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漫画の中の文学

漫画の中に使われた詩・小説・戯曲等のご紹介をしています。漫画の中のジャズはこちらへ。クラッシクはこちらへ。

■詩                               詩|小説・戯曲

「雪」(ルミ・ド・グールモン)

矢島順子こと、やじさんと、篠北礼子こと、キタさん。二人はなぜかいつも学園の騒動に巻き込まれ、学校にいられなくなるが、それぞれ転校した先でまた顔をあわせてしまう。そして結局、二人で学園を牛耳る組織と敵対するはめになるのだが……。

「雪」は、用心棒編に登場する。訳詩はこちらへ。

(市東亮子 『やじきた学園道中記l』 秋田書店)

「ある母親が見た夢」(ウィリアム・バーンズ)

村にある小さな橋。この橋を霧の夜に渡ると「違う村」に迷いこむ。そんな噂があった。
その「違う村」には、生きていたときの記憶から離れられない死者がいて、橋の向こうの生者を呼ぶのだ。
「私」は、その橋を渡り、かつての友人に出会う。川でおぼれたあの時、自分を助けてくれた友人に。彼は水びたしの子どもの姿で私に言う。「僕は怒っている」と……。

(なるしまゆり 『隣の町で死んだひとl』 角川書店 収録 「この国は深夜限り」 )

「春の朝」(ブラウニング)

1996年の香港でとある事件の解決に関わったカルノは、日本で敷島勇吹という少年と出会う。
彼らの持つ異能と世界との関わりあい、彼らの成長を描いたファンタジー巨編。

ブラウニングの「春の朝(あした)」は長編詩の一部で上田敏訳が著名。
「……神、そらに知ろしめす。  すべて世は事も無し。」
上田敏の「海潮音」をお読みになりたい方は、青空文庫へ。

(なるしまゆり 『少年魔法士』 新書館)

「幻の郷/Dreamland」(エドガー・アラン・ポオ)

「幽霊になった男の話をしようと思う」

このフレーズから始まる物語は、彼の見た夢から語り始められる。幾度も幾度も繰り返される、見たことのない家。見たことのない土地。見たことのない夜。……そして、彼の夢の中に現れた少女は、彼を「幽霊」と呼んだ……。

夢の中の少女が暗唱した詩が、ポオのDreamland。原詩はこちらへ。

(内田善美 『星の時計のLiddell』 集英社)

「アナベル・リー」(エドガー・アラン・ポオ)

妻を亡くし、その彼女の遺言を守り、国中を旅しているセバーン。旅の途中で知り合った男に、日記を読まれ、自分の作品として出版されてしまうハプニングもあったが、とうとう彼女の故郷に帰ってきた。

彼女のあこがれていた屋敷に住むようになったセバーンだが、突然の闖入者が現れて……。原詩はこちらへ。

(水樹和佳 『海のほとりの王国で…』 集英社)

「わたしが一番きれいだったとき」(茨木のり子)

10数年ぶりに故郷に戻ってきた僕は、天使のような声で歌う少女、千夏のことを思い出していた。

千夏は、僕の住んでいた町に東京から引越しをしてきた子どもだった。千夏と初めて出会った日、僕は彼女の歌声をきく。そして、千夏の魔法のような歌は周囲に不思議な出来事とやさしさを運んでいった……。
詩をお読みになりたい方はこちらへ。

(きたがわ翔 『千夏のうた』 集英社)

「帽子」(西条 八十)

今は8月……4月に完成し、外国に送ったはずの菱沼の博士論文の返事がなぜか一つだけ戻ってこない。

「おかあさん、アタシのあの博士論文どうなったでせうね……」(p.104)ぼぉーと彼女がつぶやいた台詞がこの詩のパロディになっている。菱沼の論文は一体どうなったのか。しぶしぶと問い合わせの手紙を書いた菱沼だが……。獣医学部の日常が、ほのぼのと描かれる動物漫画の傑作。

詩をお読みになりたい方は、こちらへ。

(佐々木倫子 『動物のお医者さん 8』 白泉社)

「ゴンドラの唄」(吉井 勇)

今まで恋などしたことのない真崎志穂は、いきなり一目ぼれという経験をしてしまう。友人の協力で探し出した相手は、文武両道の有名人だった。たった一瞬で自分の心を奪った人間の心を振り向かせたいと思う真崎は……。「ゴンドラの唄」は合唱部に所属する真崎がソロをまかせられた曲。作中にあるとおり、「恋する女の子におくるエール」の歌。

(津田雅美 『ブスと姫君』 白泉社 収録「恋は一秒。」)

「夕焼け」(吉野 弘)

友達から興味半分で聞いたインターネットのゲームが、何もかもの始まりだった。HPの名前はディープフリーズ。ある程度クリアしたら、賞金がもらえるということでかなりの噂にもなっている。
ゲームの内容は質問に答えていくだけの簡単なもので、行哉(ゆきや)は2536問をクリアしてしまい、何と賞金1億円を提示されてしまう。ゲームの内容から作者に会いたくなった行哉は、直接ゲームの管理者に会うことにするのだが……。

詩をお読みになりたい方は、こちらへ。

(なるしまゆり 『終電時刻』 角川書店 収録「ディープフリーズ」)

■小説・戯曲                           |小説・戯曲

『人魚姫』(アンデルセン)

アートは落ちぶれたダンサー。ある日起こした事故でアートが出会った少年は、事故ですべての記憶を失っていた。自分の家に少年を引き取ったアートだが、知らないうちに不思議な出来事に巻き込まれていて……。
人魚姫をモチーフにしたファンタジー。

(清水玲子 『月の子』 白泉社)

『1984年』(ジョージ・オーウェル)

明王寺都祈雄は、インドで消息をたった父親が残した娘、腹違いの妹・摩由璃と出会う。彼女は時が来たら日本の家をたずね、守護尊に対面するように言われていた。彼女は守護尊の孔雀明王像の反響する真言に異常な反応を示し、そこから都祈雄と摩由璃の運命は大きく動いていく…。
神と魔、そして、人間の関係とは? コンピューターSFの傑作。

(佐藤史生 『ワン・ゼロ』 小学館文庫)

『若草物語』(オルコット)

人相の悪いマスターに、目つきの悪い犬。喫茶店エイミーには、今日もしまちゃん、紅葉、桜の三人が集まっていた。もうすぐバレンタインデーなので、最近はその話題ばかりになっている。告白することを決めているしまちゃん、一年近くつきあっている彼氏のいる紅葉、バレー部のエース川崎から申し込まれ、つきあいだして三ヶ月の桜。
ある日、喫茶店エイミーに、 川崎を好きだというバレー部のマネージャー渡辺が現れて……。

(遠藤淑子 『マダムとミスター 1』 白泉社 収録 「エイミー」)

『不思議の国のアリス』(ルイス・キャロル)

グリーンゲイトは緑あふれる田舎街だ。どこにでもあるような普通の街に見えるけれど、実はそこに住む人々は何か秘密を持っている。
グリーンゲイトに住むエリーは、色々とついていない生活を送ったせいで、平凡な暮らしにあこがれていた。ところが、ある日落としたくだものがきっかけで、エリーのことを「ドードーに似てる」というような「筋金入りの変人」と知り合ってしまう。
大学はクビになり、美人の奥さんにはふられた彼が、いつも楽しそうにしているわけをエリーは知りたいと思うようになるのだが…。

(めるへんめーかー 『グリーンゲイトへようこそ』 主婦と生活社 収録
「晴れた空にドードーの雨が降る」)

『ハムレット』(シェイクスピア)

バーの店長、礼が、常連客ファーンの失踪を「探偵」に告げられたところから、物語はスタートする。同時期に店のコンパニオンの一人が犯罪に巻き込まれて……。「きれいなお姫さま」ファーンはどこへ行ったのか?

(佐藤史生 『精霊王』 小学館文庫 収録「オフィーリア探し」)

16歳の女子高生小早川志緒は、P.A.(プライベート アクトレス)というアルバイトをしている。それは、個人的に依頼された人間を演じるというものであり、天才的な演技力を持つ志緒にぴったりの仕事だった。
今回の依頼人は、名門校に通う娘を「事故」で失った両親で、娘の死んだ原因を探ってほしいという。志緒は中学生になりすまし、その学校に潜入するが、そこで出会ったのは……。

(赤石路代 『P.A. プライベート アクトレス』 小学館)

『マクベス』(シェイクスピア)

主人公・燈馬の住むマンションに完備されている室内プール。水原可奈はせっかくのプールで読書をしている燈馬の邪魔をしていた。そのとき、燈馬の本を取り上げて声をかけた男が。その男は、燈馬の読んでいる本「マクベス」(原書)を見て、本物を見たければ、玄関で待っていろと言い残していく。
その男に2人は、舞台稽古の場へと連れられていく。彼は、次の舞台で「マクベス」の主役をやることになっていたのだ。
「Q.E.D.(証明終了)」のタイトル通りのミステリ連作集。

(加藤元浩 『Q.E.D.』 講談社 収録「マクベスの亡霊」)

『ロミオとジュリエット』(シェイクスピア)

プロム・ローズのブーケを手に「誓います」という日を待っていた少女。彼女はある日、眠るように死んでいた。

庭師の手伝いをしていたエリアルは、彼女の墓へと花を供えに行くが、そこで彼女の墓を荒らす男たちに出会う。……彼女の幽霊を見たという噂、毒で死んだ墓守。エリアルは真相を探るために、彼女の家へと行くのだが。

伯爵カインシリーズの第1作。

(由貴香織里 『忘れられたジュリエット』 白泉社 収録の同名短編)

『テンペスト』(シェイクスピア)

劇団グローブ公演の新解釈「テンペスト」は好評のうちに幕をおろした。成功記念パーティで、、ミランダ役の女優とエアリエル役の新人俳優の婚約が発表され、全ては順調かと思われた。しかし、突然の爆弾騒ぎが起き、パーティに集まった人々は、会場に閉じ込められてしまう。そこへ、エアリエルと名乗る犯人からのメッセージが届く。「お前たちへの復讐だ」と告げる犯人との駆け引きが始まった。

神林&キリカシリーズ第19弾。

(杜野亜希 『黒のチェックメイト』 白泉社 収録「嵐(テンペスト)を待っている」)

『アンクル・トムの小屋』(ハリエット・ビーチャー・ストウ)

友達の結婚式に行き、そのまま行方不明になったミリアムを探してダグラスがたどりついたのは、ルーク=カーソン劇団だった。しかし、そこで出会ったミリアムは記憶を失っていた!
劇団に関わるごたごたを放っておけないミリアムと一緒に、そこにとどまることになったダグラスだが、自分のことを覚えていないミリアムにとまどいを隠せない。

「荒野の天使ども」(この時点でのミリアムは8歳)に続く、本格西部劇。

(ひかわきょうこ 『時間をとめて待っていて』 白泉社)

『ドラキュラ』(ブラム・ストーカー)

カトリック系女子高の聖ヨエル学園に通う遥川美奈の周囲で、不可思議な怪死事件が続くことを受け、教会からエクソシストが派遣された。公式エクソシストの天堂裂と柩あぎとの二人に、不信感を抱く美奈だが、彼女自身にも隠された秘密があった…。
生と死、光と闇、人間と魔物、その境界とはどこにあるのか、あるいは、そんなものは最初から存在しないのか……。全五巻。

(なるしまゆり 『不死者あぎと』 集英社)

『夏への扉』(ロバート・A・ハインライン/ハヤカワ文庫SF)

いつも通りの朝。妹と幼なじみと一緒に登校する道のり。しかし、平和な日常は一瞬にして壊れていった。
突然の落雷事故に妹の弥生が巻き込まれ、怪我はほとんどなかったものの、妹の体の中に「琉伽」という別の人格が入り込んだのだ。「琉伽」の目的とは……?そして、未来はいったいどのような世界なのか……?
副題は、『ハローサマー・グッドバイ』『闇の左手』『インベーダー・サマー』『たったひとつの冴えたやりかた』などSFの名作から全てつけられている。

(外薗昌也 『琉伽といた夏』 集英社)

『最後のユニコーン』(ピーター・S・ビーグル/ハヤカワ文庫FT)

マジシャンを祖父に持つ北條は、小さい頃には祖父と同じような魔法使いになりたいと思っていた。しかし、大学を卒業して就職した先はセキュリティ関係の仕事で、これでいいのかと自問する毎日を過ごしている。

そんなとき、たまたま仕事で行った横浜のカジノバーで、すばらしいテクニックを持つ少年と出会う。その少年が祖父の弟子ではないかと思った北條は、少年を見つけ、真剣にマジシャンになるように話をするのだが……。

『最後のユニコーン』は3巻から登場。

(杉本亜実 『ファンタジウム』 講談社)

『魔法の木』(ウィリアム・フォークナー/冨山房)

千穂が見る夢に出てくる大きな木。その木の下にいる人影。千穂がどんなに願ってもその人の顔を見ることは出来ない。そう、千穂は幼い頃し視力をなくし、見たことのないものは、夢の中でも見ることは出来ないのだ。
誕生日を迎える一日前のこと、千穂は隣の家に住む「お兄ちゃん」に、点字で書かれた本をもらう。その本は千穂の大好きな本だった。
その本には、こう書かれている。「誕生日の前の晩、もし君がベッドに片足から入って、眠る前に枕をひっくり返したとしたら、どんなことだっておこるかもしれないよ。さあ、お願いごとを考えなくちゃ。」
その夜、千穂に起こったこととは?

(山田睦月 『ミッドナイト・ロンリー・モンスター』 新書館 収録「魔法の木」)

『くるみ割り人形とねずみの王様』(E・T・A・ホフマン)

病気でずっと寝たきりの"小さな空想屋"マリーには、とても大切な友達がいた。それは、ドロッセルマイエルおじさんの助手ウィルヘルム。

ある日、マリーはウィルヘルムに『くるみ割り人形』を読んできかせていたが、ウィルヘルムは眠りこんでしまう。ところが、窓の外からマリーを呼んだのは、もう一人のウィルヘルムだった。「マリーを迎えにきた……」とそのウィルヘルムは言い、外に出たマリーが見たものは……。

(鶴田謙二 『Spirit of Wonder』 講談社 収録「リトルメランコリア」)

「蜘蛛の糸」(芥川竜之介)

妹と違い古風な自分の名前を嫌っている国代は、近所でも有名な幽霊屋敷に仕方なくやってきている。相続税の関係で名義は自分にあるのだった。
急に引越しをした借家人をいぶかしむ暇もなく、国代は電話の修理に来た男と共に、台所の床下へと続くコードを発見する。ライトの光が届かないぐらい深い穴の中へと垂らされたコードは、まるで……。

(今市子 『百鬼夜行抄』 朝日ソノラマ 収録「蜘蛛の糸」)

『南総里見八犬伝』(曲亭馬琴)

学生作家の神林俊彦は、入学七年目にしてやっと、卒論を提出すれば卒業できるというところまでこぎつけた。しかし、締め切り前の忙しいときに、同じゼミに所属する久保田華織が失踪する。直前まで彼女と一緒だった神林は、謎解きの相棒であるアイドルのキリカにもある疑いをかけられて、その女性を探すはめになるのだが……。
『南総里見八犬伝』は、久保田華織の研究対象で、作中でも重要な役割を果たしている。

神林&キリカシリーズ第7弾。

(杜野亜希 『花盗人にキスを捧げて』 白泉社 収録 同名短編)

『枕草子』(清少納言)

野球の名門・青葉学院から墨谷ニ中へ転校してきた谷口。ちょっとした勘違いから、青葉学院でレギュラーだったと思われてしまうが、実は二軍の補欠だった。周囲の期待にこたえるために、谷口は猛練習をはじめる……。野球漫画の名作。

(ちばあきお 『キャプテン』 集英社文庫)

『こころ』(夏目漱石)

浪人生・五代の住むぼろアパート「一刻館」には、変わった住人ばかりが住んでいる。このままでは、またもや受験に失敗してしまうと考えた五代は、アパートを出ることを管理人に伝えようとするのだが、新しい管理人・音無響子に出会い……。

『こころ』は高校の教材として登場。

『こころ』をお読みになりたい方は青空文庫へ。

(高橋留美子 『めぞん一刻』 小学館)

『手袋を買いに』(新美南吉)

子どもの頃ピアノのコンクールで出会った少年、海(カイ)のことが忘れられず、誉子(たかこ)は様々なコンクールに出場して彼を探していた。しかし、彼女の抱えている左手の故障は、世界最高峰のコンクールにつながるためのオーディションに出ることができないほど悪化しつつあった。
彼女の指導者は誉子に出場を諦めさせるために、ピアノ教室の手伝いをさせるのだが……。

(一色まこと 『ピアノの森』 講談社)

『源氏物語』(紫式部)

授業をさぼった主人公三人は、国語の教師(イギリス人)からレポート提出の課題をだされる。その課題が「源氏物語」について。
お嬢様学校に通いながらも、ちょっとずれた三人の主人公たちの生活が、ときに楽しく、ときにしんみりと描かれる。

(川原泉 『笑う大天使』 白泉社)

『銀河鉄道の夜』(宮沢賢治)

あることがきっかけで高校を辞めることになった日輪子は、今は夜の定時制高校に通っている。
自分の名前の由来、向日葵(日輪草)のようになれなかったと思う彼女だが、年齢も境遇も違うクラスメイト達と過ごすことによって、少しずつ前を向こうと思うようになっていく……。

『銀河鉄道の夜』は「地上の星座2 蠍の火」に登場。
『銀河鉄道の夜』をお読みになりたい方は青空文庫へ。

(岡野史佳 『地上の星座』 白泉社)

『グスコーブドリの伝記』(宮沢賢治)

木星往還船(フォン・ブラウン号)に載せられる予定のタンデム・ミラーエンジン。月面で行われていたエンジンテストが失敗し、324人の研究員が死亡した。
1人だけ合同慰霊碑に兄の名前を載せることをこばんでいる女性カナは、兄の死を当時の責任者ロックスミスだと固く信じている。そして、兄が「グスコーブドリのような人」とほめていたロックスミスに事故から2年後に出会い……。
他に、「春と修羅」「サキノハカといふ黒い花といっしょに」も登場する。
「グスコーブドリの伝記」をお読みになりたい方は、青空文庫へ。

(幸村誠 『プラネテス』 講談社)

『春と修羅』(宮沢賢治)

少年は日常生活にうんざりしていた。人気のない建物の中で読書をし詩を作ることだけが、唯一の楽しみだ。ところが、ある日、詩を朗読している少年のところへ巨大な犬がやってくる。逃げようとした少年に、その犬は本の続きを読めというような動作をした……。言葉を理解する様子を見せる、その犬の正体とは?

「春と修羅」をお読みになりたい方は、青空文庫へ。

(外薗昌也 『犬神』 講談社)