永遠の0〈ゼロ〉  |
[HUMAN DRAMA]
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2015 日本アカデミー賞[最優秀作品賞][最優秀監督賞][最優秀主演男優賞][最優秀美術賞] |
2013.12:日本映画(東宝) |
監督:山崎貴 |
出演:岡田准一/井上真央 |
三浦春馬/吹石一恵/風吹ジュン/夏八木勲 |
田中泯/山本學/平幹二朗/橋爪功 |
新井浩文/三浦貴大/濱田岳/上田竜也/染谷将太/栗本有規 |
平岳大/矢柴俊博/遠藤雄弥/他 |
行きつ戻りつ、かなか前に進まなくイライラしながら…読み終わってみれば結構面白かった百田尚樹の原作
この持って回ったようで、あえてそう書いた原作(変な日本語だな)というか文書を如何に映像化するのか?
(小説としては成立する展開…構成ゆえ情報量は必要以上に多いし、映像化はけっこう厄介では?)
そして戦場…海を行く空母、空を駆ける零戦、特に天才パイロット宮部久蔵の操縦する零戦を撮影は可能か?
映像大好きの読者が、頭の中に構築した戦場、空中戦、宮部を巡る人物達の悲喜こもごも、壊されたら嫌だな…
などと思い、観に行く決断ができず、このままスルーしようと思ったんだけど…
年末押し詰まったところに…1日ポッカリ空白、映画でも観てくれば!と…妻
行っちゃえ!です |
【STORY】
2004年、4度目の司法試験に不合格、進路に迷う佐伯健太郎
祖母・松乃の葬儀、火葬、泣き崩れる祖父…普段の物静かさからは驚きの反応
実は祖父とは血がつながっていなかったことを知らされ…パニック、何それ!?
別日、出版社勤めの姉から電話、戦後企画、血縁上の祖父について調べたい(母の要望でもある)…手伝って!
祖父の名は“宮部久蔵”、太平洋戦争…終戦直前に特攻で死んだパイロット
姉が下調べ、戦友会等への連絡、返ってきた返事、調査先へ!
返ってくるのは…「海軍一の臆病者」と罵りの言葉、ショック!
ヤクザ宅、祖父を貶めた言葉に激怒される!何?
病院…末期ガン患者(既に余命は尽きているが)の言葉、祖父の本当の姿が現れる
天才的技術を持つパイロットながら…敵の撃破よりも“生還”に執着した男
乱戦になれば真っ先に離脱、「家族の元へ、必ず帰る」と!宮部が妻・松乃と交わした約束(娘・清子)
そんな男が何故に特攻を志願したのかは…謎
そして大企業の社長になった男…宮部こそ戦後日本に必要な人物だったと告げられる
(友人の企画したコンパ、特攻=自爆テロと言う友人の言葉、激しく拒絶、席を立つ健太郎)
ヤクザを再訪…何を知っている?やがて宮部の最期を知る人物に辿り着く健太郎
宮部が命がけで残したメッセージとは何か?
そとて現代に生きる健太郎は、その思いを受け取ることが出来るのか?
◇
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なんだろう?評価というか、良し悪しの判断が難しいな…もちろん映画としてのです!
あの情報量から紡ぎ出した物語はストレート、こんな単純明快!?
太平洋戦争初戦の連勝ゆえの驕った考え…狂った戦況、本当に取り返しのつかない数の命を無駄に消費した戦争
(妻娘を思う気持ち)どう言われようと生きて帰る!という天才パイロット(今回は僅かしか語られない)の立場
多くの特攻隊員を送り出す教官の立場…こんなもの作戦じゃない!無駄に死ぬな!生きて帰れ!その実践も…
自分の命が多くの若者の死の上に成り立っていると思い悩む宮部
彼の行動に反発するもの、憎しむ者、生死の境でそれを理解する者
太平洋戦争を経験したものも高齢化、残された時間は短い、語り継がねばならない真実!重い口を開く老兵達…
なぜ生きることに固執した宮部久蔵が、特攻に向かったのか?
そして残された者達の物語!
時間内に収めるには仕方なし?なんか“近道”通っちゃったような罪悪感というか違和感?
ゴールは一緒なんだけどね!?語られない重要なことが多過ぎる?描き込まれてない薄さ?
原作読んじゃってるので、仕方がないですかね?個人的にはなんとも致し方ないです!
でも初見の方…知ることのキッカケにはなるんじゃないでしょうか?
続いて役者さん、これはいい!見事なキャストですね!
V6岡田准一、井上真央、三浦春馬、吹石一恵、濱田岳、染谷将太、そして新井浩文(いいね!)ら若手
そして田中泯、山本學、平幹二朗、橋爪功、ああ〜夏八木勲だ!これが遺作か・・・いい役者だな
その他にも大勢…、現在考えうるベストな人選!?やはり今年のトリを飾る邦画なのですね!
で、映像についてですが…特撮は美しさ&現実感に欠ける…ザラザラとした質感、ベッタリと張り付いた写真?
動いている空母“赤城”に一瞬息を飲んだが…次の瞬間、やっぱり貼り付けた感で一杯(特に人間)
真珠湾&空中戦も模型だな…って感じ
天才パイロット・宮部久蔵の空中戦をもう少し観たかったな!
ああ、さすがに特攻シーンは力入っていますね!当然か…
まあ何はともあれ、宮部久蔵と松乃の約束が…違った形で果たされることに!
そして意外な人物が…(ここは感動ものだな!やっぱり良い、宮部の守りたかったものを…)
孫の見上げる空を…宮部久蔵の操縦するゼロ戦が飛んで行く!孫が絶叫!(ラスト、盛り上げるな〜)
暗転、そして…「永遠の0」の白く大きな活字体…なんかドッチラケ!ここでベタにタイトル出すか?
工夫が欲しかったな…、もしくは無くてよい、即サザンで問題なしと思う!
しかし、ラストでチョット涙してしまった!景浦の件です
まあ人それぞれってことで…
しかし山崎監督、基本は「三丁目の夕日」のフリをして、毎度大変かつ面白い題材に取り組んでいますよね…
ジャンルも滅茶苦茶、次は「寄生獣」ですよ!
そんなとこかな…映画に関しては!
特攻(零戦・回天)に関して、多くはコメント致しませんが…
当時の人々は、それが日本国の、そして大事な人を守る手段と信じて(力尽くで信じ込まされて)
死にたくなくても…突撃して行かれたわけです
そんな行為は美化されてはならないと思います…なんか子供みたいなコメントだな
忘れてた…評価はどうしよう?困ったな…
あと30分足していいから、完全版を作ってもらえないだろうか!そうすれば高評価間違いなし!?
まあ楽しんだは楽しんだみたいだけど…評価不能の かな!?難しい…
余談、新宿ピカデリーの現行ポイント・プログラムが2014年2月28日で終了します!
この映画で、8ポイント目を獲得しました、あと2か月のうちに…1回無料鑑賞しなければ! |
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公開9日目の第1回(9:00)、580席の映画館で2〜3割程度の入り(新宿ピカデリー スクリーン1) |