KhasyaReport さとやま食らいふ 011
じゃこ山椒 さとやま版

小井戸の山椒

 小井戸の山には山椒の木が多い。山の手入れを始めたら、そこにもここにも山椒の幼木が生えていることに気づいた。狸のためぐその脇には5本も山椒の幼木が芽を出していて、これは狸のくそに付いていたの木気になったのやらどうやら。個々より上に山には山椒の木がないから種が飛んできたとも考えにくい。

 山椒の実を摘む。柔らかくて大きい。摘みながら口に含む。噛んで見る。なんともない。と思いきや、間をおいて、じわぁ~と山椒の辛さ。わさびと違ってこの辛味は引き際が悪い。じわぁっとして、じぃんと来る。
 じゃこの細かいのが手に入ったから山に来た。そして山椒の実を取っている。じゃこと山椒。いい取り合わせだねぇ。不思議で素敵な出会いはどこにでもあるもの。
山椒の実がじゃこと出会っておいしい料理。

 山椒は湯で炊く。この炊き具合が微妙だ。取り合わせのじゃこに合わせて炊かないと食べて口の中で折り合いが悪くなる。じゃこと山椒と炊き立てのご飯と。バランス具合がそろうように、ここはいつもと違って慎重に事を運びます。
 むかしむかし、海の小魚と山の実が出会って恋をしました。それがじゃこ山椒の恋で、その出会いの時ってとても微妙なんです。  2014-7-10



さとやま食らいふ目次山里ライフ かしゃぐら通信から

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