アルツハイマー型痴呆症のメモリーチェック
Happiness Mari「アルツハイマー型痴呆症」は、夜空の星のまたたきのようにと、たとえられ静かに、だが確実に進行していくのです。
65歳から74歳では2.5から3%の発症率が、75歳を超えると急に高まるのです。
85歳から89歳では20%、95歳以上では50%が発症するとのデーターもあります。
アルツハイマー型の症状は「初初期」・「初期」・「健忘期」・「混乱期」・「終末期」の5段階に分かれるといいます。
健忘期を過ぎると本人に物忘れの自覚がなくなり、妄想や執着、昼夜逆転、徘徊、失禁なども伴うため、介護する家族の精神的不安は一気に重くなります。
初初期や初期の症状は「年をとったことによる物忘れではないか」と見過ごしがちなのです。
その結果「病院に来た時はすでに健忘期に達していて治療しにくい患者さんが多い」と医者はいいます。
それで専門知識のない家族でも簡単にアルツハイマー型かどうか発見できる「メモリーチェック表が考案されています。
チェック表は「はい、いいえ」や簡単な言葉、数字を答える21の質問が並んでいます。
最初に「なれているところで道に迷うか」など3項目に答えてもらい、一つでも「はい」があれば疑いありとして、専門医の受診を勧めます。
3つ総て「いいえ」なら、次の「今日の日付を覚えられない」など10の質問に移り、総て「いいえ」なら、アルツハイマー型痴呆症の可能性はないと判断されます。
ここで一つでも「はい」があれば、さらに次で、今日の日付を2回尋ね、正しく言えなければアルツハイマー型痴呆症の疑いありなのです。
正しく言えた場合は、次で「さくら・ねこ・電車」と言ってもらい「あとでもう一度聞くから」と伝えたうえで、簡単な引き算や数字並べ、野菜の名前などを答えさせ、記憶をさまたげます。
そのあと再び、「さくら・ねこ・電車」を思い出して言ってもらい、総て言えれば疑いなし、言えなければ疑いありと判断されます。
このチェック表は、蛇口のしめわすれなど、家族が判断する質問もとりいれ改良を加えている。
ただ初初期の患者をこれで的確に発見できるかは「今後、多数の症例にあたらないと即断はできない」と考えられています。
また、事前に必ずチェックすることを伝え、向かい合って本人の目を見てわずかな答え方や態度の変化を見ることが大切なのです。
一度問題なしと出ても、3ヶ月毎のチェックが必要でしょう。
ではさっそくチェックしてみましょう。
「はい」・「いいえ」で答えてください。
1.なれている所で道に迷う
2.テレビのリモコンの操作がわからなくなる
3.袖のとおしかたがわからなくなるほど服を着るのがむずかしくなる
*すべていいえの場合は次に進む
4.今日の日付がどうしても覚えられない
5.会った人の名前を覚えられない
6.物の名前をすぐ忘れる
7.置き忘れやしまい忘れが目立つ
8.心配でいつもメモをとるようになる
9.蛇口やガスせんの閉め忘れがおおくなる
10.薬を飲み忘れることがおおくなる
11.鍋をこがす、風呂の水を出しっぱなしなどのミスが目立つ
12.複雑なテレビドラマが理解できない
13.簡単な計算のまちがいがおおくなる
*一つでも「はい」のある場合は
14.今日の日付を聞いて下さい
*「いいえ」の場合
15.今日の日付を本人に教えてください。
その後もう一度今日の日付を本人に聞いてください。
*「はい」の場合
16.次の3つの言葉をゆっくりとはっきり伝え本人に記憶してもらいます。
“さくら” “ねこ” “電車”
この3つが言えたら後で聞きますので覚えておいてください。
17. 100-7はいくつですか?さらに7をひくといくつですか?
18. 6・8・2 をさかさまで言ってください。
19. 3・9・5・2 をさかさまに言ってください。
20.野菜の名前をできるだけ言ってください。
*制限時間は1分以内
先ほど記憶した3つの言葉を言ってください。
チェックは以上で終わりです。
REMの皆さん、いかがでしたか。
総て正解の方には現在はアルツハイマー型痴呆の可能性はありません。
一門以上まちがいの方はアルツハイマー型痴呆症の疑いがあります。
そんな方は病院で受診された方がいいですね。
早期発見で今なら進行がくいとめられるかもしれません。
でもREMの皆さんは、記憶も口も人並み以上にたっしゃな人ばかりだから、
今のところ、アルツハイマー型痴呆症の該当者はいないでしょうね。