夏のマメ科の花

夏の散歩道に咲くマメ科の花で一番目に付くのは晩夏から初秋に咲く黄色のノアズキ、ヤブツルアズキであり、また、初夏には鮮やかな黄色で目立つミヤコグサや派手な咲き方をするクサフジ、変わった所ではクララ、シナガワハギ等、それぞれ個性豊かなマメ科の花が目に留まる。( 「ノアズキとヤブツルアズキ」 、 「ミヤコグサと遺伝学」  「クサフジとツルフジバカマ」「クララとチャングム」、  「シナガワハギとその仲間」の項参照)
ただ、マメ科はキク科、ラン科に次ぐ大きなグループを形成しており、注意をして見れば上記以外にも種々のマメ科の花を野や田の畦、山裾、畑で見つける事が出来る。
ナンテンハギ、クサネム、タンキリマメ、トキリマメ、ノササゲ、インゲン豆、エダマメ(枝豆)、アズキ等である。

ナンテンハギ      ナンテンハギ        クサネム

タンキリマメ       タンキリマメの実        トキリマメの実

ノササゲ         ノササゲ         ノササゲの実

インゲン豆       エダマメ(枝豆)     アズキ(小豆)

ナンテンハギはハギの名は付くが、ハギとは関係なく、花がハギに似て、葉が南天(ナンテン)に似ているのでこの名がある。  フタバハギとも呼ばれ、二枚一組の葉からなり、普通マメ科の花は奇数羽状複葉が多く、その意味では珍しい花である。
クサネムはネムの木のように夜間葉を閉じるのでクサネムの名があり、特に水田でイネを越えて茂っているのをよく見かける。( 「チョウジタデと水田雑草」 の項参照)
タンキリマメは痰を切る作用がある事でこの名があるが、効果の程は不明であり、花よりむしろ、赤く色づいた実が目立つ。
トキリマメの名の由来は不明であるが、よく似たタンキリマメやノササゲ共々、野を黄色に彩り、秋には赤い実が目立つ。 花はタンキリマメと一瞥では区別が出来ないが、葉の先が少し尖っているので葉を見れば分かる。
ノササゲは野のササゲ(大角豆)と名付けられ、ササゲに似た鮮やかな黄色い花を付け、豆は鮮やかな青紫色の鞘をつけ、秋には特徴のある実が目立つが食べられず、その為キツネササゲとも呼ばれる。
畑にも食用のインゲン、エダマメ、アズキの花が咲き、夏のマメ科の花は種類も多い。

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