2010年12月に発刊された「平成21年・吹田市一般会計特別会計歳入歳出決算に係わる主要な施策の成果及び基金に関する報告書」から教育費関係をまとめました。報告書の内容をこれまでの年度の分と比較すると、2009年度の教育費は、132億1999万円となり、2年続けての微増となりました。一昨年からの推移は、126億5897万円(2007年)、127億8281万円(2008年)ですが、小・中学校の施設整備費の総額は15億円(2007年)、8億円(2008年)、11億円と変動しています。
小、中学校合わせた耐震補強工事費(工事請負額)は、前年の7,500万円から大きく伸びて、4億2000万円となり、遅ればせながら吹田市も学校施設の耐震補強工事が本格化したことを裏付けました。
学校施設以外の教育施設も更新時期を迎えつつあり、それらの費用が社会教育費、保健体育費においても増える傾向にあります。
急速なマンション建設が続いた千里丘地域や建て替え再開発が本格期に入り始めた千里ニュータウン地域では、教室不足が始まり、東山田小学校区に新設小学校の計画が動き出しました。一時期の佐井寺、山田地域同様に数百mという近接地に小学校が出来ると言う無計画さを再現しようとしています。小学校の児童増加から数年送れて中学校の教室不足が問題となりますが、山田・千里丘地域では、中学校敷地に余裕が無く、教育活動ばかりか日常学校生活、クラブ活動への影響が心配されます。中学校の施設整備額は耐震補強工事費が2億8000万円組まれながら、4億円台に留まり、耐震化の課題が老朽化対策を遅らせていることが明らかです。
注 工事関係費用は、 設計委託料等の間接経費を除いた工事請負契約金額のみを計上しています。
自治体によっては、工事関係の発注、工事管理の事情が異なります。