思春期という多感な子供の親として、「おとなとしての自信と落ち着き」をもって対する。ようなことは、バーグマン家のパパとママにはできない。自分たちがいまだに迷子の毎日だからだ。思春期という多感な子供の親として、子供と共に「わめいたり泣いたり悩みを聞いたり」もできない。彼らは純文学の作家でインテリジェンスだからだ。この一家はこういう一筋縄では行かぬ人々で構成されている。
自然史博物館の「イカとクジラの戦い」のジオラマは見ものだった。海面下で繰り広げられる生き残りをかけた戦い。子供の頃は怖くて指の間からしか見れなかった長男ウォルトは、じっと見つめる。世間的にはりっぱな父と母も、自分と同じく間違い悩み多きひとりの人でもあることが、受け入れられた時なんだと思う。
DVDの特典映像の中で、映画では語り尽せなかった事を監督さんがしゃべりまくり「妻に脚本を読んでもらって」という言葉から、奥さんってどなたさん?と思ったらジェニファー・ジェイソン・リーだった。