るーとらの秘密基地
松吉
■詩集『日の採集』
●ぼくと話そう
●風にふかれていた
●挨拶した
●五月
●言葉が焼ける
●行商
●勝負しようぜ
●ボス!
●ビールを飲もう
●愛しあってるかい
●いちにち 1
●いちにち 2
●いちにち 3
●日の底で
●(hahaha)
●夏が終われば
●洗濯
●ごめんよ
●夢の方まで
●挨拶
●プラットフォームで
■日のすきま
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■カイエ
■詩集『ひまわり』
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■くうくう!
■MK対話

いちにち 2

きょうは熱があってつらいから休ませてください
あかい菜果にそう言って枯草の上にねた
百舌が母のそばで鳴いている
冬の陽だまりが温もったところ

午後じゅうにあと十軒集金しなければならない
けれどすこし休ませてください
子どものころの林のなかのはじめての空へ
ひとりでいるのが愉しくて

大きくなったら炭焼きかきこりになろう
ひとりの小屋を建て愉しく暮らそう
薄空のなかで姿がめくれる
目ざめたぼくはお爺さん?

夕暮れの気圏が燃えている
ぼくは発熱した来歴をはずし
あと十軒の見知らぬ家を訪ねにゆく
ぼくの現在を晒しにゆく