２０１０年度は、2校の体育館耐震補強工事と3校の校舎耐震補強工事が実施され施設整備費の総額は１０億4200万円余ありました。耐震診断と耐震補強設計業務委託に1億5300万円使うことになったため、工事請負額は、８億8900万円です。

　吹田市の学校耐震補強工事は、災害時の二次避難場所となる学校体育館を優先してきましたが、２００９年（５校）と２０１０年（２校）で一区切りし、ようやく校舎の耐震化工事に重点が移行しました。耐震化工事費用は2006年の２億8,000万円から2007年8,637万円に減少し2008年は3,550万円、2009年1億4,135万円となり、2010年度5億円超えるかつてない金額に増加しました。体育館の耐震化は、かつては床改修や照明器具改修も含む老朽化対策を同時に行う内容で、1校当たり１億円をかけるものでしたが、2校の予算額は４千万円と少なく耐震化だけに絞ったものであることが判ります。

　豊一小学校の耐震補強工事は2億円を超えることとなりましたが、吹田の学校に多い開放廊下型校舎であり、立地する地域が比較的地盤の軟らかいことが工事請負額を大きくした原因です。

　　開発のため新設校建設計画進む

　　やむなく　東山田小で増築工事

　東山田小学校の増築は、無計画な巨大開発がもたらしました。毎日放送千里丘放送センター跡地開発に伴い、千里丘中学校校区に３つ目となる新しい小学校建設が計画され、設計段階になっています。本来なら、新しい学校建設が間に合えば良かったのですが、マンション建設ラッシュの増勢のため、増築工事となりました。

　下のグラフでは、施設・設備の老朽化に追われる姿がよくわかります。2010年度は、外壁改修が集中的に行われました。耐震補強工事の課題として文部科学省は構造強度を上げる課題の次の課題として、外壁の安全性、内装、設備、ガラス等の安全対策をとりあげています。