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通勤ノベルゲーム その37

●悪魔は囁くだけ-復讐-

 バッドエンドしかないショートノベルゲーム「悪魔は囁くだけ」シリーズの1作目。LTLのsweet ampouleさん制作。シリーズ2作目からは有料です。
 不幸な目に遭った主人公の前に悪魔が現れて、死後の魂譲渡を条件に望みを叶えてあげる、と囁きかけます。その誘いに乗って自滅したり、あくまで拒み続けてもやっぱりバッドエンドだし、まーどっちにしてもバッドエンドしかありませんけど、何か?
 ……というお話です。後味のいい話が欲しい人は他に行きましょう。
 操作で、ハンドセット向け、片手操作をちゃんと意識してくれてるのも嬉しいのです。ちゃんとメニューボタンがあるありがたさ。2本指タップなんか嫌いだー!(←いろいろ根に持ってる)

夢見るブライアローズ

 …で、その「悪魔は囁くだけ」シリーズに登場する悪魔たちを攻略対象にした乙女ゲーム登場。おーい!(笑) いやなんつーか。まさかsweet ampouleさんが乙女ゲーやると思ってなくて見つけた時はちょっと思考停止に陥りましたよ…マジか。
 全部で8人いる悪魔さんたちですが、今は6人のルートのみ公開中。そのうちアップデートで増えて行く予定だそうです。あと、本編無料でアフターストーリー有料というパターンです。

 主人公は交通事故に巻き込まれて死……んだと思ったら、気づくと謎の洋館で目を覚まします。目の前にいたのは悪魔・セロー。彼は、病死した主人公の母親が死ぬ直前に契約した、と説明します。契約の内容は、死後の魂を差し出す代わりに願いを叶えること。その願いとは、母親の死後数年間の間、娘である主人公の命を絶対に保障すること。
 という訳で、本来は死ぬはずだった主人公は、母親が悪魔と結んだ契約のために助かったのです。ただし、何やら都合があるらしく、病院で昏睡状態の本来の肉体に戻る前に、魂だけになった状態でこの洋館で2週間ほど過ごさなければならない、と言われてしまいます。
 2週間も悪魔の世界で人間(の魂)が過ごすのは悪魔界(?)でも珍しいらしく、噂を聞きつけた悪魔たちが次々と屋敷にやって来て、現実世界に戻ったら自分と契約してくれ、と主人公に迫って来ます。主人公は悪魔と契約なんてする気はさらさらありません……が、一緒に過ごすうちにだんだん彼らに魅かれて行ってしまう……みたいな物語。

 恋愛ゲームの主人公は(ギャルゲーも乙女ゲーも)どーしても基本「巻き込まれ型」が多いのですが、この物語の主人公さんは割とイケイケです。もちろん相手が悪魔だからというのもあるのですが、なんつーか、ルートによるのですが、自分からガンガン思いを押し付けに行っちゃう感じのストーリーなのがちょっと珍しい。攻略対象の悪魔さんたち、全体的にめっちゃ押しが弱いねん! 少なくとも今公開されてるルートは。
 相手から迫られるのがお好きなお嬢様方にはちょっと物足りないかも知れないですが(笑)、物語としての整合性というか、必然性というか、そういうのはこっちの方が高めかな。少なくとも私にはそう感じる。いわゆる異世界モノ乙女ゲームは数あれど、簡単に異世界組が(心理的な)境界超えて来るのはちょっと違和感あるので(単に私の趣味ですけれども)。
 自分が感情移入するかしないかは別として、主人公側が「あたしについて来いやー!」(※実際にはそんなこと言いません)みたいな恋愛ゲームがあってもいいじゃん、ねえ? シナリオライターさんが、いい意味で乙女ゲーム慣れてない感じ。つかむしろこのまま慣れないでいただける方がいいです。恋愛ゲームのご都合主義より物語として違和感がない方がいいに決まってますからね。ええ。

 ちなみに私は(今の時点では)カルミア推しです。…クリアした方なら判ってもらえると思いますが、彼は一番「立場をわきまえてる」から。
 カルミアルート解放後の他ルートでのカルミアが妙に優しいのはちょっともったいないんだな(笑)。セローとかの初期ルートの彼は、もー、誰がどー見ても「豚呼ばわりのサディスト」なのにな。でもそれにだって、というかそれにこそ意味あるんだけどなー。連作で1人の作家さんが書いてるとこうなっちゃう気持ちは理解出来ますけれども。キャラ深堀りした後だと引っ張られますよね。うんうん(と勝手に共感する)。

固定リンク / 2016.8.27


2年ぶりのねこ歩き写真展

 岩合さん忙しいなあ…(笑)。相変わらず半券が栞。前足揃えて前に出してる(人間がやると幽霊)ポーズかわゆい。

 今回の写真展はテレビで見ている人はぶっちゃけ来なくても全く大丈夫だったかも知れない。テレビは多分ほとんどフォロー出来ている私が見たことないと思われる猫は少なかったです。基本、テレビに出てた子の放送ショットまたは別ショット。
 今回はテレビに出演したモデル猫たちの名前と、思い出と、その写真数枚…の展示をワンセットにして繰り返す形式でした。静止画なのに見るとどうしても動きを思い出してしまうなー。で私はやっぱり動いてる子を見てるのが好きだなー。
 岩合さん写真展は私にとってはある意味お布施みたいなものです。細く長くこの番組が続いて欲しいですしね。

 展示のラストに、沖縄で岩合さんの頭に子猫がよじ登ってしまったシーンを再現したフィギュアが飾られていて、ちょっとそれは嬉しかった…これ見たかった(笑)。ねこ歩き屈指の名シーンの再現はやっぱりにやにやしてしまいます。
 ただフィギュアは、判り易くするためなのでしょうが比率がデフォルメされていたのがちょっぴり残念。人間の頭なんて面積狭いから、窮屈そうに香箱作ってる、あのちんまり感が可愛いんだけどなぁ。

 最後にグッズ。ねこ歩き由来の写真集のみならず、カレンダーはまあいいとして、マウスパッドやミニタオルやポーチ等、物凄いバリエイションが増えていたのはちょっと舌を巻いた。あっぱれ商売根性(笑)。とっても可愛いです。うん。可愛いけど、使っているうちに色落ちとか汚れとか出そうなグッズになってしまうと使いづらい……コレクターアイテムにするしかなさそうですよねえ。買っている人は使うんだろうかうーむ。
 基本、私はナマ猫(?)が一番好きなんです。生きて動いてるのが。キャラ化された猫にも興味ない。グッズたくさん並んでるの見るたびにその思いがまた強くなったりする。猫好きだからと言ってイラストの猫グッズが欲しいとは全く思わないんですよね…。そういう層に写真使ったグッズの需要は…まあ、あるのかなあ…私個人的には使うの怖いけど。

固定リンク / 2016.8.20


アイス食べようアイス2016

 毎年恒例にする気か私。2015年はこちら2014年はこちら

Patisseries Glaces Kisetsu

 本当はPatisseriesのaの上にサーカムフレックスがつくのよ。ジェラートとエクレアのお店です。夏だしジェラート食べに行きましたが秋になったらエクレアも試したいなっと。
 地元新聞で紹介されてて興味持って食べて来たです。なめらかー! うっとりしっとりジェラートでした。
 ちょっと面白いのは、フレーバーを1種類、2種類、3種類という風にいくつ使うかを選べるのですが、フレーバーが増えるとその分だけ量も増えるんじゃなくて、1フレーバー当たりの量が減るんです。なのでどれ選んでも最終的な分量は似たり寄ったり。女子には嬉しいのですよこれ。カロリー的な意味だけじゃなくて、基本、女子は色んな味を少しずつ食べるのが好きな人種なのですよっ!(力説) でしょうっでしょうっ!(無理に同意を得ようとするの図)
 小さなお子様とかもきっと楽しいよこれ。一般的な「量も増える」系に比べると種類が増えても価格がガツンと上がらないのも嬉しいところ。「3種類食べたーい」と子供に泣かれても、比較的お財布に優しいので安心。
 この夏の間にもう1回くらいは食べに行きたいなぁ。

ハロハロ 黒蜜きなこ

 ミニストップは気軽に寄れる所になくて、毎年ハロハロは食べたいと思いながら食べられなくてうずうずするメニューの1つでしたのです。
 確か黒蜜きなこって昨年からでしたよね。ずっと食べてみたかったー、そしてやっと食べたー。
 しゃりしゃりしゃりしゃりしゃり(氷噛み砕き中)
 コンビニスイーツは数あれど、基本和テイストって抹茶か宇治金時の域を出てなかったから、このコンビニっぼくない和スイーツてんこ盛り面白い。楽しいー。わらび餅意外といいアクセントだ。もう少し気軽に寄れる場所にあればなぁ。むう。
 しゃりしゃりしゃりしゃりしゃり(まだ氷噛み砕き中)
 …ちなみに私、いわゆる「アイスクリーム頭痛」(かき氷食べて頭痛くなるやつ)が起こらない体質です。しゃりしゃりし放題です。ウフフ。

●コーヒー ジェリー & クリーミー バニラ フラペチーノ

 今年も勝手にアイス分類に入れます。というかね! 仙台人はゼリーマニアだからね! ゼリーと聞くと食べざるを得ないのよね!(←義務感)
 このコーヒーゼリー、好きです。真顔で。さすがスタバさん。スタバのコーヒーゼリーは割にファンが多いようで、待ってたーって人も多いかもですね。
 期間は一応8/31までですが、仙台は早々に売り切れてしまってるんじゃないだろうか。多分。私は始まってすぐに駆け込む勢いでオーダーしたですよ。ええ。オーダーしましたとも!
 うむ。満喫。またそのうちコーヒーゼリーなメニューを作って欲しいなー。苦さしっかりしてていいゼリーだった。

固定リンク / 2016.8.13


独裁者の部屋

 日本賞ってもっと穏便な番組しかないものだと思ってましたですよ…。

 実は深夜の放送をたまたま目にして、しかも最後の最後しか見られてないんですけど、それでもインパクトが凄かった。うへー。こういう番組も評価するんだねえ。誤解してた日本賞。受賞番組の放送とかたまにやるけど全くノーチェックだったので知らなかった。

 ネットに頼ってそれまでのあらすじをさらっと確認している最中に、「日本人なら楽勝」意見が目に入って来てちょっと笑ってしまった。うん。多分楽勝。というか、今更のように思ったけど、日本人の生活って割と「こんなもん」かも知れない。ある意味。制服にせよ時間管理にせよ、日本だとこの程度じゃ管理されてるうちに入らないぐらいのメンタル。
 偶然だけどNHKのch.18の「一之瀬未来は選べない。」も見つけてしまって。多分日本人なら、法律で目玉焼きには醤油だって決められたとしても逆らわないですんなり暮らせるよ、とか思ってしまった。
 日本人の適応能力なめんな。どんな法律違反でも運用で回避するのが日本人だ、そう、目玉焼きの黄身をちょっと崩して「これは黄身が丸くないから『目玉』焼きではない!」って言い張るとか普通よね普通、超普通(真顔)。
 …閑話休題。

 ちょっと不公平だなと思ったのは、参加する彼らは実験の趣旨は説明されていたのでしょうが、結局カメラ入って、撮影されるの前提でやってる訳で、なんていうか…参加する側の気持ちとしては多分リアリティ番組なのでしょう? 普通に。
 だから、なんてゆーか…それぞれの人の持つ本質とか本音とかはこの形だと引っ張り切れないですよね。最後まで脱落しなかった5人にしたって、独裁者に反抗しなかった従順な人って言い切れるのかどうか。テレビに長く映りたかった、みたいな、野望を抱えて演じている人がいないって本当に言い切れるのか。
 そこがなんか難しい。もちろん、架空の設定でもって政治について考えさせるという目的は(ある意味では)果たせるのかも知れないけど、「大人」目線が入るとどうしてもそういう「裏」を考えてしまう。
 8日って期間が最初から区切られているからますますねえ。番組のための最長8日拘束しますみたいな話があって、7日目に「最終日」が来てたら、彼らの結論はまた違った気がする。外の世界が存在するの前提だとあまり「効果的」じゃなかったような気がして。

 オチを求めちゃうのはテレビ番組の宿命。でも多分、何らかの形で結末が語られてたら日本賞には来なかったのかもですね。
 私は番組の最後でまた「外出禁止」のあのブザー(?)が鳴った時に、ああ、まあ、そういうことなのねっと思ったけど。
 独裁者は「他のチームはいない」と自分が嘘つきだってことをバラしてるんだから、その時点で疑う選択肢が用意されているのにしなかった。また新たな、あのブザーが鳴るようなシステムの世界が待っている、という意味なんだろうなって。まあつまりto be continued.

 こういうチャレンジングな番組が評価されるのはいいことではあるけど、でも、どーしても「つくりもの」だという前提条件があるので素直には見られない。
 あと、本当に今「独裁者」の下で苦しんでいる若者たちに届かないと、現実で続くホンモノの独裁者たちが消えることはない。残念ながらね。こういう番組に効果があるとしても、こういう映像を自由に見ることが出来るような国の若者たちが、将来来るかも知れない独裁者たちと戦うための思考を得ること(か、そもそもそんな国にしないこと)、であって、現在進行形の独裁者たちの世界を打破するため、若者たちに思索という力を与えることはやっぱり出来ない。それは悲しいことですね。教育とは何なのかって考えてしまう。それこそが「日本賞」たる所以なのかも知れない。

固定リンク / 2016.8.6


通勤ノベルゲーム その36

●幽霊少女館

 meimさんの脱出ゲームっぽいノベルゲーム。PCからの移植版です。
 GooglePlayレビューにもいくつかありますが、セーブデータをロードする時にサクサク落ちるので(笑)、セーブはこまめに。こまめに! 私の場合は使用するのをセーブ0だけに限定してたら比較的落ちる頻度が低かった気がします。セーブ出来るからってセーブデータいくつも作っちゃうとアウトなのかも知れない。いや憶測ですけどね。
 あと、同じくレビューでよく言われている、「ラストシーンのホワイトアウトが長い」は私は感じませんでした。処理速度的な問題なのかも知れません。ちなみにクアッドコア機でプレイ。

 雨の夜、山で遭難してしまった主人公は、山奥に立つ洋館に一夜の宿を借りようとします。が、その館にいたのは少女の幽霊のみ。彼女は主人公を館に閉じ込め、失敗したら死ぬデスゲームをプレイするように強要して来るのです。
 という訳で洋館から脱出しましょう、というゲーム。

 高確率で死ぬバッドエンド行きですが、死なないと攻略の取っかかりが掴めないので、むしろ死ぬのが仕様だと申し上げておくべきですね。はい。
 システムは、オーソドックスな選択肢分岐型ノベルゲームです。洋館の部屋をあちこち入って、調べて、罠に殺されかけながらアイテムを集めます。で、全ての選択肢と一緒に登場している「次に重要なアイテムを考える」をタップして、入手したアイテムリストのうち1つをあらかじめ選択しておくと、それを装備したり(鍋なら頭にかぶってみるとか)して、その次に選んだ選択肢の結果起こる罠を回避することが可能になります(棚から落ちて来る包丁が頭に刺さらなくて助かる、みたいな)。
 そういうことを繰り返すことでストーリーが進んで行く訳です。

 罠を回避するためのアイテムもまた選択肢なので、画面の何処かをタップする、という系の脱出ゲームとは違います。アイテム数がそんなに多くないので、悶々と推理しなくても、最悪総当たりで答えが必ず見つかる。攻略サイトに頼らずとも「詰まる」ことはない。なので、いわゆる脱出ゲームが苦手な人でも楽しめると思います。私もそうですから(笑)。

固定リンク / 2016.7.30


NOTTVの終焉、AbemaTVの強気、i-dioのこれから

 先日、こんな田舎の地方新聞にまで、ラテ欄つきの巨大チラシをブッ込んで来たAbemaTVにちょっと笑っちゃったですよ。というかAWAもだけど、最近サイバーエージェント随分攻めてる気がするなあ。

 恐らく、アナログ地上波の停波後をどうしようかって悩んでいる総務省以外の全員が、始まる前からNOTTVの失敗を見越していたんだと思っています。免許勝ち取ったドコモですら多分「知っていた」んじゃないかと(※妄想)。本腰入れてやる気だったらキャリア縛りなんかありえないと思う訳で。まあStationTVは出たけど。
 ※あくまで個人の感想です。って注釈つけておきますが、私はNOTTVは結局最初から最後まで莫大な金を投じた茶番だったと感じてます。アナログ地上波の跡地で「何か」を始めないとならなかった総務省の思惑以外の何もなかったと思ってる。

 だからこそ、NOTTVで番組作ってた人たちが可哀想でならない。
 以前から、TVにせよ他のメディアにせよ、コンテンツが地域やハード、その他諸々の条件で配信・放送手段が限られてしまうことは理不尽だ、ということをちらちらと書いてはいますが、NOTTVのようにメディアごと潰れるっていうのはその最たるもので。
 作ってるコンテンツの内容のせいじゃないのに、視聴者に届ける方法を断たれてしまう虚しさ。
 権利ってこれだからややこしい。ややこしいけど、でも、他から持って来たんじゃないコンテンツは誰か引き受けてあげる人はいなかったのかなと。まさかドコモがゴネてる訳じゃないよね…。あん誰辺りはそれなりにキラーコンテンツになるかも知れないのに。

 ネット配信サービスと言えば定額見放題というモデルが次々上陸しているけど、狭い日本では映像コンテンツはCMつき無料というモデルがあまりに当たり前になり過ぎた。だから広い国土でケーブルテレビに頼らざるを得ないって場所が珍しくなかった諸外国とはそもそも条件が違い過ぎる。
 HuluやNetflixもまあ頑張ってはいるけど、端末購入を安くするためのオプション扱いされているdtv等のキャリアサービスに比べたらやっぱりハードル高いと感じる。キャリアサービスは割引のためだけに、映像目当てじゃない人も加入させることが出来るけど…というか今の加入者のうち映像サービスだと知ってるやつが何人いるのかなぁ(皮肉)…HuluやNetflixには契約しても他の何かが安くなる系の特典が何もありませんからねえ。
 だからまあ日本でやるとしたらAbemaTVやi-dioみたいにやるしかない訳だね。結局は。契約を必要とせずに無料。CMはあってもいい。そういうモデル。

 AbemaTVは何だかんだでコンテンツの内容でちょっと頑張ってはいる気がします。テレビでは出来ないことをやりたいって人がうまく集まってるのかなという印象。みのさんの番組とか、ネットニュースサイトがちらちら取り上げてるのを横目で見る程度ですが、たとえこれがステルスマーケティングだとしても、「そこから」絡め手で行くのは今の環境だと正しいような気がしてる。
 なので、私自身は全く見ている時間なんかありませんけど、でもそれなりにAbemaTVのこの強気はしばらく続くんだろうなぁとは感じる。と共に、ヒネったコンテンツ作りたい層の受け皿として機能してくれるなら嬉しいなぁ。テレビが掬えないものを。ぜひ。NOTTVコンテンツのいくつかもそのうち奪っちゃいなよ…(肘でサイバーエージェントをつついてみる)。

 i-dioはまだ東北に来ていないので感触が判りませんが、VHF帯がデータ通信帯域として使い物にならない、みたいな揶揄を払拭出来る可能性が見えるので私はかなり期待しています。無理に「テレビ」、というか映像リアルタイム配信、にこだわっていないのがちょっと好印象。受信機積んだWi-Fiチューナーを出すっていう発想も面白いし、ネットと完全サイマル(ですよね? 多分)を目指しているのも面白い。
 ただ、面白いけどさ。面白いんだけど、地域毎に分かれている地上波TVの悪しき慣例そのまま持ち込みやがってるのアホなの? バカなの? ブン殴っていい? てか殴らせてマジで(笑)。それなかったら今の段階でネットサイマル側で楽しめてるはずなんだよね? 東北でもさ? なんでそこ塞ぐの? もちろん地域限定チャンネルは外して貰って一向に構わないのにさあ。

 ただこの地上波の慣例はコモディティ化には有効かも知れないとは思わなくもないけどね。つまり、将来、今のテレビやラジオにi-dio受信チューナーが乗っかる日が来るんじゃないかってことなんですけど。テレビやラジオと配信ビジネスモデルが一緒なのでケンカしなくて済みそうって感じる。地上波・BS・CSに続き「第4の放送波」になっても違和感ないかなって。

 今、緊急地震速報を検知して電源入るラジオなんかも出てますが、そういうのに一緒に載ったら、V-ALERTとの相乗効果で、災害時メディアとしては最強のものになる可能性がある。
 今、災害時は各自治体が避難所やライフライン情報なんかをまとめたPDFをサイトに乗せてtwitterで告知とかしますけれど、混雑して開けないとか、そもそもガラケーじゃ見られないとか、問題点が多過ぎる。5年前の経験を思い出すに。
 i-dioが放送波で対応端末に、地域限定でピンポイントにそういう情報をブロードキャストで一斉配信なんてことが出来れば、もんのすごく心強い。ネットと違って放送波は混雑することが絶対にないからね(電波拾えればだけれど)。でテレビに乗ってくれたら、お年寄りとかがリモコンでテレビの画面で見るってことが可能になる訳じゃない? 今のデータ放送の延長線のイメージで。これ強いよきっと。そういうことが出来るようになれば。地域別に分かれているってことが「強み」に化けるかもって思う。

 あと、パケット一切使わない「放送波スマートフォン」(みたいなもの)が作れないかな。個人的には携帯ラジオ+ワンセグ+i-dioなんて端末が出て来たら結構いいんじゃないかって感じる。ワンセグ映すための画面で簡易情報端末としても機能させるの。
 今の多機能過ぎるスマホは高齢者にまで行き渡らせるのは未だに難儀だと感じるけど、放送波スマートフォン(みたいなもの)が実現したらデジタルデバイドが劇的に縮まるんじゃないかって感じる。ブロードキャストデータ通信。わくわくするね。うまく動けばだけど。今のスマートフォンほどの自由度を求めていない層にも、災害情報など、最低限のITの恩恵がもたらされる世界。
 「見えるラジオ」はケータイに潰されたけど、LTEになってデータ通信に「制限」がつくようになっちゃってる今だと、データ量制限とは無縁の放送波に勝ち筋がまた出て来る。そう思いますですヨ。
 世の中の人が全員が全員、何百Mbpsなんて高速通信を求めてなんかいないんだ。低速切替機能つきのMVNOがこれだけ人気なのには理由がある。かく言う私だって普段はずっと200kbpsで生活していて何の不便もないっちゅーのよ。速度が気になるのはネットが基本fetchだからだ。低速で公共性/地域性のあるデータを個別のユーザーのことは気にせずpushで一律にバラ撒くってモデルはあっていいと思う。でそこに一番近いのが今はi-dio。そう見える。

 期待はしてますよi-dio。今は全国に広がるのが先ですけどね。ただ本音としては地域広げる前に一部チャンネルでいいのでサイマル側解放しろやゴルァ! って怒鳴り込みたい気分ですけど。ぶつぶつ。あとPC版アプリ(ブラウザ版でもいいけど)もぜひ! 作業BGMにしたいしたい。スマホの電池容量気にしながら受信ってのはやっぱ「放送」っぽくないと思うにゃん。

固定リンク / 2016.7.23


げに素晴らしき哉ワンソース

 かなり昔、ポータルサイトがことごとく列増殖してゆくのが嫌で嫌でたまらないとグチっていたのが嘘のようです。最近は逆にどんどん列が減ってゆくのがトレンド。すっげー嬉しい。
 サイトによってはPCで見ても列がなかったりするよね。素敵ね。ありがたいです。やっと世の中が自分に追いついた!……訳ではなくて(笑)、PCサイトとスマホサイトを1つのソースで済ませようとするワンソース化が浸透して来たからですね。

 ワンソースサイトはブラウザの横幅を縮めるとそれに合わせてコンテンツもちゃんと縮む。横スクロールが発生しない。トップに飾ってある画像なんかも際限なく縮んでくの素晴らし過ぎて。HTML5バンザイ。
 ブラウザの横幅を好きなサイズにしていても支障がないなんて、ちょっと前には考えられなかった。でも今はそういうサイトが確実に増えて来ていてとても歩きやすくなった。
 逆に、スマホしか想定していない、超拡大表示されてしまうサイトなんかも登場していますが、ま、これはこれできっとお年寄りには喜ばれるしいいんじゃないかと思います。というか、タブレットとハンドセットの境目がファブレットによって曖昧になっちゃってるから、本気でワンソースするならこれが一番潔いんだろうな。うん。経費節約にもなりますしね。

 古き良き3列レイアウトはタブレットにとっては今や「小さ過ぎて見づらい」レベルだと思うし、スマホの大きさは、少なくともハンドセットは、人間の手が突然巨大進化しない限り5インチ台が限界でしょうし、この流れはスマートフォン/タブレットという媒体が廃れるまでは続いてくれるでしょう。そう思いたい。
 私が死ぬまではもう列増殖時代に戻らないでくれることを祈ります。というかむしろ撲滅したい。列。
 サイト運営者は小さめタブレットで自分のサイトを表示してご両親やおじいちゃんおばあちゃんに見せてみやがって下さいだよ本当に。ITに対してアクティブなシニアの皆様から総スカン食らったら今後生き延びられないぞ。マジで。若い人は論文書くのもスマホで済ませるご時勢なんだし。PC向けは高齢者対策なしには語れなくなるはずなんだけどなあ。

固定リンク / 2016.7.16


2016春アニメの話その2

原作既読組〜。

●坂本ですが?

 キャスト発表でグリリバさんの名前が燦然と輝いて見えた。うん。彼は私は割と好き嫌いはっきり割れてしかも苦手なことが多い声優さんだったんだけど、どー考えても他には考えられぬ(笑)。もうそれだけで成功は約束されたものだとか思っちゃうくらい似合う似合う。始まる前からじたばた。
 始まってもそりゃーもう予想通りですよああもう!
 というか全体的にやたらと声優豪華過ぎてどうしたもんかと。チョリソーだけのために呼んだのかマジで! とか、くじらさんがもううま過ぎてうま過ぎてまた転げ回り悶絶とか(茂美さんはある意味メイン級に目立つサブですからね…)。
 いやぁもう。いろいろ堪能し過ぎて脳がオーバーヒートですたい。あざーす。
 アニメになると動きによってバカバカしさが強調されちゃう部分があるので、あっちゃんはますます可愛くなるし、8823先輩はマジカッコ良過ぎるし、瀬良はさらに輪をかけて脱いでばっかりだし、あいな強ぇ(肉体もメンタルもw)。キャラクターが本当に鮮烈になるなあ。動きって素晴らしい。あ、あとバードさんかわゆい。ちゅんちゅん。
 この世界で一番の変人はやっぱり坂本。全く感情を出さずに演じ切ったグリリバさんお疲れっす。これぞクーレスト坂本。ハマリ過ぎです。

●逆転裁判〜その「真実」、異議あり!〜

 まだ続く気配なのでまたそのうち。今はこれだけ。
 犯人バレしてしまうとこの手のゲームって致命傷だから、こういう形のテレビアニメは永遠にやらないものだと思ってました。コミック化した時もオリジナルエピソードだったし。ミュージカルもわざわざ海外版だったし(いやまあ宝塚だからなのかもですが)。
 かなり端折られてはいるけどほぼ原作の流れ踏襲なのは意外でした。最初発表された時カネかかり過ぎのスピンオフ二次創作になるのかなぁなんて疑っててごめんなさいw
 脇の声優さんたちみんな合い過ぎて涙出る。特にオバチャン…(笑)。ホント素敵過ぎる。2期以降も楽しみです。

●暗殺教室

 いやぁもうお疲れ様でしたキャスト及びスタッフ。限られた枠の中でようやった方だと思います。竹林ファンとしては削られ過ぎて、というか配信オンリーに回されて、ちょっと微妙な気分になりましたけれど…うん、E組離脱エピソード超好きなのよ。でもきっと、そういう人が多いからこそ金づるとして配信に回されたんだと信じておくことにする。むう。

 何というか、初期の頃から人気が出たのがこの作品にとっては本当にいい方向に働いた感じが凄くします。あ、これ、アニメと言うより原作に対しての感想になっちゃいますけど。
 変に余計なキャラ出して引き伸ばしとか全くしていない感。というか正直、ジャンプという媒体でそれが成立するだなんて思ってなくて、ジャンプの編集というものはすべからく余計な口出しをして作者が描きたくもない引き伸ばしをさせるものであると思い込んでました(…でそれが私個人的に少年マンガというジャンルに肩入れし辛い最大の理由でもある)。
 松井先生凄い。そして制限の中できっちり構成したアニメスタッフも見事。というか、1期の時書いたけどやっぱり岸監督はすごいひとだ…超期待値高く見始めたけど全く裏切られなかったですワンダホー。

 2期に入ってからの福山さんは物足りなさなくなりました。ありがとうはっちゃけてくれて(笑)。死神とちゃんと声変えてるのは本当にさすが。黄色タコ姿でも「死神が話してる」って感じさせる教室のシーンとか素晴らしくて。うん。
 ラスト近辺は、考えてみれば少年マンガとしては超王道(ラストバトルが師匠弟子対決とかお約束過ぎるw)なんだけど、そんなベタにオリジナリティを感じさせるのは松井先生の凄さだわねえ。しみじみ。
 とにもかくにも。関わった皆様本当にお疲れ様でした。しばらく充実感と共にゆっくり出来るといいですねヌルフフフ。楽しませていただきました。
 個人的には余分なスピンオフは出来ればやらないで欲しいんですが……無理かなぁ。こういう完璧な箱庭のごときストーリーテリングの出来る人は少年漫画界では希少だって感じるんですが(※あくまで個人の感想です)。

固定リンク / 2016.7.9


2016春アニメの話その1

 今期珍しくちょっと見てた本数多かったので。
 まずは原作未読でいきなりアニメから見た2本。

●文豪ストレイドッグス

 前からちょっとお噂はかねがね。基本、文豪キャラクター化もの(と呼んでいいのかどうか)はとりあえずかじるだけかじってみてしまうクセがあるものですから。
 しかし2期が来たかううむ。というか、あれですね、これ、紙上でやるより動かす方が活きる話ですね、明らかに。ボンズの皆様の動きの演出がたまらんなこりゃ。
 ……とは思ったけど、えーと、お話自体は全く進んだ気がしない所が……ぶっちゃけキャラアニメとして見てていいのかな。うん。そうなのかな。……とりあえずそう思っておきます。うん。
 個人的にはラストで宮本充さんのああいう声が聴けたのちょっと嬉しい。あー。うまいなぁこの人。2期連続(※何が連続なのかは知っている人だけにやにやして下さい)。

 文豪キャラ化でいつも思うんですが、太宰さんモデルのキャラってどーしてこー大庭葉蔵に寄せられちゃうのか。この太宰さんも……まあ、自伝的と言われてはいるけど、実際どーだったのかなんて知りゃしないから仕方ないんだけれど。
 敦の虎もだし、ルーシーの孤児設定も本人じゃなくてアンのものでしょうし、全体的に、文豪キャラ化ってより「作品キャラ化に作者の名前がついてる」と思った方がいいのかしらん? そう思っておきます(勝手に)。
 性別逆転はちょっと笑いますね。鏡花さんは、私が遥か昔初めて名前を知った時、絶対女性だと思ってたよ。うん。思ってた思ってた……(遠い目)。
 ただ、太宰と芥川の関係はご本人たちのエピソードを意識しているのかなぁとちょっと思いました。現実では、太宰の方が芥川さん大好き(←※異能力・超曲解)だから立場は逆なんですが。そこを逆転させてるのはちょっと面白いね。太宰先生草葉の陰でにやにやしておられるかも(笑)。

 異能力もの、として見ると一番好きなのは谷崎の「細雪」ですね。アニメ中ではいずれも敦とのコンビネーションで登場しますが、事前に何の打ち合わせもなく完璧なタイミングで使えてるのすげーカッコいい。特に1期最終話のルーシー戦はうきうきしました。楽しいなぁこれ。というか彼は実に戦局を観る目があるキャラクターですねえ。いい立ち位置。あまり表立って活躍して敵に手の内知られちゃいけない系なのがさらにステキ(笑)。

●田中くんはいつもけだるげ

 日常系は好かん! とさんざん思っていたので、最初実は全くノーチェックでした。途中から何かでチラ見して気になって追うようになった。
 うん。ごめん誤解してた。田中くんごめん。いや日常系は日常系なんだけどね。ちょっと違う感慨があってさ。
 スマホによってプチ監視社会と化した今時の学校だと、田中くんのような男子は正直生き残れる気がしないのですよ。LINEでグループ外されて「あいつとろい」「仕事しねーで人に頼ってばっか何様のつもり」とか陰口叩かれて終わるでしょ普通。いやまあ、あれだけけだるげだと自分がいじめられてることにも気づけないレベルかも知れないけど。
 なんかこう、周り、田中くんが、色んな意味でてんで役立たずだっていうことをサラッと受け入れてるのが美し過ぎるなぁと。ダイバーシティだぁね。ある意味での「不自由さ」を「そういうものだ」と受け入れてる感じがするのです。「世話」している太田くんのみならず、加藤志村コンビも、周りの女子たちも。
 不寛容社会なんてNHKスペシャルで語られちゃう時代な訳ですよ。今はね。これほどの「寛容」は現実の学校という社会には存在しない。だからこの世界は優しく見える。……私はそこが魅力に感じましたのです。不自由を、不便を、違いと受け止め切れる優しさ。
 自分が学生だった頃からこんな寛容は世界に存在してなかった。これが現実だったらイジメなんてなくなるのにね。どうしてヒトは違うことに寛容になれないんだろう。

 まあアニメとしては難点…というかなんというか…途中参戦なのに全然話について行ける(笑)。前半見逃したから見なきゃ! って頑張って有料配信サービス探したりしなくていい……視聴者としてはありがたいけど円盤売りたい人にとっては難点ですねこれ。

固定リンク / 2016.7.2


通勤ノベルゲーム その35

ハルモニカの夜

 15分ほどの選択肢ナシのサウンドノベル。ただ、ノベルというより映像アートと呼びたくなるほど、映像演出にせよ、文字の出し方にせよ、凝りに凝りまくってます。美しいなぁ。密度が濃い作品です。

 物語は。
 とある少年が、新月の夜に廃ビルの屋上でハーモニカを吹いています。月に1度、その夜の習慣を続けて来た少年は、その日、とある「観客」と会うことになるのです……。
 何せ超ショートノベルなのでこれ以上はネタバレですわっ。ちなみに、エンディングクレジットの後にも物語が続いているので諦めずにどうぞ。

 いわゆる立ち絵とかは出て来ません。風景と、映像演出と、それと音楽。ただ音楽は例によって私は消してるので堪能出来ませんでしたが、サイトを見る限り作者の方の本業は音関係なのかしら。だとしたらちょっと申し訳ないことをしてしまったかしら(笑)。

 ちなみに、サブタイトルに「Novel Game Version」とありますが、この物語の「原作」はニコニコ動画等で朗読ドラマを発表している「にふれめ」さんの作品です。タップするのが面倒な方は原作で楽しんでみるのもいいかもです。

固定リンク / 2016.6.25


LGBTに「コミュニティ」は必要なのだろうか

 LGBT専用SNSとして立ち上がった「WithU」が早々にクローズしてしまった。今もドメインは生きていて管理者のいない会員制掲示板として残っています。
 ただまあ、LGBT(Aも含め)のコミュニティって長続きしたことないんだよ。うん。だから始まって早々にアカウント取って書いてはいたけど、いつまで続けられるかなぁ、という不謹慎な感想は割と持ってた。ただ悪意ではないのでそこは誤解して欲しくはないですが。今まで、たくさん潰れているのを見て来ているってだけのことです。

 古くはAOLがまだ独自接続ソフトを使う「パソコン通信」だった頃から、LGBT関連のコミュニティは、そーっと壁際から目だけ出す程度に覗いて来ていました。
 ただ、世の中じゃ「LGBT」ってひとくくりにするけど、残念ながら当事者たちは、そういう風にグルーピング出来るほどの共通点なんてなかったりする訳ですよ。
 LとGとBとTの間だって話は合わないし。さらにQとかIとかAとかをお尻につけたくなるグループもいるし(私はA組)。当然QとかIとかAとかの間でも話通じないし。Aの内部抗争(って書くと裏社会みたいだ)ももう伝統みたいになってるし。
 例えば私は性嫌悪はAセクに含まれないって思ってるので、性嫌悪の人がAセク名乗るのはすっごい違和感なんですが、それ言うとケンカになるので当事者の前では言えない(笑)。自分がそうだから余計見えるだけなんでしょうけど、A同士は特に、同じAでつるんでも絶対話噛み合わない。うん。自信ある(嫌な自信だけど)。

 ……まあ要するに、元々LGBTの世界は群れるということに向いてないと思うのです。Aに限らず。
 最近はそういう考え方も徐々に浸透はして来ていて、非LGBTvsLGBT、という見方ではなく、非を含めての「性の多様性」という言葉が前面に出て来るようになったのは進歩かなって感じます。LGBTって言われると4カテゴリしか存在しないみたいに見えてしまう。誤解を生みますよね…。多様性。いい言葉です。数も境目も規定されてないから。

 ただ、Aセクは特にそうですけれど、Aセクという言葉を知っただけで救われる、という一面もある。特に日本人は「誰かと同じ」ことに安心感を持つ人種なので、自分が属することが出来る場所が存在するだけで安堵する。
 特に性欲に関することは、たとえばうつ病で性欲減退という表出をする人もいるように、「ない」ことが病や異常に直結するという考え方はまだ根強い(Aと純粋LGBとの最大の溝でもある)。
 病気じゃないかも知れない可能性が示されるのは、悩む当事者にとっては希望なんだ。Aセクシャルという言葉はその意味でとてもよく効く「特効薬」。
 その薬を「処方」することが出来るのは、今はネットコミュニティしかないのかも知れない。そこが悩ましい所です。

 LGBTの「コミュニティ」って、猫の集会みたいな距離感がいいのかなぁなんて最近は考えます。その辺にはいるんだけど目を合わせない。ただ、「その辺にいる」ということだけは、認識出来るようにする。
 後に続く悩める当事者のために「在る」ことは必要なんだけれど、「在り方」は難しい。私に出来ることは、せめてGoogleさんに尋ねた時に答えられるように、こういう文章をネットの片隅に置いておくことくらいですかね。今は、双方向のコミュニティではない一方的な情報発信ですら、まだまだ足りてない段階だと思うので。

固定リンク / 2016.6.18


Google I/O 2016

 Nで始まるお菓子と言えば練り切り。うん。練り切り(一応2回言ってみた)。

 普段は「へええまた今年もなんかやるのねー」くらいで横目で見るくらいだったんですが、今年はちょっと面白そうなものが出て来た! と思ってしまった。「Android Instant Apps」のことです。
 特にNFCかざすと起動しちゃうの恐ろしい子(※褒めてる)。
 恒常的に容量不足に苦しんでる人には朗報……だし、Googleさんとしては、あれです、発展途上国向けなんかに展開されているロースペック端末を意識しているのかななんて考えたりもします。元々積んでる容量が小さいの向け。
 なんと言うか、最近、このロースペックへの意識が時々透けて見えるのがドロイド陣営と林檎陣営の一番大きな差であるような気がしています。低速通信でも○○出来るなんてこと、林檎さんたちは絶対考えそうもないんですよね。ドロイドさんは言うけど。でやるけど。
 閑話休題。

 サービス側にとってはアプリをインストールして貰うってえらいハードルだから、これ普及するとスマホ上のサービス提供方法にプチ革命が起こる予感ですね。
 とはいえ、容量不足は解消しても通信制限がある限り別の阿鼻叫喚が起こりそうな気はします…が…日本だけの心配なのかな、本国では低速使い放題がもっと普及しているのかな。
 あとガソリンスタンドとか駐車場とか、ロクにアプリの権限なんて読みゃしない、って状態で使う機会が増えそうで、悪い人たちの腕が鳴りそうな予感もふつふつと。NFCはともかくURL起動は……付け入る隙がありそうな……無人駐車場でQRコードで誘導なんかしてたら貼り直しても誰も気づ……おっと誰か来たようだ。

 ──さて。
 あとはAlloですねAllo。Inboxのスマートリプライも登場当時はちょっと笑っちゃったんですが、メッセンジャーアプリでこれ入ったらもう人間必要ないねえ。
 将来的にSNSアプリは、アカウントの持ち主の存在すら必要としない世界に突入しそうだなぁ。だって行動履歴は既に取られてるし、ヘルスケアと称して食事履歴記録するアプリなんかもある訳で。

「今日は○○にお出かけ〜」(※GPSで自宅や職場以外にいる時の自動投稿)
「お夕飯はフレンチー」(※Alloが予約したレストランで食事して写真撮ったら自動投稿)
 …とかAlloが勝手に書きつつ、フォローしている側も、
「お出かけいいね!」(もちろんAlloのスマートリプライ)
「おいしそうだね!」(当然Alloのスマートリプライ)
 …みたいな世界なんだよねこれ? 人間要らないよねそれ。Googleアシスタント同士まあ仲良くやってて下さい。面白そうではあるけど(※実際には持ち主が意図せず投稿する訳ではないです。……今は)。
 何と言うか…それでいいのかビッグデータ、という気もうっすらする。ビッグデータ分析って宝の山だったはずなのに、自ら無意味なゴミ増やしていいのかなぁ。SNS疲れの人たちにはいい機能なのかもですが、データアナリストたちは死ぬかも。色んな意味で。

固定リンク / 2016.6.11


ネット広告にデリカシーを教える試み

 ネット広告にプライバシーがないことはもう百も承知で諦めてたんですが、最近Yahoo!広告が広告主単位にオプトアウト出来るのを知って、ちょっと試してみたりしています。
 …で、正直ちょっとだけ快適になった(笑)。もう年齢性別取られてるのは仕方ないとしたって、ダイエットとサブリメントと育毛剤と白髪染めと化粧品と占いの広告しか出て来ないとかバカなのアホなのセクハラなの!? とずーっと不快で不快で仕方なかったんですよ。いやまあ、広告に目くじら立てなくてもって思うけれども。
 でもこれが人間のいるリアル店舗だったらムカついて二度と行きたくなくなる。世のおねえさま方は、美容室で髪切ってる間に、熟年女性向け雑誌を全く迷いなく笑顔で差し出されたら超うんざりしませんのかねえ。あああ、雑誌読み放題系サービスの法人向け誰か作らないかな…防水タブレットとセットで売りまくってくれ頼むから。くっだらない芸能人ゴシップだらけの女性週刊誌とか何が面白いんだかさっばり理解出来ねーわ。週刊アスキーとかファミ通とか差し出されたら退屈しないのにぶつぶつ。
 閑話休題。

 上リンクで書いた通り、Googleさんはまだ検索履歴見てるせいかそこまで無意味な広告出して来ないよなぁ、と思っていた。でもだからと言ってYahoo!で検索履歴構築するほど検索なんてしたくないし(トップページが重いからヤダ)。
 ネット広告の隅っこで「i」やら「?」やらのアイコンからオプトアウトのページに飛べるのは知っていたけど、「こいつ『は』見たくない」って意志表示が個別に出来るのって今のところYahoo!しか見たことない(私の行動範囲では)。まあそもそもオプトアウトという仕組みがあること自体意識してない人の方が多いのかも知れないけれども。

 そもそも(検索履歴ではなく)行動履歴から広告が選択される仕組みって果たして有効なんでしょうかねえ。私自身もだけれど、見たいと思った訳じゃなくてたまたま間違ってクリックしちゃうこともあるし。
 多分、私にとって興味のない広告しか出てなかったのは、そういう「誤解された」行動履歴の産物だったような気がするのです。最初はヒントがないから年齢性別で「広告主側が」見て欲しいと思ってるものを出して来てて、たまたま間違ってクリックしちゃった、それが積み重なっちゃった結果なのかなと。
 ただ、広告主単位のオブトアウトも数に上限があるから、全部が全部排除はし切れてないけど。逆にこの数以上にこの年代の女性には広告主が「群がる」んだと思うと気分悪い。ほんっとセクハラ。
 いつかはPCでも、持ち主の趣味趣向に合わせて、コルタナさんがダイエットサプリメントやら化粧品やらのうざい広告を片っ端から排除して、代わりにMVNO SIMやらスマホのノベルゲームやら新しくプレスリースが出た公衆無線LAN情報なんかをにこにこと運んでくれる日が来るのかなあ。あ、りんなちゃんでもいいんだけど。…りんなちゃんセレクトはそれはそれで怖い気がする(※ある意味褒め言葉)。
 広告自体を無条件で嫌ってる訳では全然ないんですけどねえ。本当に。

固定リンク / 2016.6.4


通勤ノベルゲーム その34

ロイヤルフラワー

 「死選組」と同チームが作った恋愛ノベル。圏外OKです。
 主人公は元々花が好きで、高校生になってから花屋でバイトを始める。その職場で、少し店長が留守をしている間に店番をしていた主人公の前に、異世界からやって来たという王子様が突然現れます。
 こちらの世界のことを知りたいと言う彼は問答無用で何故か主人公の家に転がり込む。こちらの常識がまるで通じない王子様の態度に最初はムカついていた主人公も、次第に魅かれるようになっちゃうのが、まあ、お約束、ですわね。

 無料の範疇でもエンドは3種類あります。無料内の最上エンドでもいわゆる「ハッピーエンド」な感じはなくて、それ以上のちゃんとした(?)エンディングは有料。無料版は1キャラクター毎に12話。その他、有料の「真相編」というのが各キャラ毎にあります。
 ストーリー分岐で花が散る演出が入るやつと入らないやつがあるのも「死選組」と一緒ですが、ちょっと違うのは、12話の各話が終わった後に「好感度」「恋の予感」という2つのパラメータの上昇値が見えるようになってること。なので、各話が始まった直後でセーブしてから話を進めて数字を確認することで、出したいエンディングを目指すのが楽になってます。

 で。
 無料ゲームとしてこれ面白いなと思ったのがさ。
 その話と話の間に一定時間(と言っても数秒ですが)広告が強制表示される。この仕組みは死選組もそうでした。というか、この「ロイヤルフラワー」自体その広告で存在を知った訳で、まあ、広告としてちゃんと機能してます。
 あと、上で書いたように、セーブロードで数字のコントロールがし易い仕組みゆえ、セーブ画面とロード画面も物凄く頻繁に開くのですけれど(もはや諦め気味ですが2本指タップやり辛いー)、その手のメニュー画面に行くまでの間にもやっぱり強制的に広告表示が入るのさ(笑)。
 この仕組みは実は悪くないなと思って。というのも、世の広告モデルの無料ゲームって、メインのゲーム画面の中に常に広告出っ放しとか、ゲームプレイしていると間違ってタップしそうな位置に広告を(あえて)表示するとか、そういう手法がちょっと流行しがちなのがね。
 もちろんそのタップによるアフィで開発費稼ぎたいという作り手側の思いも理解出来なくはない、けど、そのためにゲームプレイ自体に支障が起こるようなやり方は、ゲームデザインとして美しくはない訳で。
 ストーリーが進んでいる本編の間には一切の広告を差し挟まず、でも必ず開いて見るであろう場所に広告を配置するって、どうしても広告挿入せざるを得ないとすれば、やり方として一番マシなんじゃないかって感じました。うん。

 ……という、ゲームシステム的な部分に妙に感心してしまった。ストーリーは……王道ショートノベルって感じですね。無料の範囲だと、物凄く色んな謎が全部ブン投げられて終わってしまうのが、なんというか、むしろすがすがしい…(笑)。有料版は「真相編」ってくらいだから、その辺のブン投げられた伏線はちゃんと回収されるのかしら。

固定リンク / 2016.5.28


人工知能さんが隣にいる世界

 NHKスペシャル「天使か悪魔か 羽生善治 人工知能を探る」を見た訳ですが。
 (……最初に言っちゃいますけど、羽生さんである必然性は正直よく判らなかったかなぁ…)

 アルファ碁が人間に勝ったことはニュースで見ただけだったから、その様子がちょっと見られて面白かった。
 結局、あれですね、人間の発想とディープラーニングの違いって、「空気が読めるか読めないか」なんじゃないかと思う。もちろん読めるのが人間で、読めないのがAI。
 ディープラーニングにとって情報の価値は等しく平等だから、その他の要素で一切振り回されない。人間はその他の要素を考えに入れてしまうから、そこが結局弱さにつながるのかなぁと。
 多分、人間のプレイヤーたち(囲碁に限らず将棋でもチェスでも)は、相手の仕草や表情や呼吸だって情報なんですよね。それを使った総合判断で指す訳で、アルファ碁にはそれがない。ないことが強さになれば勝つし、弱さになれば負ける。
 人間側が1勝してますが、その時の指し手には「常識外れ」な部分があったみたいですね。アルファ碁はデータなんだなぁと今更思い直す。データにないことをやられたら途端に投了する。アルファ碁にとって勝負は可能性の問題であってプライドではないからね。人間はそうじゃないけど。

 AIが「上司」になったらどうしますか、みたいな質問を、人工知能周りの番組ではよく聞きます。私は、今の状況だと、仕事の内容によってはむしろAIの方が人間は楽が出来そうな気がしてしまっています(笑)。
 だぁって、人間の上司ってめんどくさいんだもん(サラリーマンの皆様の頷きが見えるようですw)。
 今いる会社は割と「大手」と言っていい会社の関連会社ですが、本職の仕事の邪魔になるレベルでそれ以外のことに時間を割かれてしまう気分になることがあります。
 コンプライアンス、事故防止、セキュリティ意識、イクボス、差別防止、セクハラ、パワハラ、あれをするなこれをするな、うっざいうざい。でもそんな風に「うざく」しなければならない理由の大半は上司が無能……ケホン、違います、能力以上のことを求められて余裕がなくなっておられることが原因のように見受けられます。
 私の直属の上司と言える方も言動がいちいち荒っぽい方で。今時の繊細な若い人は絶対耐えられないタイプだと思う。「部下」たる私たちはベテランのパートのおばちゃんみたいな人間が揃ってるので(同僚ゴメンw)、そんなこといちいち気にはしないんだけれど。
 でも、この荒っぽさがなくなって本当に普通に仕事だけしてくれたら、その方がスムーズに仕事回るんじゃないかなぁと思うことも、まあ、あります。時々はね。

 AI上司なら、仕事以外のことに何も気を遣わなくていいんだし、楽じゃん。ねえ。意味もなく体触って来たり、行きたくもない飲み会に誘ったりもしないし。あ、いや、私の今の上司はそういうことはしないんですけどね。世の中の上司を見る限り。
 男女差別もしないし、LGBTだからって差別することもないし。会社が血道を上げているコンプライアンス教育の時間をばっさり切り捨てられる。AIにとってはそんなことはデータの埒外だから、ちゃんと仕事をしてればその「仕事」だけで評価する。
 何を恐れてるのかなぁ。世の中は。

 ディープラーニングの世界を見ていると、結局は人間が、自分自身の欠点を排除した自分自身を再生産したいって思っているのかなぁって。そう感じることがあります。
 そりゃまあ、人間が作るモノなんだから欠点はないに越したことはないんだけど。
 でも、「人間にとって代わる」ものではない気がするのですよね。やっぱり。彼らはヒトの思考は永遠に獲得することはないんだろうなって。ただし、ヒトの思考っていうのは無条件に「いい」ものではないから、むしろ、獲得しない方が「彼ら」のためにはいいのかしら、なんて。

 ペッハーが出て来て羽生さんとゲームするシーン面白かったです。
 ペッパーは連敗する。最初は負けると、悔しいとか悲しいとか否定的感情が優位なんだけど、何度も試合が続くと嬉しい、楽しいって喜びの感情が優位になってゆく。
 何故なら、ペッパーが負けるたび(つまり羽生さんが勝つたび)、周りの人間が拍手したり笑顔になったりして「楽しそう」にしているから。ペッパーから見れば、自分が負けることは「いいこと」と学習されてしまう。

 ……AIが獲得できない人間の「思考」の最たるものは「プライド」なのかも知れない。そして、人間がAIに勝てない最大要因も「プライド」なのかも知れない。
 人工知能にはプライドがない。だからこそ正しい、間違わない。少なくとも、今の私にはそう見える。人間にとって一番厄介なのは、自尊心ってやつなのかも知れないですね。

固定リンク / 2016.5.21


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