2012年12月に発刊された「平成23年・吹田市一般会計特別会計歳入歳出決算に係わる主要な施策の成果及び基金に関する報告書」から教育費関係をまとめました。

　2011年度の教育費は、予算額155億5801万円に対し、決算額は135億4502万円に止まりました。決算額のここ数年の推移は、126億5897万円（2007年）、127億8281万円（2008年）、132億1999万円（2009年）、150億9717万円（2010年）となっています。

　議会で成立した2011年度予算では、吹田市としてはかつてなかった32億円の小中学校耐震工事予算が組まれていました。児童・生徒の生命を守り災害時の地区住民の避難所、防災拠点として整備する最重要課題と位置づけられたものの、年度内に執行できたのは15億円に止まりました。

　　　施設整備予算総額　40億円あったのに

　設計委託料、診断料を除いた小・中学校の施設整備費の総額の推移だけを見ると、15億円（2007年）、8億円（2008年）、11億円（2009年）、12億円（2010年）、23億円となり、もし予算がそのまま執行出来ておれば、40億円にのぼる学校建築ラッシュ時代以来の高水準となるはずでした。学校教育施設のストックは、500億円を超えて、耐震化が急がれるだけでなく老朽化が深刻です。

　文部科学省は、耐震化に続く課題として、既設建物の適切な維持管理による老朽化対策への指針を示しています。これまでの、維持管理予算の不足を取り戻し、住民の共有財産でもある教育財産を良好に保つためには、毎年30億円以上の予算を10年以上あてる必要があります。