Jジュエル凍結コマンド

 Jジュエルは無限情報サーキットにして強力なエネルギィ発動装置としてのGストーンを改良して生み出された。そのパワーは全長100mに及ぶジェイアーク級超弩級戦艦を単体で運用しうるほどである。それゆえにその強力極まりない戦闘能力が万が一にでも暴走を開始した場合、赤の星は何時如何なる時にでもそれを掣肘できなければならなかった。その為の最終安全装置がいわゆる「Jジュエル凍結コマンド」である。ソルダートJおよびトモロ型生体コンピュータと共に、ジェイアークを運用する上で、その要であるところの対機界31原種戦用生体兵器「アルマ」にのみ権限が与えられたこのコマンドはJファイバーを介してJジュエルの中枢に共通に組み込まれた緊急停止プログラムを強制的に発動させる。これによりJジュエルはソルダート師団などのJジュエルによって生命維持を行う戦闘サイボーグやJアークのメインコンピュータであるトモロなどの生体コンピュータを最小限生存させておく以外のあらゆる機能が停止状態に陥る。何らかの原因でソルダートJやトモロが暴走状態に陥ったり、Jアークが敵性体に拿捕され戦力として運用されたりすることを防止するための緊急危機管理機能であろう。
 これと同様の機能はGGGにも見ることができる。すなわちAIロボットに対する「緊急停止コード」やスーパーメカノイドに対する「緊急停止プログラム」である。Gストーンにしろ、Jジュエルにしろ、そこから生み出されるエネルギィは膨大であり、その暴走に対して使い手たる人々は最終的に絶対の位置にいなければならない。さもなければその力は彼等自身を焼く事になるだろう。こうした力は、それこそ「人の手に余る」モノなのではないか?だが、そうした疑問を常に抱えながらも機界文明やソール11遊星種といった強大な敵手との生存競争に勝ち残るために、Gストーンは、Jジュエルは生まれてきたのである。