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asahi/ga/okaの味噌造り


8. 2005年の味噌造り

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※今年はA君が写真班も兼務で張り切ったので、 ちょっと重いページになりました。 詳しい説明は2002年のページもあわせてご覧下さい。

8-1. 今年は再び本格派 2005/1/21

イージーゴーイングの2003年、中止の2004年の後だけに、 今年の"asahi/ga/oka"は新年早々から、 味噌造りの気運がどんどん高まり(え?)、 花粉飛散開始前に仕込もうと、早々と相談がまとまりました。 (えー?)(何か?)(何も…)

幸い、糀屋三郎衛門さんのところの、糀の蔵出しの予定ともうまく合いましたので、 本日無事、塩切り糀2sと国産大豆4sが届きました。




当初の予定どおり(え?)、 夕食の済んだ後、最初の仕事に取り掛かります。 ・・・といっても、要するに大豆を水に漬けるだけ。 これで明日には充分水を吸った大豆を、煮ることが出来るでしょう。


手前が、明日に備えて待機する圧力鍋です。

8-2. やり方、忘れちゃってるヨー 2005/1/22

仕込みの準備は腹ごしらえから。 主担当者Fちゃんの負担軽減のため(え?) 宅配ピザを頼みました。(書いちゃダメ!) 昼食の後、いよいよ仕込みにかかります。


半日で充分に水を吸って膨れ上がった大豆を、圧力鍋で煮始めます。 同時に、甕やミンサーなどの準備を進めます。




"asahi/ga/oka"で豆を潰すのに使うミンサーをご紹介します。


右は、最後に分解洗浄して干しているところ。この後、油を引いてから仕舞います。

最初の1鍋分は幾分柔らかめに煮上がりました。 それが今回最大のトラブルの原因となりました。 まだミンサーが乾いて冷えているところに、柔らかな豆がなだれ込んだので、 漏斗の先から出口の間で、豆の形が崩れてくっ付き合い、詰まってしまいました。 やむなく一旦ミンサーの中を洗い直すハメに…。 この柔らかさならミンサーなぞ要らず、手で潰してしまえばよかったのでした。 やっぱり2度も仕込みをパスしたためか、こういった感覚を忘れちゃってましたねー。 (反省!)

今回の分量の大豆だと、鍋5回ではちょっと余る量になりました。 2回目からは圧力鍋の時間を12分から11分に変えて、丁度いい柔らかさの 煮上がりにしました。これでミンサーは順調に豆を潰してくれるように なりました。

潰した豆は、糀と合わせます。 今回はもう塩を混ぜ込んである「塩切り糀」(右図)を使いました。

潰した豆と糀を合わせるのに、"asahi/ga/oka"では ビニール袋を使います。混ぜるのに体重を掛けられるように、 大きくて厚手の丈夫なものがよいので、 今は左図の漬物袋を使っています。

ミンサーで潰した圧力鍋1回分の大豆を、ビニール袋に入れたところ。 これに、大豆の煮汁を加えて、冷まします。 塩切り糀と合わせる前に人肌の温度になっていないと、糀が死んでしまうんです。

大豆を全部潰し終えて、煮汁と共に「触って暖かい」くらいまで冷めたら、 塩切り糀を加えます。(下図)最初は糀と大豆がバラバラです。 これを、ビニール袋をひっくり返しては、その外から体重をかけて、 糀と大豆を混ぜていきます。


長くても10分もすれば、上の図のように糀(白い粒)と豆(薄茶色)が 馴染んで来ます。焼く前のハンバーグくらいの固さが良いようです。 糀だけの部分がなくなれば、「仕込み味噌」の出来上がりです。

仕込み味噌を甕に詰めていきます。今回は大豆4sなので、 大きい甕だけを使います。後ろに見えるのが、2003年に 仕込んだ(詰め替えた、でしょ!)ときの 小さい甕です。

甕は予めよく洗い、焼酎で消毒しておきます。 (誰だっ、ブランデー使ったの!)

仕込み味噌を片手で掬って、中の空気を逃がしながら丸めます。

これを甕の底にエイヤッと叩き込みます。(下左図) これも中の空気を追い出すためです。

さらに手で押さえて隙間を潰していきます。(下右図)

大豆4s、糀2sに水で、仕込み味噌は8kgくらいあります。 これを全部、叩き込んでは押さえていきます。丁寧に、丁寧に。
全部入りました。お疲れ様!

雑菌の侵入を抑えるために、まず塩で蓋をします。
こんなに塩を敷いたら、味噌が塩っ辛くなりそうに思っちゃいますよね! でも使った塩の量は、実は大したことないんですよ。

ラップで表面を覆って空気を遮断します。 そんなに神経質にならなくても大丈夫みたい。
落し蓋と重石を載せます。

甕には仕込みの記録を貼り付けておきましょう。
最後に新聞紙で甕の口を覆って紐で縛ります。 これを保存場所(味噌造り場の床下、上げ蓋を開けた下の収納庫)に収めて、 味噌の仕込み作業は全部終わりです。

こうして2005年1月22日夕刻、無事味噌仕込みが終りました。


8-3. 少し時期外れの天地返し 2005/6/16

普通なら4月末か5月には「天地返し」をして、全体を馴染ませます。 でも、今年は諸事情により(ポリポリ ^^;) asahi/ga/oka の味噌造り場は6月にずれこみました。 (えー、だってラッキョもあるし梅もあるし、忙しいのよ!)

甕を出して蓋を開けてみると、あらま。いつもよりずっと、黄色味が残っています。 今年は遅くまで寒さが残ったから、糀さんたちがあんまり頑張れなかったのかしらね。 黴のつき方も、例年よりずっと少ないし。


ともあれ一回、甕の下の方まで掘り起こして、また均して、元通り蓋をして味噌蔵に戻しておきます。 この調子だと、夏が過ぎて秋になってからが、賞味期間の始まりかもね。

8-4. 味噌の蔵出し 2005/10/16

いよいよ蔵出し。天地返しも遅かったし、発酵の進み具合もゆっくり気味だったので、 秋もだいぶ深まってからになりました。 (えー? 住人がゆっくりし過ぎただけでしょ!) (それ言っちゃ駄目!)

夜、4ヶ月ぶりに蔵から出てきた甕。外見は大丈夫そうです。


でも、あけてみるとさすがに黴が!白いのやら黒いのやら、 表面のラップの周辺から中にも発生しています。 つまり、黴菌にとっても美味しい味噌だってことよね!

天地返しのときに味噌の表面を覆ったラップと、今の味噌の 表面の間に、1cm近い隙間ができています。発酵が進んで 体積が減っちゃったのかしらね。その隙間に黴が入り込んでます。

丁寧に黴を取り除いていきます。(下図) 味噌の表面の黒ずんでいるところも、5mmから1cmくらい削ぎ取ります。 もう、あたりには味噌の美味しそうな香りがたち込めてきます。


黴をとった後はもういちど 焼酎で消毒して、蓋をしておきます。

おっとその前に、これから暫く使う分を、 普段使いの容器に移さなきゃね。これから春くらいまで、 こうして何回かに分けて、甕から出して食べていきます。 (誰ですか?指で掬って舐めてるの!)

早速、味噌汁にしてみました。糀のせいか、気温のせいか、 比較的あっさりした味。八丁味噌とあわせるとよさそうね。 これから先、どんなふうに味が深くなっていくのか、楽しみです。


あら、来年の仕込みまで、あと2ヶ月よ。準備、準備!


どうです?みなさんも“自家製味噌”やってみませんか?
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