ミツバとウマノミツバ

ミツバ                 ウマノミツバ

ミツバ(三つ葉)とウマノミツバ(馬の三つ葉)は梅雨の頃から林縁の日陰に目視では良く見えないほどの極めて小さな花を咲かせる。
同じセリ科の花ではあるけれど、ミツバはミツバ属、ウマノミツバはウマノミツバ属と別属の花で、葉や花の形も少し異なる。 
ミツバの葉は三枚の葉がはっきり分かれて名の通り三つ葉であるが、ウマノミツバの葉は側小葉が2深裂して5枚に見える事がある。 花もミツバが茎先に複数の散形花序(沢山の枝が出て先に一個の花を付ける)の五花弁の花を付けるのに対し、ウマノミツバは小散形花序を集散状に付け、小数の両性花と雄花を一緒に付け、花は五花弁ではあるが、花弁は内側にまがる。
 

ミツバの花と葉

ウマミツバの花と葉

ミツバはさわやかな香りが特徴の香味野菜(ハーブ)で、おしたし、和え物等、料理で広く使われる。 江戸時代から栽培もされ、今日では水耕栽培のものが多く出荷されている。 ただし、野生のもののほうが、香りは強い。
ビタミンやカロチンを含み、栄養価も高い。
一方、ウマノミツバは香りもなく、馬にでも食べさせるしかないという意味でウマノミツバの名がある。 共通点は名の由来である、葉が三枚(三つ葉)である事だけである。
ウマノミツバの実にはとげがあり、それが動物にひっついて種を運ばせ生育範囲を広げる、いわゆる引っ付き虫の仲間である。(「引っ付き虫いろいろ」 の項参照)

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