うれしい体験

中村俊江

昨年、10月27日(土曜日)から29日(月曜日)までの三日間、宮城県仙台市で第1回全国障害者スポーツ大会が開催されました。
この大会は障害のある選手が競技などを通して、スポーツの楽しさを体験すると共に、障害に対する国民の理解を深め、障害を持つ人の社会参加の推進に寄与する事を目的としています。
これまでは身体障害者の大会と知的障害者の大会を分けて開催していましたが、新しい時代、21世紀を迎え、統合して開催する事になった記念すべき第1回全国障害者スポーツ大会です。
この記念すべき第1回大会に私は名古屋市の代表選手として盲人卓球の競技に参加してきました。

それでは大会の感想を少し書かせて頂きます。

名古屋市の選手団は10月25日(木曜日)から30日(月曜日)までの5泊6日の日程で空路で仙台市入りをしました。
 空港に出発する前に結団式があり、私は選手宣誓の大役を受け、緊張の中、無事に終える事が出来ました。
 皇太子殿下をお迎えしての開会式には選手と役員を含め総勢五千人以上の人が入場行進をし、大会の幕開けです。私はどんな大会になるのか、楽しみと緊張が共存した思いでした。
 そして開会式終了後、各会場に分かれて熱い戦いの始まりです。

私が参加する盲人卓球の競技は二日間に渡り戦います。
第1日目は、緊張でラケットを持つ手はガタガタと震え、ピン球の音が聞こえない程でした。
どきどきしたことは有りますが、こんなに震えたことは無かったですよ。だって、試合経験も少ないし、他流試合の体験もないのですから・・・。(都合のよい言い訳ですよね。)

二日目は何とか、自分自身を取り戻す事が出来ましたが、成績はというと、残念ながら銅メダルに終わりました。
やはり、誰かの言葉を借りれば「金メダルがほしかった」と言っておきましょうか。
そして各競技場での熱戦も終了し、閉会式では花火が上がり、大きなスクリーンにハイライトシーンが映し出され、感動する選手達の声が会場に響きわたっていました。

私の健康ずくりから始めた運動、そしてスポーツセンターで体験した盲人卓球が仲間との交流や楽しみ、喜びを与えてくれた上に、大きな大会に参加できるチャンスを運んで来てくれた事に感謝します。すばらしい体験をありがとう。