08月06日(成田→チェンナイ) |
08月07日(チェンナイ) |
08月08日(サルヴァンベルゴラ) |
08月09日(マイソール) |
08月10日(バンガロール→ゴア) |
08月11日(ゴア) |
08月12日(ムンバイ) |
08月13日(このページ:ムンバイ・エレファンタ島) |
08月14日(帰還) |
●船に乗ってエレファンタ島に向かう。インド門の脇にある乗船場から乗り、約1時間の道のりだ。船は古く、「沈むまで使い切る」という船主の意気込みが感じられた(笑)。この船に救命胴衣は・・・たぶんない(^^;。沈んだらそこで一巻の終わりである。なお、雨期で川から土砂が流れ込んでくるため、海の色はよどんでいる。
●船着き場の近くにはインド海軍の施設があった。そしてその先には軍港があるのだった。軍港には巡洋艦?が停泊していた。
●途中の小さな島に下のような建造物があった。他のメンバーは「石油の採掘をしている」とか言っていたが、石油プラントがこんな小規模であるはずがない(それにインドでは石油は出ないと思う)。展望台と砲台があるところから見て、明らかに軍の施設である。一般に軍の施設や兵器などを撮っていると「スパイ活動をしている」とみなされ、カメラを没収される恐れがある。あまり写真を撮ってはいけないかなあと思いつつ撮った。そのうち、巡洋艦が我々の船の前を横切った。私はさすがにヤバいと思ったので撮らなかったが、他のメンバーは何も知らずに撮ろうとした。そうしたら同乗していたインドの一般人に「撮るな」とか怒られていた(^^;。
●下は本当の石油関連施設である(島になっている)。タンカーが停泊し、ここで石油を下ろす。石油は海底のパイプラインを通じて対岸の石油精製工場に運ばれる(とガイドの人が言っていた)。
●島に到着。16世紀にポルトガル人がこの島に初めて来たときにゾウの石像を発見したことから「エレファンタ島」と呼ばれるようになったという。この島の山腹(200m)に6〜8世紀に造営されたヒンドゥ教の石窟寺院がある。船を降りると観光客向けに下のような小さな汽車があり、山のふもとまで乗せていってくれる(有料)。歩いていっても全然OKな距離だが、ガイドの薦めにしたがって乗っていく。
●また石段を登る。あの640段に比べれば全然楽勝。石段の両側には売店が軒を連ねており、客引きがうざい(^^;。また、山のてっぺんには民族衣装を着た女性がいて、「フォト、フォト」とか言って自分の写真を撮るよう誘っている。しかし、誘われるまま撮ってしまうとチップを求められるので注意。我々は無視したが、うっかり撮ってしまった欧米人の女性が金を請求されていた。
この写真も拡大画像なし(^^;。
石窟の入口。入るのは有料。インド人と外国人で料金に格差あり(^^;。
壁面にこのような彫刻がある。ほとんどがシヴァ神を表現している。
フラッシュなしで撮ると、シャッタースピードが遅くなるので手ぶれが出てしまう。
しかしフラッシュで撮るとこのように若干見づらい画像になる。まあ仕方がない。
これはシヴァ神が悪魔を退治している場面。
●この石窟の中央やや東寄りにリンガと呼ばれる霊廟がある。日本風に言うと「ご本尊」だ。リンガは円筒形の黒い石で、風格としてはモノリスを彷彿とさせる。現地ガイドはわかりやすいように「これは神の墓だ」と説明していたが、実際にはリンガは男根の石像である。シヴァ神の精力(エネルギー)の象徴で、古くからインド各地で豊穣多産の祈願の対象として信仰を集めているのだという。地元の人は1年に1回、このリンガを祀って礼拝するのだという。ちょっと畏れ多いのでリンガは写さず、もっぱら彫刻を中心に撮影した。
↑ これらもシヴァ神だが、それぞれの意味や来歴は説明を聞いたものの忘れてしまった(^^;。 ↓
●以下は石窟の一番奥にあるメインの石像。3つの顔を持ったシヴァ神の胸像である。高さ5.7m。向かって左側の顔はシヴァの男性性(怒りと破壊)を、右側は女性性(保護、平和)を表し、3つの顔は神の複雑でパラドキシカルな性質(創造・破壊・保護の三面性)を表現しているのだという(注7)。これは1日中眺めていても飽きない。
後で見直してみたら、左側の顔がよく撮れていなかった(^^;。
リンガの入口を2体のライオンが守っている(狛犬のようなものか?)。
●帰りがけ、石段の脇で本を売っていたので少し見てみた。プリンス・オブ・ウェールズ博物館でガイドブックを買えなかったので飢餓感があったのだ。エレファンタ島の石窟について説明した本があったので、交渉して値引きさせて購入。私はかけひきが苦手なので、少々高く買ったのかも知れない。しかし、この手の本は(特にインドでは)街の本屋で買おうと思ってもないことが多い。「あっ」と思った時に買っておかなければいけないのだ(実際、ホテルに帰ってから本屋を探してみたが見あたらなかった)。ちなみに購入した本は、
Michell, George, ELEPHANTA, India Book House Pvt Ltd, 2002. である。このページの記述も、この本を一部参考にした。
石油精製工場の近くにある、原子力研究所。ガイドの人は「発電はやってない」と強調していた(^^;。
●帰ってからまた中華料理店で食事。本当はカレーが食べたかったのだが、辛いのが苦手なメンバーが多く、多数決で負けてしまった。インド最高級ホテルのカレーはさぞかし旨かっただろうと思う。返す返すも残念でならない。部屋に帰って急いで帰り支度をした。
●ホテル内で行き交う人々を少し観察したが、まさに「人種のるつぼ」状態で、世界中の金持ち(とその子供)が集まっている感があった。ホテル内の売店も高級品ばかりで、値段も高い。ホテル内の本屋を少し物色したが、収穫はなし。
●またバスに乗って空港に向かった。当初は外のレストランに行く予定であったが、エレファンタ島からの帰りが遅くなったため、ホテル内で昼食をした(高い)。そのため夕食でレストランに寄ってから空港に行くことができなくなった。空港内で食事するに当たり、出国手続きの前に食事するか後に手続きするか(つまり中に入ってから食事するかどうか)で迷った。我々は何となく中に入ってから食事する道を選んだ。結果論だが、それは失敗だった。詳しいことはあまり書きたくない。みんなも疲れで刺々しくなっていた。
●まあいろいろあったが、無事帰りの飛行機に乗ることはできた。が・・・。(続く)