公園の風景
〜リージェンツ・パークのバラ

Regent's Park

 リージェンツ・パーク内のカフェ。
 向かって左側はセルフサービス、右側では
ウェイター/ウェイトレスが給仕してくれる。し
たがって、当然、右側のほうが値段は高く、
すいている。


 「6月のリージェンツ・パークのクィーンズ・メアリーズ・ガーデンズのバラは、そりゃぁもう、見事よ」。そのころ、イギリスに留学していた友が言った。以来、6月にイギリスを訪れ、このバラを見に行くのが夢だった。
 が、6月には祝祭日が1日もない。せっかく行くなら最低1週間は滞在したい。となると、自力で5日は休みをとらなければならないことになる。というわけで、毎年、今年こそは、と念じながら、なかなか6月の旅は実現しなかった。
 そして、2005年。友の言葉を聞いてからほぼ10年後に、ようやく念願かなって、6月にクィーンズ・メアリーズ・ガーデンズを訪れる機会にめぐまれたのだった。わぁーい!!


 よく晴れた朝だった。まず、ポートベローマーケットに足を運び、朝食を食べた後、そこから徒歩で、ケンジントンガーデンズまで。ピーターパンの像に「こんにちは!」の挨拶をして、今度はランカスターゲートから地下鉄に乗り、リージェンツ・パークへと向かった。
 が、イギリスの日差しをちょっとバカにしていた。炎天下のなか帽子も被らず、日傘もささずに歩きまわったため、この段階でかなりバテ気味。挙句に、リージェンツ・パークに着いてからも、方向音痴の私には、何度か訪れたことのあるクィーンズ・メアリーズ・ガーデンズが、どっちにあるのかすら定かでなく、また歩き回る羽目に・・・。すっかり足が棒状態になり、すぐそこがクィーンズ・メアリーズ・ガーデンズ、という段になって、一休みせずにはいられなくなった。見ると、公園の中にカフェがある。お昼近い時間だが、バテバテのせいか、全く食欲がない。入り口で、「飲み物だけでもいいですか?」と聞いてみると、「もちろん、いいわよ」と、窓側の席に案内してくれた。思いっきり、水が飲みたい気分だ。「このボトル入りの水を」とオーダーすると、「それ、ものすごく大きいわよ。大丈夫?」と言う。「大丈夫。私、今、ものすごく水が飲みたいの」。
 私は、750 ml入りのスパークリングウォーターを1瓶、30分ぐらいかけてゆっくりと飲み干し、ようやく元気を取り戻したのだった。
 

 クィーンズ・メアリーズ・ガーデンズのバラは、友の言葉どおり本当に美しかった。数え切れないほどの種類のバラが咲き誇る庭を、1つひとつ、香りを確かめながらながめ歩いていく。バラの花自体の美しさと甘い香りもさることながら、その名前を見るのも楽しい。Remembrance、Pride of England、Simply the Best、Thinking of You。どんな気持ちで、誰のためにバラの花に名前をつけたのかなぁ・・・、と思いながら、見て回るのはとても楽しかった。
 「なんてきれいなんだろう」、「色がきれいだなー」、「うっとりするような香りだわー」、「名前が素敵!」。ここで、私が心惹かれたバラをいくつかご紹介するとしましょう。

※下の写真は、サムネイルで構成されています。気に入った写真をクリックすれば、その写真を大きく表示させることができます。

Britannia Remembrance Indian Summer Golden
Memories
Atlantic
Star
Audrey Wilcox Silver Anniversay Pride of England Simply the Best Thinking of You

 バラを見た帰り、さぁ、帰ろうか、と歩いていたとき、今、結婚式を終えたばかりなのであろう、幸せそうなふたりと、彼らを祝福する人々の群れをみかけた。6月のイギリスは雨が少ないと聞く。イギリスのジューンブライドは、こんな風に、燦々とお日様が照り光るなか、まばゆい緑に囲まれながら、うれしそうに微笑んでいるものなんだなー、と思ったことよ。

(2005.8.21)
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