朝はこころが割れるから上手におまえの身体を着込み壊さないで立ち上がれもしこの日をゆけるなら割れたこころ の小さな破片をこぼさぬように抱いてゆけ捨てられた歯で林檎をかんだひき寄せた空がいちまいいちまい離れてい ったきっとぼくは砕けてしまったもうどのようにもゆけるものか朝はこころが割れるから割れたこころは生きられぬから日の底で虫の姿にかえってゆく