京都・貴船の川床で贅沢な涼を楽しむ

Happiness Mari

京都通ってほどでもないけど、 私にとっての京都はいつも身近で、 ちょっと間ができた時や気分転換したい時、 やすらぎたい時、そんな時に出かけたくなるのが京都。 京都は何度訪れてもあきることはありません。 四季折々の風情や雰囲気は、いつも私を楽しませてくれます。

涼やかな京都の夏を思う存分満喫する目的で今回は出かけました。 夏ならではの京都を楽しむ旅は、暑さを忘れるような深い緑の中、せせらぎの音を聞きながら涼を感じる川床での食事を体感してきました。 都会とはひと味違う本格的な「川床」を楽しみたいなら、 貴船へ出かけるのが京都通……。

「川床」と書いて「ゆか」とも呼ばれる食事処は、暑い夏を少しでも涼やかに、というこの時季ならではの京都の生活の知恵の一つ。 特に貴船にある川床は、緑萌える山間を流れる貴船川の真上に設けられていることで知られています。 周辺の美しい緑と対照的な真っ赤なひ毛氈の敷かれたお座敷の上に座ると、床の下を川のせせらぎが通っていくひんやりとした空気を体で感じるのはもちろん、たくさんの提灯がさがる光景は情緒たっぷりでまさに夏の風物詩。 おいしい料理に舌鼓を打ちながら、まさに天然のクーラーの中で夏の暑さを忘れさせてくれます。 川沿いに約20軒もの料理店が川床を並べる様子は圧巻。 目にも美しく透明感ある盛りつけはもちろん、上品な味付けも京都だからこそ。 通常の生活を忘れて、自然の涼しさを感じながら料理をいただく贅沢な時間を味わえたのは最高でした。

貴船の川床の始まりは大正時代。 気温は京都市内より10度程度も低いと言われ、真夏でもその涼しさを感じることができます。

この季節の味覚を堪能したあとは、さまざまなご縁を繋いでくれる貴船神社へ参拝。 真っ赤な鳥居や灯籠が並ぶ石段を歩いているだけで、清らかな気持ちになれそうな参道を登っていくと境内に到着。 本宮の社殿前の石垣からは御神水がわきだし川床とはまたちがう涼を感じられました。 提灯の明かりがとても優しく照らされ、 ゆったりと歩きながら由緒正しい神様に詣でることもできました。 一つ残念なのが、水につけると文字が浮かんでくる水占みくじや、祈願を書いて護摩行に奉納する護摩木などでしっかりおまいりできなかったのが心残り。もしまた貴船神社に昼間立ち寄れたら是非祈願してみたいですね。

この日の宿泊は「エクシブ京都八瀬離宮」です。 ここはスパで、フィーリングタイムを十分味わって身も心もいやされました。 翌日は京都の原風景が色濃く残る大原へ。

京都大原の里は静かな山間の地域です。静かな京都大原の里に大原三千院があります。 大原三千院は門跡寺院で、城門のような朱塗りの門は見事です。 往生極楽院に安置された国宝の阿弥陀三尊像や苔むした庭園はどの季節にも、素晴らしい景観です。 初夏から夏は花散歩にも最適な季節です。涼しい木陰から吹く風は気持ちが良いです。

大原の散策を終えて鈴虫寺に出かけました。 一年中、心和む音色が響く、鈴虫のお寺。 秋だけでなく、四季を通じて鈴虫の音色を聞くことのできる境内。それゆえ「鈴虫寺」の名で親しまれている寺です。 正式な名称は「妙徳山 華厳寺(みょうとくざん けごんじ)」といいます。

ここは二年前に訪れました。 住職の説法は相変わらずおもしろく笑いっぱなし。 鈴虫寺の魅力は、わらじを履いたお地蔵さんでしょう。 ひとつだけ願いを叶えに来てくださるということで 私も一つ祈願してきたのです。 そのお礼参りがしたくてわざわざ立ち寄ってきました。 気にかけていたことが一つできて私はほっとしています。

京都はいつも魅力がいっぱい。 また出かけたいと思います。