畑では ニンジンがこれが野菜の花?とビックリするような大きな花を付ける。
土手ではノラニンジンがニンジンとそっくりな花と葉を付けるが、ヨ−ロッパ原産の帰化植物で昭和の始めに入ってきて瞬く間に日本全土に広がった。 ニンジンの原種と考えられるが、食用にはならない。
山ではシシウドが大きな花で登山者の目を奪い、山裾ではミツバやウマノミツバが極めて小さいながらもいっぱい花を付ける。(「ミツバとウマノミツバ」 の項参照)
「セリ、ナズナ、オギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、これぞ七草」と春の七草の筆頭に上げられるセリも花は夏に付ける。( 「鴨とセリは二世の縁」 の項参照)
この地方では見られないが、浜辺ではハマゼリ(浜芹)やハマボウフウ(浜防風)、ボタンボウフウ(牡丹防風)が咲く。 ボウフウ(防風)は風邪を防ぐと言う意味で、薬草となる。 ハマボウフウもボタンボウフウも薬草や野菜として食用にもなるが、特にボタンボウフウは長命草とも呼ばれ、名のある薬草である。 葉が牡丹の葉に似るのでこの名がある。
林縁では葉がニンジンに似ている為その名があるヤブニンジンが線香花火のように特徴のある花を付け、野にはヤブジラミ、オヤブジラミが繁茂する。( 「オヤブジラミとヤブニンジン」 「ヤブジラミと虱」 の項参照)
その他、ハナウド、アマニュウ、オオカサモチ、あるいは珍しく早春に咲くセントウソウ、シャク等、セリ科の花はどれも似た白い花の集合体である。
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