白峰三山縦走 (3/3)

7月29日 曇り

富士山
朝の富士山
4時起床。テント内は19℃。結局雨は降らなかった。6時に出て9時半くらいに奈良田に着き、一風呂浴びてタクシーで身延に向かうこととした。
小屋泊まりの人たちは5時くらいから出発していた。随分早いなあと合点がいかない。テント組はみんなゆっくりしていた。

5:52 大門沢小屋発(1865m, 21.2℃)

桟道
下に進むにつれて手すりが低くなっていく、まるでエッシャーの画のような桟道
橋
右岸に渡り返す:橋にはめったやたらと横木が付けられていてこれはこれで怖い
小屋を出るとすぐに沢の左岸に渡る。ここからがアドベンチャーの始まりだった。木のハシゴ状の橋や桟道がいたるところに出没する。この桟道やらが、スリップ恐怖症の我々にはスリルありすぎ。ビビりながら通過する。途中ではウバユリがきれいなところがあった。
10分ちょっとでまた右岸へ渡り返す。

6:37 小尾根(1695m, 23.3℃)

道
小尾根を乗っ越したあたり
森
広くて気持ちの良い森を行く
道は下る一方と思いきや、あるところから徐々に登りに転じた。で、登りきったところが尾根の突端だった。エアリアマップの「小尾根を巻く」のポイントはここだろうと思われた。ちょっと広くなっていて休憩適地だ。
で、尾根を巻いたあとはまた緩やかな下りになるのだが、ちょっと油断するとすぐに登りになる。標高1500mあたりをうろうろするだけだ。このあたりはブナの巨木があり、深い森が気持ちよい。木陰は涼しく、朝の清々しい森の匂いを楽しみながら歩けた。

7:27 大コモリ沢(1425m, 24.8℃)

道
八丁坂を下る
橋
大コモリ沢にかかるハシゴ橋
ややあって突然ザレたジグザグの急降下になる。見覚えのある八丁坂だ。急坂は不意に途中で終わり、右にトラバースする道となり、その先が大コモリ沢
いったんザックを降ろす。

7:42 大コモリ沢発(1425m, 24.2℃)

道
巨大な岩の間を抜けて行く
橋
第1の吊り橋
大コモリ沢からいったん急激な登りになる。どうやら新道に付け替わったようだが、果たして6年前はどうだったか。
この先も時折アドベンチャーな橋が出没。最後の1箇所で、橋を嫌って石伝いに渡ろうとして滑ってしまい、なんと人生初のドボンをしてしまった。カメラが一時的に水に浸かったが、奇跡的に無事だった。
巨大な岩の間を通ったりして20分も歩くと最初の吊り橋に到着。ここまで来ればあと少しだという気がする。2番目の吊り橋は相変わらず「修理中」だった。

8:43 登山者休憩小屋(1215m, 25.8℃)

橋
新装なった第3の吊り橋
最後の3番目の吊り橋はなんと大規模砂防工事の現場となっていて、立派な橋に架け替わっていた。場所もたぶんここじゃなかったはず。
そのあとは林道歩きとなり、10分もしないうちにエアリアマップの次のポイント「登山者休憩小屋」に到着。ここは小屋とはいうものの、丸太のいすがちょっとあるだけの、バス停に毛が生えた程度の代物。我々が到着したときは先行パーティが占拠していて休めなかった。しかたなくそのまま歩くと、かつて待合に使われていたベンチがあったので、こちらでザックを降ろして靴紐を緩めた。ドボンした左の靴の水を抜き、靴下をよく絞る。
この先で太陽に炙られることは必至で、うちわを置き忘れたことが響くかと思われたのだが、この日はずっと曇っていて、気温がさほど高くなかったのには救われた。

9:35 奈良田の里着

奈良田の里
最後の難所:奈良田の里直前の急登
前回は奈良田ではへとへとだったが、今回は余裕でこの山旅最後の急登を登りきれた。温泉施設「奈良田の里」に着いてみると、通常9時からの営業が、夏休み期間中はなんと8時半からだという。なるほど、だから5時に出発する人が多かったのか。コースタイムで3時間半だから、開店と同時に風呂に入り、しかも9時25分のバスにも間に合うという算段だ。ウェブページにはそんなこと書いてなかった。そうと知ってりゃ俺たちだって・・・ やはりこういう情報はウェブなんかじゃなくて現地で確認するのが一番ということか。
まあでも女風呂は貸切状態だったらしく、それだけでも相棒は満足できたみたいなのでよしとするか(女湯の洗い場争奪合戦は凄まじいものがあるらしい)。
入浴前に予約したタクシーで身延に出て、富士(静岡県)まわりで各駅停車を乗り継いで夕方には家に着いた。
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