集合から論理へ : トピック一覧


【基本】


 ・定義:集合の内包 

【元と集合の関係を表す述語・命題関数】


 ・性質:∈を表す述語・命題関数/ ∈の否定を表す述語・命題関数

【集合から演算によってつくられた集合の内包】


 ・性質:積集合の内包をなす述語・命題関数/和集合の内包をなす述語・命題関数/補集合の内包をなす述語・命題関数/差集合の内包をなす述語・命題関数
 ・性質:普遍集合を表す「述語・命題関数の属性」…扱う集合の内包をなす述語・命題関数の議論領域 

【集合間関係を表す命題】


 ・性質:集合間の包含関係⊂を表す命題/集合間の一致=を表す命題/普遍集合との一致を表す命題/空集合との一致を表す命題/互いに素を表す命題 
  




定義:集合の内包・意味






[文献]
 ・中谷『論理』 5章命題関数と集合-5.1真理集合(pp.99-102)
 ・前原『記号論理入門』 第1章§5記号条件集合(pp.8-9);§6(pp.10-19)。  


 

 【言葉で】

 ・「集合A内包は、Pである」とは、
  集合A性質・条件Pを満たすモノをすべてあつめた集合であることをいう。


 【記号で】

 ・普遍集合Ωにおける「集合A内包intension意味」とは、
  集合A
     A{ xΩ | P(x) } 
  と内包的に表現したときの、述語・命題関数P(x)のこと。

        [中谷『論理』5.1真理集合(p.101);前原『記号論理入門』(p.11)]   

 ※外延的記法で定義された集合でも、内包的記法で表現し直せるので[中谷『論理p.102]、すべての集合に内包は存在する。
  たとえば、外延的記法で定義された集合Perfume{ 大本, 西脇, 樫野 } は、
    Perfume =  { x |xは大本である」 またはxは西脇である」 またはxは樫野である」 } 
  と内包的記法で表現し直せるので、
  述語・命題関数「『xは大本である』 またはxは西脇である』 またはxは樫野である』」という内包が存在することになる。    



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性質 : ∈を表す述語・命題関数







[文献]
 ・竹内『集合とはな にか―はじめて学ぶ人のために』1章立場の変換-翻訳語としての集合(p.22)
 ・本橋『新 しい論理序説』2.3集合の条件による表示・条件の集合による表示(p.30) 
 ・中谷『論理』 5章命題関数と集合-5.1真理集合(5.2)(5.2')(p.101)
 ・前原『記号論理入門』 第1章§5記号条件集合(pp.8-9);§6(pp.10-19)。  


 

【ざっくり】


 集合Aの内包Pであるとき、

 【集合表現】  aA   「a集合Aに属す」「a集合Aに属す」 

 は、

 一項述語・1変数命題関数 
    P(a)   「aPである」「aは性質Pをもつ」「aは条件Pを満たす」 
 に言い換えてよい。
 

【きっちり】


 以下、P(x) は、Ωを議論領域とする述語・命題関数P(x)とする。

 次の表現は、同一のことがらを表すので、互いに言い換えてよい。

 【集合表現】  a { xΩ | P(x) }  「a《普遍集合Ωから性質・条件Pを 満たすものを全部あつめた集合》に属す」「a《性質・条件Pの 真理集合》に属す」 

 【述語・命題関数】 P(a)        「aPである」「aは性質Pをもつ」「aは条件Pを満たす

【なぜ?】


 真理集合の定義より。

【例】 


 「芸能界」を議論領域とする述語・命題関数xNHK出演経験アリ」を記号NHK(x)で表すことにする。
 以下の2表現は同一。
 
   【集合表現】 Perfume { x芸能界 | NHK(x)}  すなわち、 Perfume { x芸能界 |xNHK出演経験アリ」 } 
          書き下すと、「Perfumeは《普遍集合「芸能界」から条件「NHK出演経験アリ」を満たす者を全員あつめた集合》に属す」「Perfumeは《「NHK出演経験アリ」という条件の 真理集合》に属す」 

   【述語・命題関数】  NHK(Perfume)  
              書き下すと、「Perfumeは『NHK出演経験アリ』である」「Perfumeは条件『NHK出演経験アリ』を満たす」 

 



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性質:《∈の否定》を表す述語・命題関数







[文献]
 ・竹内『集合とはな にか―はじめて学ぶ人のために』1章立場の変換-翻訳語としての集合(p.24)
 ・中谷『論理』 5章命題関数と集合-5.1真理集合(5-3)(p.101)


 
 【ざっくり】

  集合Aの内包Pであるとき、
 
  集合表現「aの元ではない A」「a集合Aに属さない」「a集合Aに属さない」 は、

  集合Aの内包Pを用いた表現
    「¬ P(a)」「aPない」「aは性質Pをもたない」「aは条件Pを満たさない

   に言い換えてよい。
 

 【きっちり】 

   以下、P(x) を、Ωを議論領域とする述語・命題関数とする。

   次の表現は、同一のことがらを表すので、互いに言い換えてよい。

   【集合表現】 aの元ではない { xΩ | P(x) }  「a《普遍集合Ωから性質・条件Pを 満たすものを全部あつめた集合》に属さない」 
                  「a《性質・条件Pの 真理集合》に属さない」 
   【述語・命題関数】  ¬ P(a)       「aPない」「aは性質Pをもたない」「aは条件Pを満たさない
   
   



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