後藤尚久 : なっとくする電気数学

作成日 : 2024-04-23
最終更新日 :

概要

「まえがき」から引用する。

本書では,複素数,ベクトル解析,フーリェ級数とフーリェ変換,それに電気回路の解析によく利用される行列と行列式という, 電気の分野で最も利用され基礎になる数学をとり上げた。

キルヒホッフの法則

私は電磁気学がわからない。そこで本書を読んでみた。「第1章 電気数学の救世主 - 複素数」を読んでみた。 p.18 に交流電源に抵抗 `R` とインダクタンス `L` のコイルを直列接続した回路の図がある。 以下、pp.18-19 から引用する。図は割愛した。

図 1.9 に交流回路の簡単な例を示した。(中略)この交流電源に,抵抗 `R` とインダクタンス `L` のコイルを接続した回路が図 1.9 (a)であり, 図 1.9 (b) はコイルの代わりに静電容量 `C` のコンデンサを接続している。はじめに,図 1.9(a) の回路に流れる電流 `I(t)` を求めてみよう。電圧と電流を簡単に `V, I` とおくと,これらの関係は次のように表すことができる。

`V = RI + L (dI)/(dt)`
これは高校の物理ⅠBではキルヒホッフの法則として紹介されているが,オームの法則から出てくる簡単な法則である。(後略)

わたしは高校の物理ⅠBを知らないから、これがキルヒホッフの法則なのかどうかなんともいえないが、ふつうのキルヒホッフの法則は別の形で紹介されるような気がする。そう思ってさくいんの「キルヒホッフの法則」 を見ると、p.165 でも説明されていることがわかった。p.165 を見るとこちらがキルヒホッフの法則として一般に通用する形である。p.19 にあるキルヒホッフの法則は、一般的なキルヒホッフの法則の一例と理解するのがよさそうだ。

なっとくシリーズ

書誌情報

書名 なっとくする電気数学
著者 後藤尚久
発行日 2001 年 7 月 30 日 第 1 刷発行
発行元 講談社
定価 2700 円(本体)
サイズ A5 判 238 ページ
ISBN 4-06-154525-6
備考 越谷市立図書館で借りて読む

まりんきょ学問所読んだ本の記録 > 後藤尚久 : なっとくする電気数学


MARUYAMA Satosi