当線の臨時列車には団体専用列車と走りながら地上施設を測定する試験列車がありました。(SL1世紀号は第4展示室で扱います。)団体専用列車は当線を始発駅とする列車で、目的地となった列車の運行は記憶にありません。これといった観光地や集客スポットが沿線にない路線であるため当然のことかも知れません。したがって、使用される車両は名古屋地区に配属されているものばかりで、客車は12系、14系、スロ81系、12系お座敷、「ユーロライナー」など、ひととおり入線した記録があります。気動車のジョイフルトレイン「リゾートライナー」もおそらく入線していると思われますが、残念ながらそれを意識することもなく、気づけば廃車になっていました。
当線は大都市近郊でそこそこの需要があり、電化されても不思議ではない路線ですが、記事を記した2003.8の時点においてはその気配はありませんでした。しかし、地元の電化願望は強く、「武豊線電化促進号」といった団体名の列車がよく走ったのは当線らしいと言えるのかも知れません。
武豊線の軌道試験車マヤ34(通称マヤ検)を牽いて来たのは白帯がない試験塗装車1061号機でした。
本当は武豊線内で撮影したかったのですが、この前行程の関係で時間的に厳しく、国道23号線インターからすぐの共和ならば間に合うと判断しました。しかし、こんな時に限ってランプウエーを時速15キロくらいでソロリソロリと登る大型トレーラーが!きわどい時間にやっと着いて、無事に撮れたときにはほっとしたものです。
電気信号検測試験車も忘れてはならない列車です。年に数回しか運転されませんが、変化の乏しい武豊線にあっては異彩を放っていました。
当線はキヤ191系の3号車が担当でした。この当時は名古屋第一機関区の配置でしたが、その後小郡へ転属。分割民営化後もキヤ95系が登場するまではJR西日本から借用の上運行されていました。
(以下は03.08.01に記したものですが、そのまま残します)東海道本線に比べれば華やかさはありませんが、地味で変化に乏しい存在の武豊線にあってはこれら臨時列車は人目を引く存在であったことでしょう。
主に客車列車で運転されていた臨時列車ですが、武豊駅の機回し線が撤去され、機関車の付け換えができなくなりました。これは今後機関車牽引の列車が入ることを想定していないことを意味しているかと思うと寂しいものを感じます。実際、最近の天理臨はキハ75系で運転され、尾張一宮など途中駅で別仕立ての客車列車に乗り換えなければならないなど、乗客にとっては不便なものになってしまっています。→電化された今では武豊線内の天理臨は運転されていないようです。(20.1.2)