その5

8/10(火)


県道33号線を進んで行き、T字路で左折。そこから一直線の長い上りが続いていた。ここがJUGEM版SUNA LifeのブログにOBの中野さんがコメントを書いてくださった場所だな、と思った。ここから長い長い上りが始まる。

ランレポ作成時にデータを確認してみると、渋川から榛名山までは約17kmで約950mアップ。平均勾配は5.5%ほど。序盤はけっこう勾配がきつかった。渋川は標高220mほどで、ここから1170mまでまた1000m近くアップする。すでに今井峠や赤城山を越えて、この時点で1900m近くアップしている。加えてこの暑さ。体の疲労はかなりのものだ。


きつい上りを上っていく。足が重たい。長い距離を走り、坂をたくさん上り、その過程で疲労が蓄積している。後は気合いで上っていく。どこまでも続く上り坂。猛暑。過酷な環境が試練を与える。

勾配がきつくなり、かなりいっぱいいっぱいになっている所にセブンの看板。ツーリングマップルにも載っていたので把握していて、ここで休憩をとるつもりだった。しかしセブンより先にローソンがあったのでローソンへ入った。コンビニはオアシス。補給と休憩をして生き返った。


休憩を終えてコンビニを出発するが、予想通り、体はだるいまま。足が重い。もちろん、休憩しないよりはいいのだが、疲れがとれきれない。ゴルフ場の脇を通る一直線の坂が、疲れた足に堪える。直線で先が見える坂は精神的にもきつい。

いよいよ伊香保の温泉街にやってくると、急に車が増えてきた。そういえばここまでもけっこう交通量があった。でも道幅が広かったのでよく流れていた。ここは道幅が狭いので大渋滞。ちょうど箱根の上りに状況が似ていた。


おれは温泉に入りに来たわけではないので、うまくすり抜けながら温泉街を抜けた。すると急に車が少なくなった。それまでも上りだったが、ここからはいよいよ榛名山への上りが始まる。おれの努力が認められたのか、願いが叶ったのか、雨雲はどこかへ移動していて、雲は多いが晴れ間も見える天気となった。


もうすでに体がいっぱいいっぱいなので、無理せずにマイペースでのんびり上っていく。交通量は少なく、走りやすかった。


しばらく上ったところで、景色が開けた。渋川の市街地や今まで走ってきた辺りが一望できる。


ちょっと前はあの辺りにいた。今はかなり高いところまでやってきている。時間を掛けてじっくり上って行けば、どんな高い場所へも走っていけるのだ。


榛名山の上りも、他の山や峠のようにグニャグニャと曲がりながら上っていく。路面はけっこう荒れていて、ひび割れなどが多かった。


だいぶ上ってきた所で、ちょっとした駐車スペースがあり、そこから展望が広がっていた。山々に囲まれた景色が素晴らしい。


眼下には今まで上ってきた道が蛇のように延びている。自分の力で、ここまで上ってきたのだ。坂を上る理由は、達成感の一言に尽きる。


暑いのでヘルメットなどはハンドルに付けて、サドルバッグのベルトが腰に食い込んで痛かったのでキャリアの上に載せた。FZ2の入ったバッグもサドルバッグに付け、何も身につけない状態で上った。体にかかる負担が減ってだいぶ楽になった。


次第に見える景色が変わっていき、高い場所に見えていた近くの山がだいぶ近くに見えてきた。そろそろ頂上が近い。


そしてついに、榛名山を走る道で一番高い場所に到着。標高は1170m。この先はまた下りになっていたので、この山も赤城山と同じように少し低い所に湖があるのだろう。考えてみればカルデラ湖だからそうなっていて当然か。

とにかく上りきったのだ。今日の上りはこれでほとんど終わり。後は下るだけだ。写真を撮ったりした後、この道を下りだした。

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