カシオン山

世界最初の殺人 旧約聖書によると、ここはカインが弟アベルを殺した場所とされていて、当時彼らの他には両親であるアダムとイヴしか人間がいなかったはずなので、これが世界最初の殺人ということになるわけです。いやあ、すごい話ですね。誰か現場を見た人がいるんでしょうかね？ あ、神が見てるか。

国立博物館

That's 歴史 今から5000年以上前、ユーフラテス川のほとりに住んでいたシュメール人と呼ばれる人々が発明した「文字」という道具により、人類は自らの活動の記録を後世に残すことができるようになりました。歴史時代の始まりです。そのメソポタミア文明に始まり、ヘレニズム、ローマ、イスラム、トルコへと流れる各時代の遺物が、この博物館にはすべからく収められています。国内から発掘されたものがほとんどですが、その時間軸・空間軸の圧倒的な拡がりは見る者を魅了してやみません。どうぞ、たっぷりと堪能してください。ここにあるのは単なるシリアの歴史ではありません。世界史です。

ヒジャーズ駅

ヒジャーズ鉄道 第一次世界大戦時、サウジアラビアのメッカまでを結ぶ大動脈、ヒジャーズ鉄道のターミナル駅として造られました。往時は巡礼客で賑わったものの、今では貨物のみの発着となり、旅客駅としては機能していません。街のメルクマールとしての象徴的な存在のみとなっています。

駅舎内部 しかしながら、建物の内部は今でも往時の姿を留めており、壁や天井には質素ながらも威厳のあるシリア･イスラム様式の装飾が施されています。就任後間もないバシャール・アサド大統領の若かりし頃の肖像画も掲げられていました。短髪にサングラス。おいおい、それじゃアメリカン･マフィアだろ。

スーク

ローマの門 スークの入口には、多少朽ちているとはいえローマ時代の門が残っており、ここを通った先はアーケードになっています。2000年前の建築物が周囲の景観と溶け合いながら、いまだ現役で使われているわけで、このあたりが「世界最古の都市」の底力を感じさせます。いやあ、感心しました。

	スパイス スークといえばスパイスでしょう。この店の丁稚の少年は外国人の客がよほど嬉しかったらしく、100g注文したら500gも包んでしまい親方に怒られていました。		フレッシュジュース 砂漠の国ながら、果物は驚くほど豊富です。オレンジやブドウなど、その場でミキサーにかけジュースにしてくれます。添加物なしの100%フレッシュ。		漢方？ 店頭に釣り下げられているのは、ワニ、ウミガメ、シカや水牛の角、サルノコシカケやサンゴみたいな植物の一種など、ゲテモノばかり。強壮剤なのか漢方薬なのか。

	本屋 どうやら、このように台の上に書籍を並べている店が本屋さんのようです。けっこう分厚い専門書もあるのに、不思議とみんな青空書店なんだよな。		水煙草 大きいのやら小さいのやら、細部の装飾が凝っていたり色が着いていたりと、中東特有の水煙草キットもいろいろな種類があります。こだわりがあるんでしょうね、きっと。		ドレス ウエディングドレスを売っている店を見つけました。ダマスカスのスークは中東の他の都市に比べて衣料品店が多いのが特徴です。他に買い物する場所がないのかな？

喧噪 何が楽しいって、大勢の人々で賑わう喧噪とした雰囲気こそ、スーク巡りの醍醐味でしょう。青果、香辛料、金銀細工、絨毯、衣料、雑貨から、アイスクリームの屋台まで。ひとつひとつの店は小さいものの、全体では先進国のデパートに勝るとも劣らないありとあらゆるものが揃っています。

街角の風景から

コーヒーサービス シリアを代表する高級ホテルチェーン、シャームパレス。吹き抜けとなったロビーの四方には植物が垂れ下がり、まるで砂漠のオアシスを思わせます。朝食の時間帯になるとコーヒーボーイが常駐しており、一声かけると、エスプレッソをさらに粉っぽくしたアラビックコーヒーをその場で作って給仕してくれます。まるで墨を飲むような味ですが、慣れるとやみつきになります。朝食のバイキングメニューも充実しており、トッピング豊富な中国粥までありました。昨日の夜食べ過ぎたお腹には何よりこれがありがたかった。

	回転レストラン シャームパレスの最上階には展望レストランがあり、およそ1時間かけて床が360°回転します。ダマスカスの夜景は存分に楽しめますが、微妙に気持ち悪かった。		立体交差 ダマスカスはたぶん、皆さんが思っている以上に都会です。日本と同じような立体交差道路を見つけたときは少し驚きました。偏見と言えばそれまでですが。		観覧車 遊園地もあります。でも、さすがに日本と比べると規模が小さいですね。観覧車なんか、浅草花やしきとか蒲田東急プラザの屋上にあるやつみたい。

発掘現場 旧市街の城壁近くで、道路工事の現場から遺跡が見つかったため、工事を一時中断し発掘作業をしていました。現段階ではどれくらい重要なものかわからないため、保存するかどうかは未定とのこと。なにせ世界最古の街ですからね。何が埋まってても不思議じゃありません。