1990年頃からこの方、「地球温暖化」に関するニュースや話題は絶えることなく、今や人類にとって最重要課題であるかのように議論されています。しかし、その割には対策は遅々として進まず、先進国間で二酸化炭素排出枠の「取り引き」などが行われていて、各国指導者たちはどこまで真剣に考えているのか、よくわかりません。 さて、現在「地球温暖化」説では、おおよそ次のようなことが言われています。
ところが、本書によると、これらは世界の科学者(気象学者など)たちのコンセンサスではないようです。つまり、たとえば次のように主張する人々も多いのです。
私の若い頃(1970年代)は、世界中の気象学者が「地球は寒冷化している」と言っていて、マスコミも「氷河時代がやってくる」と危機感を煽っていました。その時の気象学者たちの多くが、現在は「地球は温暖化している」と叫んでいるそうです。科学と政治が結びつくとろくなことにならないと、よくいわれますが、はたして「地球温暖化問題」とは地球規模のマインドコントロールなのでしょうか。その狙いはいったい何か? 社会学者が「地球温暖化説」のトリックに挑んだ本書に関しては、「市民のための環境学ガイド」の中のページが参考になります。また、より一般的な啓蒙書としては、伊藤公紀『地球温暖化』(日本評論社、2003)がお薦め。
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