけど。
数年前、英会話学校のCMで、俳優の山崎一さんが演じていた
鈴木さん、みなさん覚えてませんか。


(13 : 30/text and illustration by Yasuhiro Ohkura)



1月6日・火曜・122打席


犯人の背丈は165.4573cmくらいでした


tallsize-bohan


■防犯対策強化中 ( だったかな ) という文字が印刷された黄色いステッカーが
コンビニエンスストアの自動ドアに貼られていて、中に入って、つまり
店内から見ると、目盛りと数字が書いてあり、
即座に入ってきた人の身長をアバウトに測るためのものらしかった。

あれって、いつから貼られていたかなぁ。だいぶ前からだろうか。

「犯人は身長165センチ前後で、青いジャンパーに黒い野球帽を
かぶっていたような気がします」などという
店員のコメントが、これで取りやすくなるというわけか。

安全対策のために必要なのだろうが、
なくてかまわないのなら、ないほうがいいシールだな、あれは。


(4 : 45/text and illustration by Yasuhiro Ohkura)



1月5日・月曜・121打席


過去から来たベーゴマ少年

beigoma

■昨日、羽根木公園でベーゴマのまわしかたをYさんにたずねたとき、
どこからともなく現れた少年が、ひもの結び目の作り方、
ひもの巻き方、まわすのに適した場所などを懇切丁寧に伝授してくれた。

その子、「タケシくんハイ」に出てくるような、
野生児のごとき天真爛漫な顔で、半ズボンから突き出た足も傷だらけ、
まるで戦後すぐのやんちゃ坊主が
平成の現代へタイムスリップしてきたかのような風貌でびっくり。
こんな子が今もいるのか、となんだかうれしくなってしまった。

ただひとつ、昔の子と違っていたのは、
肩に斜めがけしているバッグが、吉田カバンの「ポーター」だったのです。

ま、それはともかく、ありがとね、ベーゴマ少年。


(7: 05/text and illustration by Yasuhiro Ohkura)



1月2日・金曜・120打席


ミステリアスなクルマ

estima? will? what's this car?

■昨年のクリスマスにIくんがわが子にくれた車3台。

最近まで木工所を営んでおられた、Iくんのお父さんがリタイア後、
主にお孫さんのため、趣味として作っておられるものである。
きちっきちっと製造されただけの市販の玩具と違って、素朴で温もりにあふれた
ウッディカー。本当にありがたいかぎり、うちにはもったいないくらいだ。

それぞれモデルがあって、左端がエスティマ、真ん中がWill ( ウィル )。
ただ、残りの1台はIくんにもよくわからないという。

右端の車種は何?
やっぱり、トヨタなんやろか。
僕はそれほどクルマ好きではないので、もともと詳しくないけれど、
わからないとなると、妙に気になるものである。


(6: 40/text and photo by Yasuhiro Ohkura)



2004年1月1日・木曜・119打席


人から人へよく推薦されたいものです



■なんだかんだで年が明けてしまった。

あけましておめでとうございます。

えー、べつに元旦っぽくもないんだけけど、
近所でパシャツとやった写真を一枚。

omise-no-kanban

ある飲食店の前に設置されている看板をつい
撮影してしまった、というものなのですが、それというのも、
「マスコミ又は人から人へ
よく推薦される店」
というコピーに吸い寄せられたからなんです。

んー、なんと申しますか、力強い自主宣伝。
西洋コンプレックスが薄らいできたように思える現代でさえ、
まだまだ多くの日本人に欠けているといわれる、
これぞ自己主張ではありませんか。
ほんとによく推薦されているのかどうかはともかく、ちゅうか
「真偽のほど」なんて、些細なことは、この際どうでもええやないですか。
だって、これほどの自己アピールは、なかなかお目にかかれませんよ。

あれっ、俺なに言おうとしてたんだっけ?

と、こうやって書いている人間から冷静さを奪ってしまうのも、
名コピーならではの力なのでしょう ( それとも、僕がバカなだけか )。


(10: 30/text and photo by Yasuhiro Ohkura)



●「2塁側自由席」以外のバックナンバー
ことばかぢから(掛軸1)   ことばかぢから(掛軸2)
オークラホマ百貨店(ルイ・ブトン)  4コママンガ (らしきもの)


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published : June 10, 2003 ● copyright(c) : 2003-2004 the Baseball Office. All rights reserved.
art direction & design : Yasuhiro Ohkura ( th career homer)
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