3.30 モン・フォー小屋からディス小屋へ

ショーのコルへ モン・フォー小屋を6:10に出発する。ショーのコルを目指してのシール登行だが、段々夜が明ける。月明かりの登行はやがてさわやかな朝を迎えた。

 ショーのコルを越え、モマンのコルを越えて、クルーソンのコルへ登り、ローザ・ブランシュを左手に見て、ソヴェルのコルへ向かう。ソヴェルのコルを越えてからは段々暑く、雪もゆるんできた。

遠くにマッターホルンが かなり滑ってふと気がつくと、ダムが見えた。ディス湖だ。湖は真っ白で平たく見えるので、それとわかるだけだ。湖岸には氷の亀裂であろうか、無数の皺が刻まれて老人の肌のようだった。このあたりの斜面はフレデリックが最もいやだと言う場所で、所々デブリが出ている。各自の間隔を15mくらいあけて、スピーディに行動した。フレデリックが止まって僕達を待つのは必ず大きな岩の下で、それ以外の場所で僕が相棒を待ったりしていると「GO! NAKAYAMA GO!」と声を掛けてきた。

ディス小屋 湖の端に、小屋や橋があったが、発電用のものだろうか。冬の間に暖房などのため水力発電し、春に雪解け水でまた満たされる湖である。その橋の付近で長い休憩をとった。

 ディス小屋へは長い道のりだった。暑くて汗が目にしみる。何度も顔を拭きながらの行軍だ。フレデリックの被っている帽子がとても涼しそうに見えた。あとで聞くとバリ島で買ったものだそうだが、昔ジョン・レノンが革製の同じようなデザインのものを被っていたことがモンブランドシェイロンあるので、どこかで手に入るかもしれない。

ディス小屋にたどり着いたとき、丁度ヘリコプターが物資を運んで飛来してきたので、小屋のまわりはお祭りのように人だかりでにぎわっていた。

 ディス小屋では十分に日向ぼっこをした。順調にツアーが進行していることについてフレデリックが僕達の体力をほめてくれた。夕食後は疲れのためか、すぐに頭が働かなくなり、8:00頃から床に入った。


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