撃龍神

   風龍雷龍シンパレート値が90%に達する時、シンメトリカルドッキングによって完成する大型戦闘用合体ビークルロボ。風龍・雷龍の能力を同時に使いこなし、そのパワーを同時に両腕から放つ双頭龍(シャントウロン)ゾンダー機界31原種を抉り取る。右腕部は風龍の背面装備「攪拌槽(ジャオダンジィ)」がそのまま装備され、マニュピレイタ(手)が存在しない。また左腕部には雷龍の背面装備である「電磁荷台(デンジャンホー)」を楯および放電装置として装備、胸部装甲には雷龍に装備されている電流制御装置「雷楯(レイドゥーン)」を装備している。合体後、風・雷のAIは統合され一つの人格を形成するが、その性格はやや雷龍っぽいものが強く感じられる(少なくとも風龍は「馬鹿野郎」なんて大声で叫んだりしない)。
 当初風龍と雷龍は各々独自にシステムチェンジすることに成功してはいたものの、シンメトリカルドッキングに必要とされるシンパレート値が全く上昇の兆しを見せず撃龍神への合体は不可能な状態であった。独自の戦闘教練プログラムを入力されていた彼らのAIにおいて戦術目標は第一が「敵の殲滅」、第二が「自己の防衛」であり、GGGが掲げる「人命の尊重(中国では「人的資源の保護」と称される)」は第14位の優先事項であった。だがこれでは戦術目標達成のために互いに協力することはあってもそれは「敵の殲滅」のためであり、第二に自己の防衛が課せられている以上、僚機の防衛の優先度もまた低い。つまり風龍と雷龍は「敵の殲滅」という共通の戦術目標を有していたとしても、それは戦術目標を達成するためだけのものでしかなく、いかに巧みな連携も僚機を思いやった結果ではなく敵の殲滅を優先させるためのものであるに過ぎない。
 だがシンパレートは単純なAIの同調率ではない。Gストーンを搭載した勇者たちのAIはたとえ同型であってもそれぞれが独立して思考する意思を有している。シンパレートとは彼らが互いを尊重し思いあう「心」そのものともいえ、そしてその心は「人命尊重を最優先に」とする、即ち彼らの存在意義に端を発しているのである。
 風龍と雷龍は自己の防衛よりも僚機の安全を優先させた氷竜炎竜の行動から自らの戦術目標の優先度に対して疑問を抱き、ガオガイガーの危機を契機に僚機を思いやり人命尊重を最優先とする勇者の心に覚醒することができた。両機のシンパレートは初めて100%に達し、ここに新たな勇者、撃龍神が誕生したのである。
 脊椎原種殲滅後、風龍と雷龍(撃龍神)はGGGへ転属、以降その高い戦闘力を次々と復活する機界31原種に対し如何なく発揮してGGG機動部隊の勝利に貢献する。対ZX−06戦において超竜神が戦線を離脱してからは彼の意思を受け継ぎ次第にGGG機動部隊の中核的な戦力となっていく。機界新種殲滅後は故国中国へ帰り、人民の生命と安息の防衛にあたった。
 2007年のGGG追放事件に際して国連方面軍指令ヤン・ロンリーと共謀してGGG新機動艦隊と合流、三重連太陽系へと向かった。
 声優は山田真一さん。

   分類 G−stone Drived Brave Robot
   型式 合体ビークルロボ
   構成 風龍/雷龍
   全長 28.0m
   重量 465t
   搭載AI型式 GBR−6 HURYU/GBR−7 RAIRYU
   GSライドクラス 機密
   構造 スーパーモノコック
   動力 Gドライブ結合
   最大出力 9500000kw(約12600000馬力)
   最大走行速度 205km/h
   飛行システム 背面ブースター
   最大飛行速度 0.7mach
   物理防御システム レーザーコーティングスーパーG装甲
   装備 ジャオダンジィ/レイドゥーン/デンジャンホー
   備考 右腕「ジャオダンジィ」と左腕シールド「デンジャンホー」から龍型エネルギィ流を同時に発射することで双頭龍が発動。