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身体感覚が自己を成長させる

野口整体 気・自然健康保持会

主宰 金井省蒼

1、言葉と感受性

『月刊MOKU』2007年6月号
身体感覚と自己の成長(身体感覚が自己を成長させる)
その一 言葉と感受性(V5の5)

1-4 言葉と感覚

 現代はモノが豊かになり、四、五十年前から比べると 毎日が盆と正月のような生活をしています。そして野菜と言えば、年中なんでもあり、季節感が薄くなってしまいました。

 しかし、日本ほど季節が豊かな国も珍しく、その気候風土が日本人を育んできました。

 「季節の訪れ」を気配により、敏感に感じ取ってきたことで、かつての、日本人の肌理細かい、また奥深い感性が養われたと思うのです。

 しかし、最近の若い女性は、何を見ても「かわいい」と言います。それは、「綺麗」、「素敵」、「美しい」、「魅力的」などの意味ですが、時に「おいしい」まで入っているようです。

 これはひとえに語彙の貧弱さだけではなく、「感受性」が育っていないのです。昔の文化人から見たら、末期的症状でしょう。こういったことが若者の心の問題、思考力の問題の基盤にあるものと思います。

    

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