オオニシキソウとその仲間

オオニシキソウ

いつも見慣れた道端の小さな雑草が花のシーズンになると一瞬見違えるような表情を見せる事がある。
オオニシキソウもその一つで、ルーペで覗いてみると 「これがあの雑草?」 と誰もが驚く事請け合いであるが、残念ながら、肉眼ではその素晴らしさを見る事は難しい。
日本在来種であるニシキソウ(錦草)に対し、明治時代に北アメリカ原産のオオニシキソウ(大錦草)とコニシキソウ(小錦草)が帰化し、近年では帰化種が在来種を圧倒している。

表題の写真のオオニシキソウは一番大きく、ニシキソウとコニシキソウの茎が地を這うのに対し立ち上がり、又、コニシキソウは葉の斑点から区別が出来る。

  ニシキソウ        ニシキソウ        コニシキソウ

オオニシキソウ

ニシキソウ(錦草)の名の由来は赤みの強い茎と緑の葉の織り成すさまを錦(にしき)に例えたものであり、錦は金糸、銀糸など、いろいろな色の糸で美しい模様を織った厚地の絹織物の事である。
トウダイグサ科の一年草であるが、白い花弁に見えるものは蜜を分泌する腺体の付属体で、花びらではない。 トウダイグサ科トウダイグサ属に特有な杯状花序を持つ。( 「トウダイグサの花の構造」 の項参照)

普段良く見る雑草でも花のシーズンになり、拡大して写して見るとニシキソウ(錦草)の名のとおり一瞬の輝きをみせる。

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