トカラ列島の最北端の位置し、今も水蒸気を吐き出す燃岳に象徴される火山島である。
前岳山麓に広がる原生林からセランマ温泉辺りには、鹿児島県天然記念物「口之島の野生牛(黒毛和牛原種)」が4〜5頭の群れで行動しているのが見られる。
この前岳のやや西にある横岳(標高501m)は、山頂まで舗装道路が延び、頂上からはトカラ列島の島々を眺むことができる好ポイントである。ガジュマル、ビロウやアコウなどの亜熱帯植物が生い茂っている。
昔、平家の落人が島に流れてきた時に着物の袂に球根を入れてきたことから名前が付いたと言われているタモトユリ(鹿児島県天然記念物)が純白の花を天に向かって咲かせ、高貴な香りを辺り一面に放っている。