歴史のシリア〜ボスラ
 
Bosra
 
 
ボスラ
 

 
国境
 


   
隠し撮り
ヨルダン側の門を通過し、背の低い草が繁る緩衝地帯の丘陵を突っ切ること数km、ようやくシリア側の建物が見えてきました。ボーダーコントロールは当然のことながら写真撮影不可。というわけで入国管理事務所をバスの中から隠し撮りしてみました。このくらいなら大目に見てくれないかな。
   

 
ローマ劇場
 


   
回廊
入場口をくぐると、外の光がほとんど射し込まない回廊を進んでいきます。静寂だけが支配するひととき。話し声はおろか、靴音さえ立てるのがはばかられるほど。一瞬、タイムスリップしたかのごとく、自分がどこにいるのかわからなくなります。明かりの先に何が待っているのか、いやがおうにも期待が高まります。
     
舞台
明かりの先に待っていたのは劇場でした。中東でも最大規模といわれるローマ帝国のシンボルが、ほぼ完全な形で残っています。ローマ劇場の遺跡は数あるものの、舞台とその背景までもが現存するものとなると珍しいのかもしれません。柱とか壁とか、子供の頃に見たシェークスピア劇のセットみたい。
   

   
主役の登場口
当時の役者さんたちが通った楽屋からの通路が、そのまま見学順路になっているのかな。舞台背後の壁には中央に大きくひとつ、その左右にふたつの小さな登場口が設けられています。中央から出てこれるのは主役のみだったそうです。さぞかし気分が良かったことでしょう。
   

   
音響効果
ローマ帝国がその版図にどれだけ劇場を造ったのか知りませんが、ここの音響効果は特筆ものです。舞台にいるガイドさんが普通の声で話したことが、客席の最上階にいた私にはっきりと聞こえました。ひそひそ声もひそひそと聞こえました。それって、そこらへんのコンサートホールより凄くない?
   

 
街角の風景から
 


       
 
黒い街
ボスラをはじめとするシリア南部の街は黒い玄武岩を建材としています。この玄武岩は東方に位置するアラブ山の噴火によって流れ出た溶岩が固まったものです。
 
自転車
街のあちこちで自転車に乗った人々を見かけました。多くの中東諸国を旅してきましたが、そういえば自転車ってほとんど記憶にない。珍しい風景を写したのかも。
 
風の門
かつて街を囲んでいた城壁で唯ひとつ現存する門。門の中の遺跡には今も人が住み続けています。観光基盤整備のため、政府としては出ていってほしいようですが。
 


   

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