設備も老朽化が進む

錆びて動作不良の時計

 児童・生徒の学校生活を規則づける上で時計は重要な役割を果たしています。開放廊下にある時計は、完全な防水型でなければなりません。二十年近く経過すると、錆びが目立つようになり個々の時計が時刻が合わなくなったりしています。

剥げた化粧床

 特別教室の床は、フローリング・ブロックという木製床にウレタン樹脂コーティング仕上げをした化粧床ですが、日常の使用によりコーティング仕上げは剥がれてしまっています。
 ウレタン樹脂コーティング仕上げは、水に弱いため家庭科室には向いていません。

トイレの隔壁はベニヤ製

 トイレの個室隔壁は、木組みにベニヤ板を貼り塗装したものです。ベニヤ板は、本来水に弱く、掃除の時のデッキブラシの衝撃と撒水によって下部から傷んできます。
 仕切り板を支える金具は十分な強度がないため、中学校での破壊行為があれば簡単に壊れてしまします。

教室の廊下側サッシは木製

 開校から35年がたった校舎の教室廊下側サッシは、木製でこれまでドアとレールの修理が行われ、塗装が施されました。木製サッシは、時間の経過とともに木が痩せたり、反り曲がりが発生します。寸法足らずになって倒れ落ちたり、枠が歪んで窓が動かない等の不具合が発生しています。

外部階段も壊れています

 学校内には、段差やスロープがいたるところにありますが、コンクリートで出来た階段や手すりも損傷しています。

運動場に面した足洗い場

 蛇口は、青錆が出ています。凍結して配管を仮設状態に復旧したまま、長期にわたって放置されたままです。

  漏水事故は日常化

 開校から40年近く経過した学校の設備の内でも、給水管からの漏水は日常茶飯事になっています。粘土層の多いニュータウンやその周辺地域にある学校では、消火管が10数年と言う短期間の内に土中の金属と配水管の間で電位差が生まれることで穴があいてしまう事故例が相次ぎました。
 40年も経過した現在では、まだまだ大丈夫だと言われた配水管が継ぎ手部分のボルトが腐食で失われるという末期的な状態になっています。

  鉄が錆で…

 漏水事故で掘り出された配水管は、鉄部が錆びて失われ、内側にライニングされた塩化ビニールが見える状態になっています。この状態では、何らかの外部からの力がかかれば簡単に割れてしまいます。
 バルブ前後の継ぎ手のボルトは、錆びて無くなっていることも珍しくありません。

 

 上の写真の漏水個所。漏水は、エルボと呼ばれる継ぎ手部分でよく発生します。継ぎ手は、内部に塩化ビニールのライニングがされていないため、錆が進行するとたちまち漏水となります。
 この漏水事故では、2日間で30万円近い量の水道水が失われました。

傷みやすい
開放廊下の照明器具

 気象条件の影響を直に受ける開放廊下の設備も、埃と湿気により傷みやすい条件にあります。防水仕様のものにしたり、反射板をステンレス製のものにする必要があります。20年も経つとこのように錆びだらけになりますし、蛍光灯の寿命を縮めるばかりです。

アルミサッシも動かなく

 雨水の浸透により内部の鉄筋の錆によりアルミ製の窓枠が押し上げられたために、アルミ製の窓が動きません。左隅下の枠が歪んでいるのが分かります。

  山三小学校

天窓も錆で
傷んでいます

 教室の窓のアルミサッシ化は、全体として20〜30%が終わっていますが、天窓のサッシは防水工事が繰り返し行われても改修されずに来ました。天窓のサッシ周りからの雨漏りが原因で、内壁のセメントモルタルが剥離する事態が明らかになり、早急な改修が迫られています。

 

   
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