命題論理の「自然演繹」の推論規則 トピック一覧  

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※述語論理の場合は、林晋,鹿島亮を参照。



命題論理の形式的体系「自然演繹」における推論規則:「背理法」the reductio ad absurdum rule (RAA)






【背理法】

 * 下記 A には、どんな論理式を入れてもよい。

 (1) 仮定¬Aのもとで与えられた「」を、論理式A」に書き換えてよい。

 (2) ただし、
    論理式A」へ書き換えた際に引き継ぐ仮定は、
     書き換え前の仮定のすべてではなく、
     書き換え前の仮定から、仮定¬Aを差し引いた分だけ。

   つまり、
    仮定Xと仮定¬Aのもとで与えられた  は、
    仮定Xと仮定¬Aのもとでの「論理式A」ではなく
    仮定Xのもとでの「論理式A」に書き換えられることになる。

   この仮定引継手続きは、
    「仮定¬A落ちる」(discharge)[高崎『数理 論理学入門VII.1.]
    「仮定¬A解消される」[鹿島『数理論理学』図2.2(p.29)]
    「仮定¬A打ち消される」(discharge)
          [戸次 『数理論理学』8.1.2打ち消し操作(p.178)]
    「仮定¬Aキャンセルされる
          [戸田山『論理学をつくる』9.1.4(p.219)]
     などと表現される。





 




【文献】
 ・鹿島『数理論理学』図2.2(p.29)
 ・戸次 『数理論理学』定義8.19NKの推論規則(p.187)
 ・van Dalen,Logic and Structure(3rd ed.) 1.4Natural Deduction(pp.29-39):"the reductio ad absurdum rule (RAA)"(p.30)



  
背理法は、下図で表される。





【推論規則:背理法 

 
A]




(背理法)


A
 





  この図は、
    ・演繹図 [高崎VI. 2.1] 
    ・推論図 [前原p.38;高崎VI. 2.1] 
    ・証明図 proof diagram [戸田山『論理学をつくる』8.1.1(p.177);飯田編(p.90);高崎VI. 2.1;向井pp15-16]proof figure[清水『記号論理学』p.97]
    ・導出図 [鹿島『数理論理学』図2.2(p.29)]
  などと呼ばれる。


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