KhasyaReport さとやま食らいふ 007

薪と干し柿

北から風が吹きぬける場所に薪を並べた。

 ぶどう農家が高齢でブドウを作れなくなった。ブドウの木の枝はいらないかい?と声をかけられて、有り難く戴くことにした。春に切った枝なのでこの冬には使えないかな。40センチの長さに揃えて切り分けた。今シーズンは杉と小楢とブドウが薪になる。
 干し柿もぶら下げた。今年は作業が遅れた。干し柿を作ろうか、作るまいか大いに迷った。柿の木は何本もあるが一番うまい干し柿のできる木はちょっと広いところにあって風当たりがいい。紅くなった柿の実を取ってコンテナに入れる。100個が目安だ。センサーで放射線量を測る。きっちりとは測れないが、コンテナの上と周りの土の上では測定値がはっきり異なる。そして、木の南東側から取った実は北西側から取った実よりμ㏜値が高い。測定器で測った数値に24ℎを掛けて365daysを掛けて1年間の被爆量を出すとけっこうな値になる。私的な条件だがこれにプラスしてCT検査とX線検査の医療用放射線量を足して、原発と医療用とを一緒にしていいのかな、先へ進むけど、そうすると幾つになるか。関東人と東北人に課せられた新たな人体実験だな。

 今年も昨年同様いつまでも暑くて、このKhasyaReportの編集室がある南東北の里山は、なんかしゃっきりと雪国と言えなくなった。今年は12月前から雪が降ったからシーズン本番では雪が少ないに違いない。冬の天気が早くやってきて、あとはぐずぐずして中途半端に冬が終わる。太陽暦の暦を一ヶ月前倒しすれば季節の移りにマッチする感じ。
 柿を吊るす。柿を吊るさないと年の暮れの気分が出ない。でも、南西から風が吹けば柿を干してる間もだいぶやばい。なんせ柿の皮を剥いてしまっている。素肌にμ㏜値がまつわりつく。


日当たり第一だから南西に向けて柿を干す。やば?
 待って、待って。薪は大丈夫? ストーブで薪を燃やせば赤外線で体の心からぽっかりあたたまる。里山に降るセシウム放射性物質を取り込んだ薪を燃やせばどうなる? がたがたサブーゥなる。あからさまな人体実験だな。 2013-12-01


さとやま食らいふ目次山里ライフ かしゃぐら通信から

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